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28.シバという人
789.シバ 3 (sideジョン)
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「ふわぁ…最高の感触だね!ずっと洗ってられるよ、気持ちいぃ…」
「はぁ…そうですか?アキラに洗われたときも似たようなこと言われました。」
「へぇ~アキラさんもジョン君を洗ってあげるの?意外だな、家では面倒見いい感じなの?」
「いやぁ…初めて出会ったときに、今みたいに爪が絡んじゃって洗えなかったから、普段は自分で洗いますよ?」
「………えっ?何これ?」
シバさんが僕の首の毛を洗っていた手が止まり無言になっていく…んん?
なんだろう、この既視感は…確か前にも…
シバさんの手がゆっくりと僕の背中や腰を撫でていって、その動きにゾクゾクとした感覚が走る…何?シバさん急に何?
めちゃくちゃ気持ち悪いんだけど…
うわっ!ちょっと!ソレ以上は嫌だ!!
ソレ以上下は駄目ですよね?セクハラもいいとこですよね??
「嘘だろ…アキラさん…あの人、信じられない!なんてことを……クソッ!!!」
シバさんは恐ろしい怒号をあげると、全身アワアワ状態の僕を放置してバタバタと大浴場を出ていった。
僕はシバさんの無意識の発した威嚇の影響で、ビリビリっと体が震えるけど……これはまずい気がする!絶対に勘違いしている気がする!!
震える手でシャワーの水を出して頭から被っていく!冷たくて体が縮みあがるけど、その刺激でなんとかガタガタ震える足を立ち上がらせる。
アキラが危ないかもしれないから、もしかしたらシバさんがアキラを……
============
「シバさん!違いますからね?
僕のこの背中もお尻の傷もアキラがつけたものじゃないですから!
アキラは僕を叩いたことすらないですよ!
もう叩かれて終わるなら、そっちの方が百倍は楽だったって思うことはあったけど…
本当に本当に…アキラは僕に痛いことはしないですから!」
騒ぎに集まってきていた訓練生をかき分けてシバさんを追いかけて入った執務室では、もう目を覆いたくなるような状態で
アキラはシノダ教授に抱きしめられているし、アキラの顔は明らかに赤く腫れてるし、シバさんば号泣してローテーブルの上に横たわってるし、その前には鬼のような表情のバスターさんが…
もうっ本当に何があったんだよ!
「はっ?何?アキラさんはジョン君を虐待してるんじゃないの?
俺はてっきり…その傷と首のGPSで…」
「傷もGPSもアキラに出会う前に付けられた物で…
GPSはアキラが僕にこれ以上傷をつけるのが嫌だって、手術で取り出せるけど痛い思いをさせたくないって、だから強力な磁石で壊してはくれたけど、そのままで…」
シバさんは完全に体の力を抜けて、脱力していった。
そしてノロノロとローテーブルから立ち上がると、シノダ教授に抱きしめられたままのアキラに床に頭を付けていった。
「すいませんでした…俺は誤解であなたにひどいことを…本当にすいませんでした。」
「あぁ…シバさん、あなたはたぶん軽い混乱状態だったんですね、あの部屋の興奮剤と幻覚剤が効いちゃいましたか?
あなたは人狼だから、薬の耐性が弱いんでしょうね…
アキラ君、もう大丈夫そうだ……ってアキラ君が大丈夫じゃないね!?なんて顔してるんだい?」
シノダ教授が覆い隠すように抱きしめていたアキラを離していくと、今にも泣き出しそうなクシャリっとした顔をしていて…
「僕は…異常者で…最低な…小児性愛者野郎なんだ…死んだほうがいい!!」
「はぁ…そうですか?アキラに洗われたときも似たようなこと言われました。」
「へぇ~アキラさんもジョン君を洗ってあげるの?意外だな、家では面倒見いい感じなの?」
「いやぁ…初めて出会ったときに、今みたいに爪が絡んじゃって洗えなかったから、普段は自分で洗いますよ?」
「………えっ?何これ?」
シバさんが僕の首の毛を洗っていた手が止まり無言になっていく…んん?
なんだろう、この既視感は…確か前にも…
シバさんの手がゆっくりと僕の背中や腰を撫でていって、その動きにゾクゾクとした感覚が走る…何?シバさん急に何?
めちゃくちゃ気持ち悪いんだけど…
うわっ!ちょっと!ソレ以上は嫌だ!!
ソレ以上下は駄目ですよね?セクハラもいいとこですよね??
「嘘だろ…アキラさん…あの人、信じられない!なんてことを……クソッ!!!」
シバさんは恐ろしい怒号をあげると、全身アワアワ状態の僕を放置してバタバタと大浴場を出ていった。
僕はシバさんの無意識の発した威嚇の影響で、ビリビリっと体が震えるけど……これはまずい気がする!絶対に勘違いしている気がする!!
震える手でシャワーの水を出して頭から被っていく!冷たくて体が縮みあがるけど、その刺激でなんとかガタガタ震える足を立ち上がらせる。
アキラが危ないかもしれないから、もしかしたらシバさんがアキラを……
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「シバさん!違いますからね?
僕のこの背中もお尻の傷もアキラがつけたものじゃないですから!
アキラは僕を叩いたことすらないですよ!
もう叩かれて終わるなら、そっちの方が百倍は楽だったって思うことはあったけど…
本当に本当に…アキラは僕に痛いことはしないですから!」
騒ぎに集まってきていた訓練生をかき分けてシバさんを追いかけて入った執務室では、もう目を覆いたくなるような状態で
アキラはシノダ教授に抱きしめられているし、アキラの顔は明らかに赤く腫れてるし、シバさんば号泣してローテーブルの上に横たわってるし、その前には鬼のような表情のバスターさんが…
もうっ本当に何があったんだよ!
「はっ?何?アキラさんはジョン君を虐待してるんじゃないの?
俺はてっきり…その傷と首のGPSで…」
「傷もGPSもアキラに出会う前に付けられた物で…
GPSはアキラが僕にこれ以上傷をつけるのが嫌だって、手術で取り出せるけど痛い思いをさせたくないって、だから強力な磁石で壊してはくれたけど、そのままで…」
シバさんは完全に体の力を抜けて、脱力していった。
そしてノロノロとローテーブルから立ち上がると、シノダ教授に抱きしめられたままのアキラに床に頭を付けていった。
「すいませんでした…俺は誤解であなたにひどいことを…本当にすいませんでした。」
「あぁ…シバさん、あなたはたぶん軽い混乱状態だったんですね、あの部屋の興奮剤と幻覚剤が効いちゃいましたか?
あなたは人狼だから、薬の耐性が弱いんでしょうね…
アキラ君、もう大丈夫そうだ……ってアキラ君が大丈夫じゃないね!?なんて顔してるんだい?」
シノダ教授が覆い隠すように抱きしめていたアキラを離していくと、今にも泣き出しそうなクシャリっとした顔をしていて…
「僕は…異常者で…最低な…小児性愛者野郎なんだ…死んだほうがいい!!」
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