もしも学校の椅子がトイレの椅子だったら

五月萌

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129 写真部の活動5

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次の日。6時間目の授業のことだ。数学2の授業を受けていた。
ブップーーーーー!
前の席の誰かが汽車のようなおならをした。

「「「ぶははは!」」」

全員が転げ落ちそうに笑っている。足の拘束のお陰で秩序は保たれている。
不思議なことにおならの匂いはしない。ただ、ガスの排出音がものすごかった。
先生も少し口元を抑えている。

「はい、笑わってるとこ申し訳ないけど、次、蟻音、70ページの問題1答えてくれ」
「pの値が左から84分の1、84分の18、84分の45、84分の20、計1」

白羽の矢が立った僕は笑うのをやめて即答する。

「正解!」

キンコンカンコーン
チャイムは授業の終わりを知らせた。

「それじゃあ、ここもテストに出るので復習しといて」

がらら。
橋本と数学の先生が入れ替わる。

「ズボン、はくしょーんー! ……大魔王とトランクスを返すー!」

橋本は鼻声で言うと、衣類を前の席の人に置く。

「気をつけて帰ってくれー。あべしー!」

橋本の風邪は昨日よりはマシのようだ。

「さっき屁こいたの誰だよー」
「ボッキマンか?」
「ちげーよ」
「満か?」
「俺じゃねえよ」

皆は騒いでいるが、これで放課後になった。
葉阿戸と僕は写真部に参ることにした。

「その腕章、かっこいいね」
「あ、ありがとう」
「おお、2人来たか。さて、部長に来年なるのは日余さんかな?」

3年の部長がゴニョゴニョと喋る。
なにはともあれ部活動の始まりだ。
ホワイトボードにお題が書かれている。今日のお題は”アグレッシブなもの”だ。

「いきなり横文字使うんじゃねえと思うのだが」
「茂丸氏。同意でござる」
「どうするか?」

茂丸は友達らしき人と話していた。

「よう、茂丸、今日は俺ら2人で撮りに行くからお友達と仲良くな」
「え、いや、まあ」
「これはこれは、日余氏、今日もご機嫌麗しゅうでござるな、でゅふふ」
「そういうことで」

僕も葉阿戸に習って、アイコンタクトする。カメラを持って室外へ出る。

「アグレッシブってなんだろうね」
「さあ? 力の入ってるものじゃないか?」
「サッカー部行くか」
「竹刀君と洲瑠夜君がいるんじゃないか?」
「今年も頼みに行くぞ!」
「おー!」

葉阿戸を上手にのせて、サッカー部を見に行くことにした。



サッカー部。
サッカー部は1人ずつ、PKの練習をしている。転がってきたサッカーボールをゴールに決めていた。
僕は許可をもらい連写していた。

「もう戻ろうか、外寒い」

葉阿戸が寒そうに震えている。
風がびゅーびゅー吹いている中で動きもせずにいるので、当然と言えば当然だ。

「ボールとってください」

いきなり部員にいわれた。
真横にサッカーボールが転がってきた。ノーコンの人がいたものだ。

「はい、写真ありがとうございました」

僕は無心でサッカーボールを投げた。
葉阿戸は僕を一目見ると、校舎に走りながら逃げるように帰ってしまった。

「葉阿戸ー、僕、嫌われたかな」

僕もその後を走っていく。ちなみに廊下は静かに歩いた。
視聴覚室には僕以外の全員、集合していた。
各々、写真をプリントアウトする。

「はいそれでは、1番~~~~」

ホワイトボードに並べられる写真。
その写真に僕は目を見張った。
誰かの勃起したちんこの写真があった。

「アグレッシブかぁ」
「なんだろうね」

葉阿戸が言っている。
そして、僕が撮った5番のサッカー部の写真の挙手の数がほぼ全員だった。

「はいそれでは、一番票の多い5番のサッカー部に決定!」

パチパチパチパチ
拍手が起こった。
今日も何事もなく終わって良かった。
僕は平穏な心で学校を後にした。
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