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お姉ちゃん降臨

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お姉ちゃんとはひよりの幼なじみで、今は弁護士をしている。
名前はしおりという。

ひよりより3つほど年上で、大変頼りにしているのだ。

もちろんつよしも知り合いで、つよしの会社の顧問弁護士をしている。

「じゃあ、私からお姉ちゃんに電話しとくよ」

「お願いするよ、俺はもう一度寝ようかな」

と寝室に入っていく。
わかっているよ、彼女に電話だろうよ
ごゆっくりどうぞ!

「ヤッホーお姉ちゃん!朝からごめんね」

しおりはギョっとした顔をする。

「えっと、何その格好?」

あっ興奮して忘れてた。スケスケのネグリジェだ‥

「アハハハ、ちょっとあってね」

笑いで誤魔化して、近くにあったブランケットを羽織っておく。

「まぁ、私は眼福だけどねぇ~」

しおりはニヤニヤ笑いで、しおりを見つめる。
そんなしおりは、ちょっと気持ち悪い

「もぅ冗談やめてよ、実はね‥」

つよしの浮気のこと、子供ができたことから、離婚の財産分与の同意などを話していく

「ん~と、なかなかひよりも頑張ったね」

しおりは、つよしの自己中な性格を知っている。

そして、しおりの優しい性格も知っている。

そんな2人が、この条件で合意していることが驚きだった。

それこそ、この2人なら、しおりが泣き寝入りで離婚してもおかしくない関係性だった。

「うん、だからなるべく早く公正証書にしたいの。つよしが気が変わらないうちに」

「わかったは、今日中に用意できるようにする、こっちにこれる?それとも速達する?」

「そっちに行くよ、なるべくつよしに考える時間を与えたくない」

その答えにしおりは少し背筋にゾッとしたものを感じた。

「わかったは、とりあえずつよしとも話せる?話の確認もしたいし」

「OK、きっと今、彼女と話してるから呼んでくるよ」

ひよりの笑顔にしおりは確信した。ひよりが何か変わった。
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