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24.捕まえる僕

639.アキラの初恋の人  (side会長)

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「貴方のような方がアキラの主治医で安心いたしました。
今後ともよろしくお願いいたします。」


深々とジーザスに頭を下げると、ソファに寝ているアキラ君を包み込むような慈愛と切なさの混じった表情を向けて、優しく頭を撫でて


「アキラ…それではお暇しますから…今度は普通に遊びにくるんですよ!
呼べば迎えに来ますからね?

あぁ…あのとき、その手を掴まえて一緒に飛び出して来なかったことを、今まで何千回何万回と後悔してきましたが…
今回ほど深く後悔したことはありませんよ!貴方はもう私の手はとってくれないのでしょう?」

「そうだよ!あの時、あの場所で僕を追わなかったのがバロンの最大の失敗だよ?
僕にとって、バロンへの恋はもう過去のものさ……
でも今も大切には思っているからね?今回もありがとう、バロン」

「えぇ…、その最大の失敗が今でも私を苦しめていますよ…
貴方は本当いつまでも私を惹きつける最高にいい子で、もう私のモノにはならない最高に悪い子ですね。

ジョン君!いいですか?
次にアキラを守りきらなかったら、本当に連れ帰らせていただきますからね!」

「はい!すいませんでした!!」


ジョン君はそんな二人を横で涙目で嫉妬にギリギリっと歯を鳴らしとったが、バロンさんの言葉に敬礼するように直立不動になる。
ジョン君や、どんだけキツく説教されたんじゃ?


「それでは失礼いたします」


っと見事な最敬礼をすると、転移魔法で一瞬で消えていった。
その姿の余韻を皆で疲れたように見送っていると……


「……なるほどね、あの人がアキラ君の初恋の相手で、君が自分をバイだって言い切る理由なんだね?

でもっ………
あの人を女性とカウントするのは……いやこの発言は、失礼になるかな?」

「そうですよ、ロンさん!
失礼ですよ!バロンは最高な女性ですよ?
優しいし、強いし、料理も気遣いも上手、更にフワフワモコモコムキムキちゃんですよ!」


ジーザスとアキラ君の言葉に固まる。


「はっ?……バロンさんは女性なのか?
黒服着とるから、てっきり……」

「えっ?見ればすぐにわかりませんか?
バロンにはたてがみないでしょ?
あれっ?そういえば神獣とか言ってましたね、僕はずっと獅子の獣人だと思ってたから……」


なるほど猫科とは思っておったが、アキラ君の中では獅子じゃったんじゃな
じゃがアキラ君の好みがあの人によって、めちゃくちゃ特殊になったことは間違いなさそうじゃ


「いや……、俺も鑑定スキルなかったら女性ってわからなかったと思うけど
確かに気遣い上手いし、母性本能が強そうではあるよね」

確かに、Queenクイーンより母親っぽかったかもしれんな…
アキラ君が懐くわけじゃわい
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