真面目ちゃんの裏の顔

てんてこ米

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第九章 ひみつのこころ

35 思わぬ事実

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 ステーキが運ばれてくると、テーブルの周りはたちまち美味しそうな香りで溢れて、腹ペコの学生たちの食欲をそそる。しかも、二キロの骨つき肉はメニュー表で見るよりも迫力があり、持ち上げるのすら一苦労だ。
 彼らは滅多にお目にかかれない特大の肉の塊に、大興奮で記念撮影を始めた。

「おい、サラダ頼んだのは誰だ?」

 肉で溢れるテーブルに皿を置く場所を探しながら、イーサンが言う。青々とした葉物野菜が満載の皿を見て、呉宇軒ウーユーシュェンが野次った。

「サラダって女子かよ!」

 どっと笑いが起こるが、彼らは食を進めるうちにサラダを頼んだ人に叩頭したくなるほど感謝することになる。何故なら、頼んだ肉は部位ごとに食感が違うとはいえ、その味は大して変わらない。そんな変わり映えしない味の肉を大量に食べていると、困ったことにだんだん飽きてくるのだ。

「女子かよって言って悪かった……サラダ頼んだやつ神だわ」

 瑞々しいトマトを咀嚼しながら、呉宇軒ウーユーシュェンはぐったりして幼馴染にもたれかかる。甘酸っぱいトマトは口の中にこびりついた肉の油をさっぱりさせてくれるが、箸はどんどん進まなくなってきていた。
 李浩然リーハオランはまだ平然と肉を食べ進めているが、彼の皿にもちゃっかりサラダの山が確保されていて、いつでも箸休めができる万全の体制だ。

「サラダ神、名乗り出てくれよぉ……感謝のデザートを進呈するから」

 もちゃもちゃと口の中で肉を持て余しながら、王茗ワンミンが呟く。そんな彼を、保護者の呂子星リューズーシンが「そら見たことか」と冷ややかに見つめる。
 四キロの肉に反対していた彼は、王茗ワンミンの肩をトントンと叩いて子どもを諭すように言った。

「俺の言った通りだったろ? 四キロはやめとけって。二キロでもこれなんだから、食べ切れるわけがなかったんだ。俺の先見の明と桑陽サンヤンの機転に感謝しろよ。あとサラダ神」

 追加でスープを頼んだり、グリルチキンを頼んだりと気分転換の味変をしながら、彼らはたっぷり時間をかけてなんとかステーキを食べ終えた。
 仲間たちが食休みする中、頼んでいたデザートが運ばれてくる。肉の味に飽き飽きしていた呉宇軒ウーユーシュェンは、デザートのソフトクリームを食べるなりたちまち元気を取り戻した。

「はあ……生き返る。甘くて濃厚で美味しい!」

 口の中に広がる甘くて濃厚なミルクの味にうっとりすると、スプーンで掬って隣の李浩然リーハオランにも食べさせてやる。彼は彼でチョコレートとバニラがミックスされたソフトクリームを食べていたので、例によって例の如く食べさせ合いが発生した。
 向かいでいつものイチャイチャが始まったので、満腹で一歩も動けない呂子星リューズーシンはうんざり顔で天を仰ぐ。それからデザート組が食べ終わるまでの間、食休み組は雑談をして過ごした。



 食事が終わり現地解散すると、猫奴マオヌー率いるイベント組は昨晩泊まったホテルへ戻った。空には三日月が煌々と輝いていて、夜空を明るく照らしている。
 満腹な上に昨日の寝不足も相まって、呉宇軒ウーユーシュェンは眠くてあくびが止まらない。そして部屋へ着く頃には、すでに頭がこっくりと船を漕ぎ始めていた。

阿軒アーシュェン、せめて歯磨きまでは起きていて」

 ベッドに腰を下ろした状態で半分眠っていた彼を、李浩然リーハオランが優しく揺り起こす。呉宇軒ウーユーシュェンが甘えたように両手を伸ばすと、彼は小さく笑みを漏らしてその体を抱き上げた。
 酔い潰れた時など、いつもこうして子どもみたいに抱き上げて運んでくれるのだ。李浩然リーハオランに抱き上げられてすっかり安心した彼は、満足げに口元を緩め、首に腕を回してぎゅっと抱きしめた。彼のゆったりとした足取りは、まるでゆりかごのようで心地よく、幸せな気持ちになる。
 足音が変わり、バスルームに辿り着いたことに気付いた呉宇軒ウーユーシュェンは、まだ降りたくなくて寝たふりをする。だが、いつもならもう少し甘やかしてくれる李浩然リーハオランは、そんな彼の背中をゆっくりと撫でながら呼びかけた。

「ほら、着いた。今日はもう寝よう」

 とにかく先に寝る準備を済ませたいらしい。問答無用で抱き抱える力が緩み、もう降りるしかなくなってしまった。

「ん、ありがと」

 粘るわけにもいかず、冷たい床に足を下ろす。大理石の床は磨き上げられていて、天井の照明を反射して艶めいていた。
 堪えきれずあくびを一つすると、呉宇軒ウーユーシュェンはお礼の気持ちを込めて彼の唇に口づける。もう気持ちを隠す気すらなく、二度三度と啄むように唇を重ねていると、李浩然リーハオランは彼の腰に手を回して抱き寄せてきた。

「寝る準備はいいのか?」

 ため息と共に吐き出された言葉が鼓膜を揺らす。呉宇軒ウーユーシュェンは心地よい低い声にうっとりと聞き入り、より一層彼に身を寄せた。

「もう少しだけ」

 ねだるように顔を寄せ、柔らかな唇にキスを落とす。夢現の中でそんな風に何度も唇を重ねていると歯止めが効かなくなり、甘い吐息が絡み合う。
 幼馴染の口づけがだんだん熱を帯びてくるのを感じながら、呉宇軒ウーユーシュェンは頭の中でぼんやり考えた。ここまでしているのだから、もう付き合っているようなものではないか?
 このままベッドにもつれ込んでしまおうかと邪なことを考えていると、不意に李浩然リーハオランが身を離した。

「……もう終わり?」

 尋ねる声に落胆の色が滲む。突然突き放されたような気分で彼を見ると、李浩然リーハオランは柔らかな笑みを浮かべて触れるだけのキスをした。
 蝶が一瞬だけ羽休めをするように、唇に触れた感触が甘い痺れを残す。

「大事な話があるから、また今度」

 先ほどから妙に寝る準備を急かしてくるのはそのせいか、と呉宇軒ウーユーシュェンは納得する。こういう時の李浩然リーハオランは真面目な話をすると相場が決まっているので、彼は甘いひと時を惜しみつつも素直に従った。



 歯を磨くと眠気が収まり、ベッドの中へ入る頃には意識もはっきりしてきた。
 上半身を起こし、膝掛けのように掛け布団をかけながら隣り合うと、李浩然リーハオランは心を沈めるように一呼吸した後、意を決したように口を開く。

儀仁イーレンおじさんのことなんだけど……」

 急に父親の名前が出てきて、呉宇軒ウーユーシュェンは驚きに目を見開く。彼が父と連絡を取り合っていることは聞いていたが、何故今その話をするのだろうか。

「あいつ、お前に何かしたのか?」

 だとしたらぶん殴ってやると憤っていると、彼はそうじゃないと優しく嗜め、呉宇軒ウーユーシュェンの手をそっと取って続きを口にした。

「ちゃんと反省したようだから、一度会ってみる気はないか?」

 その口ぶりは、まるで不良を更生させた教師のようだ。呉宇軒ウーユーシュェンは彼が父と二人で話し合った日のことを思い出し、思わず笑いが漏れる。

「……ちゃんと反省? もしかしてお前、あいつに反省文でも書かせたのか?」

 冗談混じりにそう言うと、李浩然リーハオランもふっと笑みを漏らす。彼は小さく頷き、当たらずとも遠からずと返した。
 そのお陰で父への怒りはいくらか和らいだが、続く言葉を聞いて、呉宇軒ウーユーシュェンは心臓がぎゅっと鷲掴みにされたような気分になった。

「おじさんは君がSNSのアカウントを作ってから、ずっと見守っていたと言っていた」

 真剣な眼差しを向ける李浩然リーハオランの瞳に嘘偽りの気配はなく、呉宇軒ウーユーシュェンは真っ直ぐにその目を見つめたまま息を呑む。

「それって……」

 彼の話は俄かには信じられず、言葉が出てこない。まるで、突然頭から冷水を浴びせられたかのような衝撃だった。
 だってそうだろう?先日ハルビンで再会するまで、父はただの一度も連絡を寄越さなかったのに。

「うん。ずっと君のことを気にかけていたと」

 混乱する頭の中で、李浩然リーハオランの言葉を何度も繰り返す。いつの間にか息をするのも忘れていたらしく、幼馴染が手をぎゅっと握ってくれるまで呆然として魂が抜けかけていた。
 力強く温かな手のひらは、繋いでいるだけで取り乱した気持ちを落ち着けてくれる。
 呉宇軒ウーユーシュェンは今更なんだという腹立たしさの中に、ほんの僅かな暖かさが芽生え始めていることに驚く。父親のことなどとっくに見限ったはずなのに、どうしてこうも気持ちが揺らいでしまうのだろう。

「俺……」

 どうすべきかなんて分かるわけがなかった。途方に暮れて幼馴染を見つめると、彼は見ているだけで安心するような柔らかな笑みを浮かべる。

「すぐに決めなくていい。いつでも連絡できるようにしておくから、ゆっくり考えてみて」

 そう言うと、彼は困ったように眉根を寄せる呉宇軒ウーユーシュェンの唇に優しく口づけ、もう寝ようと促した。
 言われるままベッドに潜り込むと、部屋の明かりがフッと消える。呉宇軒ウーユーシュェンは寝返りを打って向きを変えると、幼馴染の温かな体に身を寄せて目を閉じた。しかし、頭の中では彼に言われたことがいつまでも渦巻いていて、全く眠れそうにない。

浩然ハオラン……お前のせいで眠れないんだけど」

 仕方なく不満たっぷりな声で文句を言うと、暗闇の中で李浩然リーハオランが笑う気配がした。すぐに体に回された手のひらが優しく背中を撫で、思考が次第に蕩けていく。子どものように寝かしつけられながら、呉宇軒ウーユーシュェンの意識は微睡まどろみの中に沈んでいった。
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