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24.捕まえる僕

638.お出迎え (side会長)

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「……………っっ!なっなっ……はっ?
なっ……はっ???」


ワシ等が帰ってくると庭先にジーザスと田中が出迎えてくれるが、明らかにジーザスの様子がおかしい
バロンさんを見て、目をこれでもかっというほど開いて固まっている。
この人ももしかしたら、とんでもない人物なのか?


「はじめまして、バロンと申します。アキラが大変お世話になっているシノダ教授でいらっしゃいますよね?
アキラの命を繋ぎ止めてくださり、本当に感謝しております。」


バロンさんはジーザスにアキラ君を渡すと、深々とお辞儀をしていく。
しかし、ジーザスはアキラ君を受け取ると、ヒィィ!っと情けない声を出したまま固まってしまっている。
大丈夫かあやつは?


「さてと……、会長様、申し訳ありません少々お庭をお借りいたします。
この犬っころとエルフに教育をさせていただきたい!」

「あぁ、バロン…、あんまりやりすぎないでね?
治せるとこまでにしてね?」


アキラ君の言葉を聞くが早いか、ジョン君とカズマ君の頭を引っ掴むと、庭にさくっと結界を張り二人に向けて鋭い爪で襲いかかった……


「とりあえず部屋に入りませんか?
バロンなら放っておいても無茶しないだろうし、程よくボコったらたぶん説教して終わりますよ?
ロンさん、心配かけてすいません、僕っすごく疲れちゃいました。」


アキラ君はコテンっと頭を預けるようにジーザスに体を預ける。
我に返ったジーザスが、コクコクっと頷きながらアキラ君を抱えて応接間に向かっていった。




アキラ君をソファに寝かせて、熱や脈や血圧など一通りの問診を終えると


「アキラ君、あのバロンさんて何者?
俺の鑑定だと神獣って出るんだけど!
神獣って神族のお付き獣だよね?
何がどうして、アキラくんの教育役が神獣なの?」


もうまくし立てるようにジーザスがアキラ君に聞いておる。
じゃが、まずアキラ君の体調を確認し終わってから、話し出すところはコイツのすごいところじゃな!
なるほど、巨人族じゃからなそりゃ仕えてる者も神獣とかじゃろうな


「ん~?バロンは僕が出逢ったときからバロンですから…、特に気にしたこともなかったのですが…
えっ?何?バロンってそんなにレアな人種なの?」


レアどころではないわい!神様クラスじゃぞ?
たぶんまったくわかっていないアキラ君に脱力しながら


庭の窓の閃光が静かになってから、小一時間もすれば
バロンさんとしゃくりあげる状態のジョン君とボッコボコで引きずられた状態のカズマ君が部屋に入ってきた。


「長い時間、失礼いたしました。
こちらのエルフはどうしましょうか?
一応はポーションで治せるくらいまでにしておきましたので、ぶっかけるなりなんなりしていただければよろしいかと」


「あぁ…、とりあえずそこに置いといてください、ありがとうございます。
すいませんけど、アキラ君に使った解熱剤や他に薬などがあれば教えてください、飲み合わせなどもありますし

あとあちらでの様子はどうでしたか?嘔吐とかはありませんでしか?熱はどれくらいまであがってましたか?」


うん、ジーザスは通常運転に戻ったの!
バロンさんにも普通に話しかけだしてアキラ君のことを聞いておる。
本当にアキラ君ファーストなやつじゃな!
しかしこやつもカズマ君への対応はなかなか雑じゃな……
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