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18.胸のホールを埋めてください
396.せめて責めてもらえれば (sideシノダ教授)
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ガチャリ
ギルマス達が応接室に入ってくる音がした。もう顔をあげる気力すらない
ギルマスがすぐ近くに立ち止まり見下ろしている気配がする。
「ひどい顔じゃな?ジーザス
アキラ君の記憶を奪ったとでも悩んどるのか?
罪悪感と自罰感で押しつぶされとるのう」
ギルマスの半笑いのような言い方に腹が立つ。
この人はいつもそうだ、すぐに俺の感情を読み取り揶揄してくる。
「…そうですよ、俺が奪ったんだ
彼の大事なジョン君との記憶を
彼にとってそれは死ぬより苦しいことだったのに
俺は許されない、許されるはずがない!」
苛立ちのままに語尾を荒く言い切れば、枯れたと思っていた涙がポタポタとまた落ちてくる。
はぁっと深いため息が聞こえる。
「おまえさんに何ができたというんじゃ?
こうなることなど誰もわからなかったじゃろう?
おまえさんはアキラ君の病気を治そうとしていた、それが思わぬ方向に進んだだけじゃ…
おまえさんは何も悪くなんかないんじゃぞ?」
違う悪くないわけがない、もっと慎重に進めるべきだった…
もっと汲み取れていた情報だってあったはずなんだ…
首を振って否定をする。
沈黙が部屋を占めていると、目の橋に白い姿が入った。
そっちに目をやると、ジョン君がしゃがんでいつもの可愛いくりくりの目で俺を見上げてきている。
「ジョン君も、ごめんな…俺は君達の…」
不思議そうに見つめてくる眼差しが居た堪れない。この子もひどく傷つけてしまった。
「ん~?なんで謝るの?
シノダ教授はアキラの病気を治してくれてるんでしょ?
暴れて死にたがるアキラも止めてくれたよね?
僕の中ではありがとうしかないよ!」
ジョン君の言葉に目を剥く、頭の上からギルマスのくぐもった笑い声が聞こえる。
「とりあえずご飯食べない?
僕なんかいろいろあってお腹すいちゃったんだよね…
おじいちゃん、お肉食べたい!
あとアイスも!!」
ははっ!ジョン君の言葉にとうとうギルマスの笑い声が部屋に響いた。
ギルマス達が応接室に入ってくる音がした。もう顔をあげる気力すらない
ギルマスがすぐ近くに立ち止まり見下ろしている気配がする。
「ひどい顔じゃな?ジーザス
アキラ君の記憶を奪ったとでも悩んどるのか?
罪悪感と自罰感で押しつぶされとるのう」
ギルマスの半笑いのような言い方に腹が立つ。
この人はいつもそうだ、すぐに俺の感情を読み取り揶揄してくる。
「…そうですよ、俺が奪ったんだ
彼の大事なジョン君との記憶を
彼にとってそれは死ぬより苦しいことだったのに
俺は許されない、許されるはずがない!」
苛立ちのままに語尾を荒く言い切れば、枯れたと思っていた涙がポタポタとまた落ちてくる。
はぁっと深いため息が聞こえる。
「おまえさんに何ができたというんじゃ?
こうなることなど誰もわからなかったじゃろう?
おまえさんはアキラ君の病気を治そうとしていた、それが思わぬ方向に進んだだけじゃ…
おまえさんは何も悪くなんかないんじゃぞ?」
違う悪くないわけがない、もっと慎重に進めるべきだった…
もっと汲み取れていた情報だってあったはずなんだ…
首を振って否定をする。
沈黙が部屋を占めていると、目の橋に白い姿が入った。
そっちに目をやると、ジョン君がしゃがんでいつもの可愛いくりくりの目で俺を見上げてきている。
「ジョン君も、ごめんな…俺は君達の…」
不思議そうに見つめてくる眼差しが居た堪れない。この子もひどく傷つけてしまった。
「ん~?なんで謝るの?
シノダ教授はアキラの病気を治してくれてるんでしょ?
暴れて死にたがるアキラも止めてくれたよね?
僕の中ではありがとうしかないよ!」
ジョン君の言葉に目を剥く、頭の上からギルマスのくぐもった笑い声が聞こえる。
「とりあえずご飯食べない?
僕なんかいろいろあってお腹すいちゃったんだよね…
おじいちゃん、お肉食べたい!
あとアイスも!!」
ははっ!ジョン君の言葉にとうとうギルマスの笑い声が部屋に響いた。
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