夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの？

15.二人が一緒に歩むため

297.君が目覚めたら最初に僕をみて

アキラが目を冷ますと横にはジョンがいた。
ジョンのほっとしたような表情にアキラも頬がゆるむ…
次の瞬間、腹部の強烈な痛みに身を丸めて悶た。



「あっアキラさん気がついたんですね？よかった
あぁ～すいません痛いですよね？

手加減するような状況じゃなかったもんだから…」


アキラの痛みの原因のマサトは悪びれる様子もなくて、アキラは少しイラッとした。


「グッッ…頸動脈までキメることないでしょ…
わかってたでしょ…」


鳩尾の強烈な一発でアキラは魅了のフラッシュバックは冷めていたのだ、頸動脈をキメられている最中、明らかにマサトと目があっていた。


「いやぁ、まさかあの一撃で気を失わないと思わなくて…ほらね？…ついね？」


アキラはマサトを引っ叩きたい衝動にかられるが、腹が痛くて動けない。


「あの…少し触らせてもらっていいですか？」

蛇塚の突然の言葉に全員の頭に？マークがでた。
即座にアキラが小刻みに首や横に振る


「っ…嫌ですよっ、なんであなたに触られないといけないんですか？
イヤ！マジ！ムリ！」

痛みで気が立っているので言葉にトゲしかない

「あぁえっと…少しなんですけど回復魔法が使えるんですよ、痛みを和らげるぐらいしか効果はありませんが…
少しでもあなたを傷つけてしまったことを、お詫びをさせてください」


眉をよせて悲痛な表情で、頼む蛇塚を断れるほどアキラも非情ではなかった。


着せられていた赤いジャージの前のジッパーを開けば白いTシャツがでてくる


シャツをたくし上げれば鳩尾には拳大の赤黒い内出血痕があった


「うわっ痛そ…」

「あんたがやったんでしょが！
マサトさんだけは言っちゃだめでしょ！あっ痛っ」


つい言葉をもらすマサトに
アキラがツッコミを入れるが、声を張り上げたため腹部に激痛が走る


「じゃあちょっと触らせてもらいますね？
力抜いといてくださいね、痛くはないと思います。
少し熱くなりますからね」


蛇塚が内出血痕に手をのせよう近づけると、アキラの体が強張ばり。

ジョンがアキラの肩に手をのせて優しくをなでてくれる。

「大丈夫ですか？のせるだけなんで、他に触ったりしませんから…」

蛇塚が心配したようにアキラの様子をみる。

「すいません、あまり人に触られるの得意じゃないんですよ。
そのこんなお腹とかもあまり触られたことなくて…少し緊張する…」

小さく深呼吸をして、なでてくれているジョンの手に意識を集中する。
天井をなるべく見るようにして触られるところをあまり見ないようにした。