別クラスの召喚に巻き込まれた25人目の私は、帰る為に全力で25の国を攻略します!

まったりー

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2章 進行

51話 罠だらけの一騎打ち

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私は今、いつも通り砦の前で降参するように呼び掛けているんだけど、今回は矢の雨も暴言も飛んできません。


「沈黙って一番困るのよね」


攻めるにしても、相手が聞いているか分からないと後で問題になるから、兵士が見てる事だけでも確認しなくてはいけません。
門から見上げても上には誰も見えず、気の気配は感知しているから無視されているのが分かっていたわ。


「仕方ないわね、ちょっと行ってくるわ」
「待ってくれ堀口さん、門が開くぞ」


相手の気が門の近くに集まっていたのは分かっていたけど、まさか開けてくれるとは思わず、いったいどういう意図なのか警戒したわ。
門が開かれて中から一人の男性が出て来て、彼は大きな剣を肩に乗せてやる気満々な感じが伝わってきたわ。


「お前らのリーダーは誰だ、俺と一騎打ちだ」


相手からそんな要望があり、みんなは私に注目してきたから前に出たけど、男性以外に誰かが門から出て来て短剣を使った速攻を仕掛けてきたのよ。
普通ならその一撃でリーダーである私は倒されたでしょうけど、短剣を奪って襲撃してきた相手を組み伏せたわ。


「ば、バケモノめ」
「あらごめんなさい、そちらの意思は分かったから、これは戦いの開始で良いのよね?」
「ま、待ってくれ」


大剣を持った男性が止めて来て、誤解だと否定してきたのだけど、大剣は離さないし組み伏せている男を縄で縛ったわ。
縄で縛ったら男性がどうして止めないのか注意してきたけど、誠意が感じられないからと返したのよ。


「これだけ頼んでいるだろう」
「その頼み方がなってないわ、武器は離さないし大体命を取られるところだったのよ」
「そ、それはそうだが」
「リーダーを刈り取るのが失敗したのだから、そちらは諦めて降参しなさい」


すごく悔しそうな顔をして、男性は肩に担いでいた剣を下ろし、両手を上にあげて降参のポーズを取ってきました。
私も安心して力を緩めたのだけど、その直後に砦から殺気が感じられ、1本の矢が放たれたわ。


「やれやれ、2段構えの作戦だったのね」


なかなかの策士がいると感心はしたけど、騎士の誇りとかはないのだろうかと疑問を持ち、飛んできた矢を指で止めました。
矢の速度はとても速く、普通とは違ったのか、騎士が驚きながらそんな事を説明してきて、私をまたバケモノ呼ばわりしてきたわね。


「だから失礼よあなた、こんな事私の部隊なら誰でも出来るのよ」
「ふ、ふざけるなよ、今矢を射ったのは、我が部隊最強の射手【リガルダス】だぞ」
「そんな事知らないわ、その程度と私が言えばその程度なのよ」


そんな事は良いから降参しなさいと言ったのだけど、それでも諦めきれないのか、地面に落とした大剣を拾い構えてきたわよ。
まだ戦っていないとか言ってきて、私はさすがに呆れてため息を漏らしてしまったわね。


「さぁここからが本当の勝負だ」
「あなたね、これだけの事をやっておいて勝負も何もないわよ」
「う、うるさい!勝負と言ったら勝負だ」
「まるで子供ね、よくそんなので砦のリーダーを務めているわね」


アトラクションで何度も体験していて分かっているけど、こいつはリーダーではなく、私を見定めるための布石でした。
本当のリーダーは砦の中から私を見ていて、私が命を取るか確認していたんです。


「仕方ないわね、勝負してあげるわ」
「最初からそうしていれば良い、お前に勝てばあいつも納得するだろう」
「あいつねぇ」


この男は、問題のリーダーが降参しようとしたのに反対していて、倒して見せると宣言して出てきていて、罠にはめて勝利しようとしてきました。
普通の人が相手なら、その作戦は成功しただろうと思える内容だったけど、そもそも騎士が考えた作戦は間違っていたのよ。


「あなたね、勝てるならそのリーダーも降参なんて考えないわよ、あなたバカ過ぎるわね」
「な、なんだと!」
「もういいわ、一撃であなたを倒して、その問題のリーダーさんと話をしなくちゃね」


立ち上がった私は、問題のリーダーさんが上で隠れて見ているのが分かっていたから、大声でいい加減にしろと怒りました。
その声を聞いて、やっと問題のリーダーが顔を出し、私の本当の交渉が始まったのよ。
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