荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー

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最終章 平和

69話 拘束

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「「「「「おおー!!バイト様!」」」」」


僕が、ノームたちにお礼を言って帰還させ、歩いて門に着くと、すごい歓声とともにお出迎えをされました、僕は戦ってないんですけどね。


「ひぇ~・・・何だかすごく恥ずかしいね」

『この国の危機を救ったのです、これは当然の反応ですよマスター』


ハナがそう言ってきたけど、それならここに来る前に言ってよね、それが分かっていたら、正面から入らなかったよ。


「バイトー!」

「おかえりなのー」

「すごかったですー」


僕が門を通ると、ウクスルトたちが飛んできて、顔にくっ付いてきました、ハナも便乗してくっ付いてきたけど、ハナはずっと一緒だったでしょ。


「みんなも戦ってくれたんだね、ありがとう」

「当然です」

「そうなの、あちしたちはバイトの仲間なの、これくらい出来て当然なの」


リズアズリとオリーミが僕の顔に抱き着いたまま言ってきたよ、でも少し震えてたから、ほんとは怖かったんだろうね、ごめんね。


「でもバイト、あの兵士さんたちはどこに行ったの?もしかしてバイトって神様とか言わないよね」

「ウクスルト、変なこと言わないでよ、僕は神様なんて大層なものじゃない、みんなに話した、空間魔法の中にいる人たちに戦ってもらっただけさ」


ノームたちの世界では、確かに神って事になってるけど、こちらでは普通の人種なんだよ、変わったスキルを持ってるってだけさ。


「そうなんだ、何だかあの人たちを見てたら、バイトがすごく遠くに感じたんだ、何処にも行かないよねバイト」

「僕は何処にも行かないよウクスルト、僕は誓いの炎のポーターなんだ、国の支援はするけど皆の方が優先、それが叶わないなら、もう干渉しない」


アンジェたちだって、逆の立場だったらそう言ったはずさ、それだけ僕はみんなの事が大切なんだ、国同士は平和になってほしい、その気持ちはあるけど、これは僕の優先するべき順番だよ。


「バイト様、我々を救っていただき、ありがとうございます」


僕がウクスルトたちと話していたら、ガンサリスさんたちが門の階段から降りてきたよ、そしてお礼と同時に跪いてきたんだ。


「よ、よしてくださいガンサリスさん!さぁ立って」


僕は急いでガンサリスさんを立たせました、どうしてそんな行動を取るんですかって聞きたいけど、何だかガンサリスさんの眼は、おかしい状態だったんだ。


「あなたは慈愛の神だったのですね、今までのご無礼をどうか許してください」

「慈愛の神!?誤解ですよガンサリスさん、僕は神様じゃないです、神なんて呼ばないでください」

「分かっています、神と言うのは黙っています、ですが、今だけは呼ぶことをお許しください」


どうやら戦いで高揚しているところに、ノームたちのすごい戦いを見たから勘違いしたんだ、時間が経てば元に戻ることを願ってるよ。


「それで、外に拘束した兵士がいるので、こちらで使っている隷属の首輪を使ってください、そして予定通り、こき使ってください」

「はい、それも愛の形、分かっています」


それは愛ではないですって言いたかったけど、そこは無言の笑顔で対応しました、これで兵士たちも反省するでしょう。


「バイト、あちし疲れたの」


僕がどうしようか悩んでいたら、リズアズリが僕の髪を引っ張って言ってきた、ナイスだよ。


「ガンサリスさん、僕たちは疲れたので休ませてもらいます、後はよろしくお願いします」

「はい!ゆっくりお休みください、ガガザご案内さしあげろ」


簡単に了承を貰えて、ガガザさんが先頭を歩いています、でもガガザさんも同じ感じなんだよね。


「こ、こちらになりますバイト様」

「あのガガザさん、部屋間違えてません?」


案内されたのは、昨日使った部屋じゃなかったです、そして中はとても広くて、待遇が変わっているのが分かってしまうよ。


「そんな事はありません、話によると、フェアリー殿たちも一緒に寝ていると聞きました、ですから、なるべくベッドの大きなお部屋をご用意させていただきました」

「ああ、昨日の姫様と話した会話を参考にしてくれたんですか、僕はてっきり、神様とか思われて待遇が良くなってるのかと」


そう言って笑ったんだけど、ガガザさんはそっちもあるという顔をしてます、やっぱりそう思ってるんだね。


「はぁ~疲れた」


取り敢えず、フェアリーたちと寝るなら、大きいベッドの方が良いのは本当なので、僕はありがたく使わせてもらいました、そして、疲れたのでベッドにダイブしたんだ、フェアリーたちも同じ感じだよ。


「これで終わったんだよね」

「思ってたより早かったの」

「バイトのおかげです」


ベッドに横になってみんなが言ってたけど、僕は作戦を立てただけさ。


「みんなが協力してくれたからさ、ありがとみんな」


そう言って僕たちは、しばらく双方で起きたことを話しました、そしていつの間にか寝てたんだ、やっぱり疲れてたんだね。


『マスター大変ですよ!起きてください』

「ん~ハナなんだよ・・・ってまた上にウクスルトが乗ってるね」


僕は胸に重さを感じたので、ウクスルトだと思い布団をめくったんだ、でもそこには、ウクスルトではない人がいたんだよ。


「ひ、姫様!?」

「いやですわバイト様、今はオーペレスと呼んでください」


姫様が顔を赤くして、名前で呼んでとか言ってます、それに服が透けてて薄いです、ここは大人の対応をしないとだね。


「オーペレス、どうしてここにいるのかな?君はお姫様だよ、こう言った事は、ちゃんと段階を踏まないとダメじゃないかな?」

「恋に障害はありません、わたくしはバイト様が好きなのです、どうかわたくしを貰ってください」


どうしてこんなことになったのだろうか、寝起きでこの対処は難し過ぎる、急すぎだよ。


『マスターの毒牙に、子供が掛かってしまったのですね、これは称号が追加されているのでしょうかね、まったく罪なマスターですね』

『ハナ、そんなこと言ってないで何とかしてよ、この子はまだ子供だよ』


僕は、ナビ念話ですぐに言い返したよ、オーペレスは10歳です、さすがにこう言った事は早すぎるよ、それに僕が色々手伝ったから、それで好意を持ったんだろうけど、きっとそれは勘違いだよ。


『無理ですよマスター、目を見れば分かるでしょう』


ハナにそう言われ、オーペレスの目を見たけど、もうウットリしてる、分かるけどダメでしょ。


「オーペレス、君はこの国のお姫様だ、僕はこの国に仕えることは出来ない、だから君とそう言った関係にはなれないよ、気持ちは嬉しいけど、ごめんね」


オーペレスの肩を掴んで、少し離して説得しました、子供のオーペレスには酷かもしれないけど、ここは現実を見てもらうよ。


「わたくしの心配をしてくださるのですね、でもご安心くださいバイト様、この国では、実力で国王を決めますのよ、ですからわたくしは、お父様の娘としているだけなのです、それにバイト様なら、国王にだってなれますわ」

「いやならないからね、僕は支援するだけ、だからオーペレスもこんなことしちゃだめ」


僕は少し焦って、かぶせ気味に言ったよ、向こうにはアリステアもいるんだ、きっとそう言った話もあると思う、それだって断るつもりなのに、こっちまでとなったら大変だよ。


「どうしてもダメですか?」

「ダメだよオーペレス、僕は裏から支えるのが良いんだ、僕みたいな力が表に出すぎると碌なことにはならない、それを分かってよ」


そう言ったら、どうしてかオーペレスが目をつむってきました、これってその代わりって感じなのだろうか。


『ププッマスター今ですよ、この姫様にひと時の思い出をあげてください、そして目覚めさせるのです!』


ハナ、笑わなかったら相当良い事を言ったのに、台無しだよ。でも僕はオーペレスに口づけをしました、これが思い出になるならと思ったからです。


「ありがとうございますバイト様、わたくし忘れませんわ」

「僕も忘れないよオーペレス、ごめんね」


僕がそう言ったら、オーペレスが走って部屋を出て行きました、その顔はとても悲しそうでした。


『マスターは罪な人ですね、でも、これでよかったんですよ』


ハナが、僕の肩をポンポン叩いて来て、励ましてくれたよ、でもそうだよね、僕はここに仕事に来る以外は来れない、国同士の話し合いにだって今後参加はしないし、今回だけなんだよ、そんな僕を好きになったら、きっとオーペレスは不幸になっちゃう、それならあれでいいんだ。


「もういいの?」

「もう良さそうです」

「ば、ばかふたりとも!声を出しちゃ」


僕が少し落ち込んでいたら、3つある枕の下からそんな声がしたんだ、僕が枕を取ったらウクスルトたちが、並んでこっちを見てたんだよ。


「な、何をしてるのかなみんな」

「バイトの邪魔をしないようになの」

「そうです、修羅場にならないようにです」


なんだか、誤解しているようなんだけど、確かにアンジェたちの時に、みんなは見てるけど、修羅場ではないよ。


「まぁ気にしないでよバイト、お腹空いたから何か出して」

「ウクスルト、今の空気でそれはなくないかな・・・まぁいいか」


こうして僕は、すごく複雑な状態でみんなに食事を出して食べました、そしてまたベッドで寝たんだけど、しばらく寝れませんでしたよ。
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