真面目ちゃんの裏の顔

てんてこ米

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第五章 準備は万端?

11 カップル専用

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 呂子星リューズーシンはメニューの下の方に書いてある文章を指しながら、二人に説明した。

「ほらここ、ご注文はカップルのみって書いてあるだろ?」

 ところがそれを聞いても呉宇軒ウーユーシュェンは一歩も引き下がる気はなく、テーブルに肩肘をつくと自信満々に言った。

「俺たちカップルなんですけど?」

 どこがだよ!と突っ込もうとした呂子星リューズーシンは、普段の彼らが度々甘い雰囲気でやり取りしていたのを思い出し、嫌な顔をして出かかった言葉を飲み込んだ。
 彼が言い淀んだ隙に、呉宇軒ウーユーシュェンは一気に畳み掛ける。

「俺の可愛い然然ランランが食べたいって言ってんだけど? 俺と『カップル二人組』の定義について討論するか?」

 二週間ちょっとの間に彼の厄介さを嫌と言うほど理解させられた呂子星リューズーシンは、面倒なことになる前に早々に諦め、分かったと頷いた。君子危うきに近寄らず、だ。

「桃パフェ一つな。飲み物は?」

 張り合いなく折れた彼に、言い合いをする気満々だった呉宇軒ウーユーシュェンは不満げな顔をしたものの、ドリンクメニューにサッと目を通して温かいお茶を指差す。

「これ二つ」

 白桃烏龍茶だ。パフェにも桃がたっぷり使われているので桃づくしになる。
 彼が何の相談も無しに決めたのを見て、呂子星リューズーシンは黙ったままの李浩然リーハオランに確認の視線を向けた。ところが彼は場を仕切る幼馴染に夢中でちっとも気付きやしない。
 これは駄目だと気持ちを切り替え、異論がないなら良いのだろうと注文を書く。そして彼らがいつものように二人の世界に入る前にカウンターの奥に退散した。

「まさかカップル専用とはな。お前知ってた?」

 すっかり自分の扱いを覚えた呂子星リューズーシンの背中を見送り、呉宇軒ウーユーシュェンは向かいの幼馴染に声を潜めて話しかける。すると李浩然リーハオランは桃パフェのメニューをチラリと見て言った。

「見落としていた」

 そうは言いつつも彼の表情は僅かに緊張して見え、呉宇軒ウーユーシュェンはおや?と思う。いつも完璧で用意周到な彼がこんなミスをするとは珍しい。もし本当に見落としていたらの話だが。

「ふうん……まあ良いけど」

 含み笑いを浮かべて見ると、李浩然リーハオランは気まずそうにスッと視線を逸らす。そろそろ誤魔化すのも限界そうで、呉宇軒ウーユーシュェンは彼の足をつま先でツンとつついた。

然然ランラン、どこ見てんだ?」

 からかいながら彼の視線の先を辿ると、壁に何枚も写真が飾られていることに気付く。遠いのでよく見えないが、その写真はカップルらしき二人が桃パフェと一緒に記念撮影したもののようだ。どの写真も一様に仲の良さそうな男女がパフェとツーショットを撮っている。
 不思議に思った呉宇軒ウーユーシュェンは、パフェとお茶を持ってきた呂子星リューズーシンに壁の写真を指差して尋ねた。

子星ズーシン、あの写真何?」

 写真?と怪訝な顔をして指の指し示す方を見た彼は、カップルの記念写真を見るなりたちまち顔をしかめる。

「あれは……何でもない」

 どう見ても何でもなくない。必死に何かを隠そうとする彼を、呉宇軒ウーユーシュェンは怪しむようにジト目で見つめた。圧に耐えかねて彼が逃げようとしたので、服の袖をしっかり掴んで引き止める。

子星ズーシン? そんなんでこの俺が納得するとでも思ったのか?」

 この脅しはかなり効いたようだ。呂子星リューズーシンは面倒くさそうな顔を隠しもせず、深いため息を吐く。
 呉宇軒ウーユーシュェンがごねるので、さっきから周りの女性客がクスクスしながら様子を窺っているのだ。女子からの視線が気になる年頃の呂子星リューズーシンには堪ったものではない。

「あーもう……パフェ頼んだカップルに記念撮影サービスしてんだよ。お前よく気付いたな」

「気付いたのは浩然ハオランだけどな」

 観念した彼にニヤリと笑ってそう言うと、意外だったのか呂子星リューズーシンは驚いた顔で李浩然リーハオランに目を向ける。
 突き刺さる視線に居た堪れなくなっている幼馴染に笑いを堪えつつ、呉宇軒ウーユーシュェンは助け舟を出すつもりで催促した。

「ほら、とっとと撮影サービスやってくれよ。こっちは客だぞ?」

「マジかよ……」

 うんざりした顔をしたものの客というのは間違いないので、呂子星リューズーシンは嫌々奥に引っ込んでカメラを持って戻ってくる。その場で写真が出てくるインスタントカメラだ。
 二人はパフェとツーショットが撮れるように椅子を並べると、顔をくっつけんばかりに身を寄せた。どこからどう見てもラブラブカップルだ。

「一、二、三、茄子チェズ

 呂子星リューズーシンのやる気のない声を合図に、呉宇軒ウーユーシュェンはシャッターが切られる寸前に幼馴染の頬へちゅっとキスをした。

「ちょっ……お前な!」

 なんて写真を撮らせるんだとお怒りの呂子星リューズーシンを他所に、呉宇軒ウーユーシュェンは悪戯が成功したかワクワクしながら写真をパタパタさせる。しばらくすると、僅かに目を見開いてびっくりした顔の李浩然リーハオランと、彼の頬にキスをしている自分の姿が現れた。タイミングも位置もバッチリだったようだ。

「ちゃんと壁に飾ってくれよな」

 写真を返しながら念を押すと、呂子星リューズーシンは呆れた顔をした。

「お前よくそんな写真晒そうと思うな」

 そう言った後、呂子星リューズーシンはふと気付く。軍事訓練の時にも彼らは似たような写真をネットに上げていた。あの時は確か、李浩然リーハオランの側からしていたはずだ。
 嫌な事実に気付いてしまった呂子星リューズーシンは、写真を手にしかめっ面のままカウンターの中に戻っていった。

「さてと、お邪魔虫も消えたことだし、俺たちはパフェを楽しもうか」

 桃が乗っているので、カトラリーの中にはスプーンとフォークが両方ある。
 薄いくし切りにされた桃は瑞々しく、甘い香りを放っていた。呉宇軒ウーユーシュェンはその一つをフォークで突き刺すと、ソフトクリームを絡めて李浩然リーハオランの口に持っていってやった。

「ほら、彼氏の俺が食べさせてやるよ」

 デート中のカップルらしくそう言うと、李浩然リーハオランは大きな一口で桃を食べ、たちまち幸せそうな顔になる。そんな顔を見ては居ても立っても居られず、呉宇軒ウーユーシュェンも早速一口食べてみた。すると濃厚なソフトクリームと瑞々しい桃の優しい甘さが溶け合い、口いっぱいに幸せが溢れる。噂の通り絶品パフェだ。
 下の段には甘酸っぱい桃のジェラートにミルクと桃のクラッシュゼリーも入っている。味も食感もさまざまで、これ一つで桃を味わい尽くせるようになっていた。
 白桃烏龍茶で冷たくなりすぎた口を温めながら食べ進めていくと、あっという間にパフェがなくなってしまう。カップル用なので、男二人だと少し物足りない。

「もう無くなっちゃった。お前が言ってた通り、この店のパフェは美味しいな。また一緒に来ようか」

「うん。次は別のパフェも頼んでみよう」

 二人が店に入ってからも客足は一切途絶えることがなく、料理も美味しいのかフードメニューを頼んでいる女性客もちらほら居る。次はデザートとのセットでも良いな、と話し合いながら会計を済ませると、呉宇軒ウーユーシュェンはガラスケースに並ぶ美味しそうなケーキに目を止めた。

子星ズーシン、このケーキ持ち帰りやってんの?」

「やってるけど、どうした? 持って帰るのか?」

 やっと厄介者が帰ると安心していた呂子星リューズーシンは、追加注文の気配を感じて準備を始める。ケーキ用のトングとトレーがさっと出てくる辺り、すっかり店に馴染んでいるようだ。

浩然ハオランの叔父さんたちのとこにお土産。若汐ルオシーずっとケーキ食べたいって言ってたし」

 李浩然リーハオランの従姉妹が、前に食べた巨大ケーキの動画を見せてからというもの食べたい食べたいと訴えていたのだ。あの店のケーキではないが、美味しいパフェを出す店ならケーキも美味しいだろう。

浩然ハオランの分も選んで良いよ。俺からのお土産って言っておいて」

「ありがとう。君も一緒に食べる?」

 幼馴染の期待の眼差しに、呉宇軒ウーユーシュェンは笑って返した。

「良いけど、泊まりは無しだぞ?」

 軍事訓練が終わって寮生活に戻ってからというもの、彼はことある毎に呉宇軒ウーユーシュェンを部屋に泊まらせようとしてくる。一緒に寝ていたのが癖になってしまったらしい。
 断られて残念そうにしながらも、最近聞き分けが良くなってきた李浩然リーハオランは渋々引き下がり、ケーキ選びに専念した。
 ガラスのショーケースには宝石のようにキラキラとしたゼリーが乗ったタルトや、ベリーソースがたっぷりかかった美味しそうなケーキが並び、自分用をどれにしようか迷ってしまう。李浩然リーハオランの叔父たちの好みについては把握しているので、呉宇軒ウーユーシュェンは先に彼らのものを注文することにした。

若汐ルオシーはこのチョコとチェリーのやつだな。李先生はチーズケーキで、アンおばさんは……オレンジタルトとか好きだったよな?」

 指を差しながら李浩然リーハオランに確認すると、彼は微笑んで頷いた。

「うん。この間もオレンジピール入りのマドレーヌを作っていた」

「そうだったな。お裾分け美味しかったってみんな喜んでたよ。じゃあ叔父さんたちのケーキはそれで! 俺たちはどうする?」

「君が決めて」

 そう言って李浩然リーハオランは幼馴染に期待の眼差しを向けた。たまに二人でやっている今の気分当てクイズだ。呉宇軒ウーユーシュェンは早速彼をじっと見つめながら推理を始めた。

「うーん……さっき桃パフェ食べて口が甘くなってるからなぁ。甘酸っぱいソースのビターチョコ系か……もっと酸っぱい方がいい? 分かった! レモンピールのレアチーズ!」

 僅かな表情の変化を見逃さず、呉宇軒ウーユーシュェンは一番反応が良かったレアチーズに決めた。黄色いレモンソースとスライスレモンが乗った可愛らしい見た目のケーキだ。
 李浩然リーハオランがにっこりと微笑んで正解と言ったので、見事言い当てた呉宇軒ウーユーシュェンはガッツポーズをした。

「何でもいいけどお前の分はどうするんだ?」

 箱に入れるケーキをトレーに寄せた呂子星リューズーシンが、急かすようにトングをカチカチ鳴らしてくる。何度もそうしてやかましく急き立ててくるので、呉宇軒ウーユーシュェンは考えがまとまらず、幼馴染に助けを求める視線を送った。すると有難いことに、彼はすぐに呉宇軒ウーユーシュェンの今の気持ちにぴったりなものを勧めてくれた。

「フルーツたっぷりロールケーキは?」

「良いね! さっすが然然ランラン、俺のこと分かってるな!」

 ぎゅっとお礼のハグをして感謝の気持ちを伝えると、李浩然リーハオランは微笑んで呉宇軒ウーユーシュェンの頬を優しく摘んだ。
 呂子星リューズーシンが手慣れた様子でケーキを箱に詰めているのを二人で見学していると、彼は視線が気になるのか非常にやり辛そうな顔をしていた。可愛らしい手提げ袋に入れてくれたので、別れを告げて店を出る。去り際に呂子星リューズーシンが何度もここで働いていることを黙っているように念を押していたので、二人は顔を見合わせて忍び笑った。
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