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20.胸のホールを埋めてください 3

523.獲物を待ちほくそ笑む  (sideシノダ教授)

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アキラ君の体にのし掛かり、頬や首筋にキスを落とす
初めて触れるアキラ君の肌のキメの細かさに興奮して口元が緩む



俺のブカブカすぎるシャツに手を滑り込ませて、抱きしめるように腕を回せば骨盤同士が当たって、少し兆しを見せている俺の存在がアキラ君にも伝わるだろう…



「あの……僕!あの……まだ、シノダ教授………」



怯えたようなアキラ君の反応に、自身の熱が更に煽られるが
唇に近い頬にキスを落して、最後におでこキスをして、しっかりとアキラ君が抱きしめ直す



「ふふっ何か他のこと期待させちゃったかな?
ごめんね?おやすみのキスをしたかったんだよ…」

「っっ……ふぅ、やっぱり慣れてる、そその余裕がうらめしぃ……
でも、ありがとうございます」



アキラ君の体が安心したように力が抜けていく


そりゃあ、余裕と包容力くらいしか若いジョン君に勝てるものなんてないからね?
据え膳だろうが、鴨ネギだろうが…
この抱き心地と温もりだけで満足するさ…



今はまだ君を落とすには時期尚早だからね?
ジョン君の君への気持ちが変わらないなら、君のジョン君への気持ちがこのまた消えるなら…そのときは……
 


あぁこの…獲物を待つ時間はたまらなくいいね…
しかも待っているのは超ド級の獲物だ……



アキラ君には見せられないような、歪んだ笑みを噛み殺して
優しくアキラ君の髪を撫で、泣き腫らして赤くなった目元を撫で、頬に手を添える




「今日はおやすみ、アキラ君…
明日はアキラ君の服や色々といるものを買いに行こうね?
これからが楽しみだよ…
だから今は、ゆっくり休んで…」



アキラ君の瞳が閉じて、小さな寝息を確認したあとに、俺も瞳を閉じていった
久しぶりの横にある、自分とは違うぬくもりも噛み締めながら…ゆっくりと意識を沈めていった







そして、現在午前5時
アキラ君はすやすやと眠っている
泣きはらして閉じられた瞼は腫れぼったくなってしまっているけど
よかった…僕の隣ではゆっくりと寝られたみたいだ




とりあえず安堵しながら、携帯を取り出した
寝室を出て電源を入れれば、ひどい不在着信数に留守録数


ははっギルマスが怒っている姿が携帯から透けて見える…


げんなりと携帯画面を眺めていると、着信画面が表示されたので急いでボタンを押す
アキラ君がせっかくゆっくりと寝れているのだ…起こしたくはない




「おい…ジーザス………どういうつもりじゃ?今、どこにいるんじゃ?」



地を這うような、殺気だったギルマスの声に背筋が凍るが…
ここで引くほど俺も弱くはないんでね…



「あぁギルマス、おはようございます…
いい朝ですね?昨日はよく寝れましたか?」

「ふざけとんのか!!?
さっさとアキラ君を帰せ、あの子はどうしとるんじゃ?
ジョン君も大分落ち着いとる…
しっかり話し合わせて…誤解を解いてやらんと!」



ギルマスの目は節穴だったかな?
あの状況を見て何を呑気なことを言っているのかな?



「ギルマスこそ、ふざけてるんですか?
ジョン君があの時、アキラ君に何をしたのか、見てなかったなんて言わせませんよ?」



俺の声も自分で驚くほど低く、怒気を孕んでいた…
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