荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー

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最終章 平和

69.1話(ノーム回最終話) 感謝と覚悟

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今僕は、あることを決心して空間魔法の中に入りました、そして今、ノームたちの街を外側から見ています。


「この街、大きくなったよねハナ」

『マスターほんとに良いんですか?辛くなるのでしたら、このままでもよろしいと思いますよ』


ハナが僕を心配して顔を覗いてきたよ、でも、今回の戦いはノームたちがいなかったら、相当な被害が出ていました、これだけしてくれたのに、何も言わないなんて出来ないよ、だから僕は、みんなに名乗ることにしたんだ、既に知ってる人はいるけどね。


「ノームたちが圧勝したから良かったけど、もし被害が出ていれば、それは僕のせいなんだよハナ、これくらいするのは当り前さ、さぁ行こう」


ノームたちにお礼を言うには、大々的に名乗ってお礼を言うしかないです、戦士として、参加してくれたノームたち全員に、1人ずつお礼を言うなんて無理だもん、そして時間軸を戻したら数年会えない、きっとイチ丸さんにはもう会えない、僕の気持ちも切り替えないといけないし、きっと覚悟を決められなくなっちゃう、これが良いんだ。


『マスターはそう言った人でしたね・・・それにしても大きな壁ですね』


ハナと話しながら、やっと外壁に着きました、そして大きな門があります、僕が建設出来るようにしたけど、ほんとに高いね。


「そうだねハナ、さて誰かいるかな」


門の前に来たはいいけど、誰も見当たらないです、普通は門番とかがいると思うんだけど、っと思っていると門が勝手に開いたんだ。


「ようこそですじゃバイト様」

「い、イチ丸さん!?」


門が開き終わると、数名のノームが跪いてました、その人たちは僕の知ってる人達です。


「待っていましたよバイト様」

「五十郎さん、それにジュマンタも・・・まさか出迎えてくれるとは思いませんでした」

「当然ですよバイト様、さぁ準備は出来ています」


ジュマンタにそう言われ、僕は後ろをついて歩きました、なんだかとても不思議です、そして着いたのは高台です、神棚の場所に新たに建てられていました。


「では、どうぞですじゃバイト様」


イチ丸さんにそう言われ、僕は高台の一番前に立ったんだ、下にはノームたちが沢山います、しかも静かですよ。


「ノームの皆さん、まずは先日の戦闘に参加して頂き、有難うございます、皆さんのおかげで被害もなく、制圧出来ました」


僕は、生産にも携わってくれた人たちにもお礼を言いました、そして数名が知っていることを告白したんだ。


「僕はこの世界を作った神と言われています、でも僕はそんな立派な者ではないんです、見た目は皆さんと同じ、ノームに見えるかもしれませんが、普通の人という種族です、力不足な時もあるかもしれませんが、これからもこの世界を見守って行きますので、よろしくお願いします」


ノームたちを不安にさせたかもですが、これが僕の本心です、みんなを作ったんですからね。


「皆の者聞いたのう、これからもバイト様が見守ってくださる、ワシたちはそれを信じ暮らして行くんじゃ」


僕の話が終わったタイミングで、イチ丸さんが横に来てみんなに言いました、あれだけ静かだったのに、今は凄い歓声ですよ。


「さぁバイト様、ささやかですが、お祝いの準備をしておりますじゃ」

「ありがとうございますイチ丸さん」


僕は、ノームたちとのお祝いを楽しみました、ここにいるノームたちは、もう会えない人もいるかもしれないと、少し寂しく思いながらです。


『マスター、生き物はいつか命が無くなります、寂しいと思うのは大切ですが、あまり気を落とし過ぎると辛いですよ』


僕がここにはない生の魚や焼き魚、それと魚の干物をノームたちに食べてもらう為に料理をしていると、ハナが僕の気持ちを察知してくれました、いつも一緒にいるから分かるのかな、僕が料理をして気を紛らわせてる事。


「ハナ・・・気持ちの切り替えにちょっと時間が掛かるかもだけど、平気だよ」


何度もそう言った場面を経験すれば、違うのかもだけど、今の僕は何かしていないとどうしても暗くなってしまいます。


『暗い事ばかり考えているからですよマスター、ほらノームたちも楽しそうです、今を大切にしましょう』


僕の作った魚料理を楽しそうに食べているノームたちを見て、僕はハナの言う事が正しいと感じました。


「そうだねハナ、今を全力で生きる、それは長寿のエルフだって短命の人種だって同じだよね・・・うんそうするよハナ」


ハナの意見に肯定して、僕はノームたちと楽しく過ごしました、大切なのは今みんなと一緒にいる、これだよね、この後向こうに戻ったら、しばらくは会えないけど、会いたくなったら会いにくればいいんだ。


『そうですよマスター』


こうして僕は、ちょっと気持ちが軽くなったんだ、ハナは性格がきついけど、僕の為に色々してくれる、頼もしいサポーターだよね。
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