スライムから人間への転生〜前世の力を受け継いで最強です

モモンガ

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2章 

11話 琉月さんからのお願い

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 「桜花様を助けて欲しいのです」

 その言葉に、僕は不思議に思った。

 「え? おうちゃんの体の中にいたドロドロは、僕が取っちゃったよ?」

 首を傾げながらいうと、また琉月るかさんの眼が冷たくなったような気がした。

 どうして?

 その事に首を傾げていると…咳払いが聞こえ視線を向ける。

 「桜花様は誤って毒物を飲んでしまわれたのでは、ありません。
 桜花様を狙う者のによる、仕業です」

 おうちゃんを狙う者…?

 僕の大事な友達に酷い事をしようする何て…。

 許さない。

 ブワ! と、リュークを中心に威圧が広がる。

 威圧で、近くにいた琉月るかが片膝をつき…呼吸が出来ず、チロは失神した。

 リュークはチロが失神した事に気づき…慌てて威圧を止めた。

 「はぁ…はぁ…」

 「ごめんなさい! わざとじゃないんだよ!! おうちゃんを傷つける人がいるって思うとつい…」

 僕は琉月るかさんに謝りながら、遠くで気を失っているチロを抱き寄せ…光魔法で回復させていく。

 すると、チロは何事も無かったように…起きあがり、周りを確認。

 「キチュアーー!!」

 僕を見つけると、尻尾の先っぽに力を入れ…ジャンプした!

 そのまま、僕の頭に着地し…チロは勢いをつけて尻尾を、僕の顔に当てた。

 「痛! 痛い! チロごめんって! わざとじゃないんだよ!」

 「キュ! キュ!」

 僕が謝っても、チロは何度も…何度も…叩いてくる。

 前から気になっていたけど、僕には物理無効のスキルがあるのに、チロはそんなの関係なし! みたいに痛みをあたえてくる。

 何で~!?

 その後、満足したのか…チロは叩くのを止め、僕の頭の上で大人しくなった。

 ただ…チロの様子からして、僕がまた、何かをしたら叩いてくると思う…。

 気をつけないと。

 そんな事を思っていると…遠くからバタバタと誰かが走ってくる音が聞こてくる。

 そのまま、バン! と勢いよく引き戸がズレ…おうちゃんが入ってきた。

 「何かあったのかえ!?」

 おうちゃんはそう言って、琉月るかさんが眼に入ると、何となく察したように…ため息を吐いた。

 「琉月、そなた…イムに話したな?」

 「はい、全ては私の独断でございます」

 「妾がイムや、その仲間達に、なにゆえ言わなかったと思おておる。
 巻き込まぬ為だと、琉月…そなたなら理解したはず…なのに、なにゆえ話した!!」

 桜花から魔力が溢れ…長い黄金色の髪が踊り…9本の尻尾はブワリ! と毛が逆立つ。

 怒るおうちゃんを見て、ずっと無表情だった琉月るかさんが…辛そうな顔をしながら口を開いた。

 「私は桜花様に、あのような姿を2度と見たくはありません!!」

 「琉月…」

 「あの毒だって、私を庇い受けた物…本来ならば、我が身を盾にしてでも守るのが私の役目…。なのに! 私のせいで桜花様が傷ついてしまった!! 私は…桜花様の影、失格です」

 「……。」

 「そして、桜花様は再び1人で戦おうとする! 私がついて行こうにも、私じゃ…足手まといになる!! それなら!」

 琉月るかさんは、唇をかみ…手から血が出るほど強く握りしめていた。

 「琉月…、分かった。
 そなたの気持ちはよく分かった。
 ここまで言われたら、無碍にもできぬしな…。全く、困った者よ。」

 そう言う、おうちゃんの顔はどこか嬉しそうに見える。

 「イムよ…いや、今はリュークだったな。妾に力をかしてはくれぬか?」

 そんなの、とっくに決まってるよ、おうちゃん。

 「あっっったりまえだよ!! おうちゃん!! おうちゃんを傷つける人は僕がやっつけちゃうんだからね!!」

 「妾は昨日、そなたに傷つけられたがな」

 「うぅぅ…ご、ごめんなさい…」

 「ハッハッハ!! もうするでないぞ?」

 そう笑うおうちゃんの姿は、ずいぶん楽しく見えた。


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 恋愛系の小説が書きたくなってきた。
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