しずくの旅路

しろがね白昼夢

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21作物生産

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 余計な事に気を取られたが、仕事に取りかかる為再びファイルを開き、リストの中で割と簡単な作物の生産から始める事にした

「アイゼルさん今から始めます。とりあえず作物の生産から取りかかるから各種類別に部屋の用意と作物運ぶ人員をお願い。バルバドロ、ギルドの職員の他に管理人借りれる?」
 2人に何点か確認し直ぐ開始する、事前に人員確保も場所を探す必要も事無いのは有難いね

 管理機関が出来た頃、ティアの[ブレッシング]をに街に役立てて欲しいと、当時の機関の代表者達から要請があり仕方が無く始めたこの仕事は最初は問題が多発していたが、
 あれから何百年を経て効率もよくなり、今では準備もなくすぐ始める事が可能となっている

 作物の生産は私が種か実に触れるだけの作業でとっても簡単だ、本当は作物育てる事はとても大変なんだけどね
 用意する物は作物の種1つと広い石造りの部屋があればいい
 でもコツがあり部屋の奥から作物を増やしていき入口まで移動しながら徐々に増やす事だ、うっかり部屋の真ん中から始めたり一気に増やすと、作物に閉じ込められる…

 私は閉じ込められても作物に潰され苦しい思いをするだけだが、増えた過ぎた作物によって建物が崩壊した…
初めて起った時は確かお城が崩壊させてしまい、それはもう大変だった
 あと最悪だったのはナスだ、皆は知っているだろうかナスにはヘタにトゲがある事を…
 まあどうなったかは想像通りできると思うが、物凄く痛い!トゲは新鮮なほど硬く鋭いので凶器と変わらない、怪我しても直ぐに治るがナスから救出されるまで続いた痛みはいまも忘れられない…

 という事で細心の注意をしながら生産作業に入る、最初は小麦だ種から芽吹いたら直ぐに沢山の種が出来る、最も楽に増やせる直ぐに部屋が一杯になる、これは街の主食なので10部屋分増やす

「種も仕掛けもございません!」
 あるのは神様の恵みです、種は要るけどね
 ひたすら小麦を掴んでは離しを繰り返し現在4部屋目、さすがに飽きて来たので、マジックショーのお決まりの台詞を叫ぶ気分はプロのマジシャンだ

「うるさい、お前は黙って出来んのか」
 すると後ろから声がした、もちろんそんな事言うのはアイツしかいない

「バルバドロ何で居るの?あんた忙しいはずだよね、ここで私を見てる暇ある?」
 私の後ろでずっと私を観察している…
 職務怠慢だよ働けよ、私も人の事言えないけど

「何を言っている、私の仕事はお前の監視だ今現在行っている」
 そんな無駄な配属いらん!今直ぐに部下に任せるか、業務内容の変更を要求する!

「そんな事しなくても逃げないし手も休めないよ?何か気が散るので何処か違う所へどうぞ」
 さあ今直ぐに、どっか行け!

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