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第1章.母 Ⅱ
023縫.盗賊団、一網打尽!
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まず、盗賊団『メフィスト』の下っ端2人がこちらに迫って来ます。
この2人は、人間の世界から地上界へと流れ着いた転移者なんでしょうか?
「たかが小娘だぁ!
2人がかりで動けなくして押し倒しちまえっ!」
アカリはこちらに迫り来る2人の内の1人の腕を絡め取り、
「さぁ、応用連携技、行きます!
腕グイ♡で捕まえてからの……」
絡め取った腕を腕グイ♡で捕まえて微笑みながら自分の懐に引き寄せます。
そして、タイミングを見計らって……
ちょうど後から追いかけて来たもう1人とピッタリ重なるタイミングで、
「……壁ドン♡!」
腕グイ♡で捕まえた盗賊のどてっ腹に手を当てて、超至近距離から壁ドン♡をお見舞いしたんです!
どうやら壁ドン♡で放った気の波動は、憐れな2人組のうち1人目を貫通して2人目にも当たったみたいです。
そして、吹っ飛ばされた先で2人とも踞って嘔吐物を吐き出して倒れてしまいました。
…………!!!
今の連携技を見て、残りの3人は考えを改めます。
「今の2人、肋骨が折れてしまったかも……」
アカリのそのひと言を聞いた途端、2人とも腰を低くして身構えます。
「アイツら、ナメてかかりやがって!」
「新入りだからしょうがないな!」
明らかに、最初の2人とは違います。
今度の2人は、軽装鎧を身に包んだリザードマンです。
「さぁ、今度は顎クイ♡の応用技です!」
そう言って、並んで突っ込んで来る2人に両手で待ち構えています。
そして、右の掌底突きで1人目の喉を、左の掌底突きで2人目の右肩の付け根を、それぞれの軽装鎧の繋ぎ目を正確に避けて当てて、
「……顎クイ♡!」
とカウンターで両方の掌底突きを振り抜きました!
2人ともその場で空中をクルクルと一回転して、泡を噴いて突っ伏してしまいました。
残った親分は、喚き散らしました。
「何だぁ、お前は?
どっから湧いて出やがったんだ?」
いえ、空から降って来たと思うんですけど……
「お前、まさかこの町娘を取り返しに来たのかぁ?
……渡せねぇなぁ!
何故ならコイツらは高い金ヅルになる “ どれ…… ” 」
メキョ……
次の瞬間、周りの景色がスローになって親分の顔面にアカリのブーツがメリ込んでいました。
「それから先のセリフ、絶対に言わせません……!」
キッと親分を睨んで、アカリは言い放ちました。
怒りのせいか、アカリの目……三角に吊り上がっています……
「しかも、オレの自慢のペットだったガーゴイルは黒いヒビに吸い込まれたまま帰って来ねえしよ……」
あのガーゴイルを日本に送った張本人は、アナタだったんですか……!
アナタのお陰で、ワタシもお母さんも……
言質は取れました、遠慮無く……
メキョ……
「いってぇ~!この小娘、オレの顔面に2度もケリ入れやがってぇ!
おっ父にもおっ母にも、打たれた事無いのに……」
親分は見た目がゴツい、腕っぷしの強そうなオーガなのですが……
よく見ると、親分の顔面にキュイぐるみのブーツの “ 残念な ” 靴裏がくっきりと赤く残っています。
笑ってはいけません……。
ニコッと怖い笑みを浮かべてブーツをメリ込ませたアカリに、親分は一番言ってはイケナイ “ ひと言 ” を思わず発してしまったんです!
「ば……バケモンが……っ!」
次の瞬間、どこからともなくカチン!という音が……
「女の子に向かって…… “ バケモン ” ですってぇ!!?」
背後がゴゴゴ……と怒りの炎で燃え盛っています。
どうやら、そのひと言がアカリの『逆鱗』に触れてしまった様です!
「ええいっ、こうなりゃヤケだ!
コレでも喰らえっ!」
親分はそう言って、巨体にモノを言わせて上から覆い被さる様に襲って来ました!
「顎クイ♡からの……!」
そう言って身構えたまま溜めを作り、迫って来た親分の顎に掌底突きの顎クイ♡をクリーンヒットさせました!
この場面での顎クイ♡は、ただ親分の動きを止める為だけのモノではありません。
何と、渾身の顎クイ♡で親分の身体を地面から引っこ抜く為のモノだったんです!
ガキッ……!
「……爆走ホールド!!」
そして、少し親分を宙に浮かせた状態で素早く親分の腕を取り……
「お空の彼方まで飛んでいけーっ!
……バックハグ♡!!!」
腕をキメながら、弧を描く様にクルッと回って遠心力を乗せた一本背負いをして大空にブン投げました!
すると巨体がぶっ飛んで脳天が地面に突き刺さり、頭から血を流して気を失ってしまいました。
「盗賊団『メフィスト』、一網打尽です!」
「いぇーいっ!」
アカリは、ニックと手と翼をタッチし合って喜びました。
バックハグ♡は単独技では無く、ボクシングのデンプシーロールみたいに連携に組み込んで初めて活きる技である事を学習したアカリなのでした。
でも、それだけではまだ完成度50%のままなんですけどね♪
……それを、巨木の洞で縮こまっている町娘の皆さんがポカーンとしながら見ています。
「さぁお姉さん達、逃げるなら今ですよ!」
アカリは、町娘の皆さんを全員森から逃がしたのでした。
《 第1章 Fin 》
この2人は、人間の世界から地上界へと流れ着いた転移者なんでしょうか?
「たかが小娘だぁ!
2人がかりで動けなくして押し倒しちまえっ!」
アカリはこちらに迫り来る2人の内の1人の腕を絡め取り、
「さぁ、応用連携技、行きます!
腕グイ♡で捕まえてからの……」
絡め取った腕を腕グイ♡で捕まえて微笑みながら自分の懐に引き寄せます。
そして、タイミングを見計らって……
ちょうど後から追いかけて来たもう1人とピッタリ重なるタイミングで、
「……壁ドン♡!」
腕グイ♡で捕まえた盗賊のどてっ腹に手を当てて、超至近距離から壁ドン♡をお見舞いしたんです!
どうやら壁ドン♡で放った気の波動は、憐れな2人組のうち1人目を貫通して2人目にも当たったみたいです。
そして、吹っ飛ばされた先で2人とも踞って嘔吐物を吐き出して倒れてしまいました。
…………!!!
今の連携技を見て、残りの3人は考えを改めます。
「今の2人、肋骨が折れてしまったかも……」
アカリのそのひと言を聞いた途端、2人とも腰を低くして身構えます。
「アイツら、ナメてかかりやがって!」
「新入りだからしょうがないな!」
明らかに、最初の2人とは違います。
今度の2人は、軽装鎧を身に包んだリザードマンです。
「さぁ、今度は顎クイ♡の応用技です!」
そう言って、並んで突っ込んで来る2人に両手で待ち構えています。
そして、右の掌底突きで1人目の喉を、左の掌底突きで2人目の右肩の付け根を、それぞれの軽装鎧の繋ぎ目を正確に避けて当てて、
「……顎クイ♡!」
とカウンターで両方の掌底突きを振り抜きました!
2人ともその場で空中をクルクルと一回転して、泡を噴いて突っ伏してしまいました。
残った親分は、喚き散らしました。
「何だぁ、お前は?
どっから湧いて出やがったんだ?」
いえ、空から降って来たと思うんですけど……
「お前、まさかこの町娘を取り返しに来たのかぁ?
……渡せねぇなぁ!
何故ならコイツらは高い金ヅルになる “ どれ…… ” 」
メキョ……
次の瞬間、周りの景色がスローになって親分の顔面にアカリのブーツがメリ込んでいました。
「それから先のセリフ、絶対に言わせません……!」
キッと親分を睨んで、アカリは言い放ちました。
怒りのせいか、アカリの目……三角に吊り上がっています……
「しかも、オレの自慢のペットだったガーゴイルは黒いヒビに吸い込まれたまま帰って来ねえしよ……」
あのガーゴイルを日本に送った張本人は、アナタだったんですか……!
アナタのお陰で、ワタシもお母さんも……
言質は取れました、遠慮無く……
メキョ……
「いってぇ~!この小娘、オレの顔面に2度もケリ入れやがってぇ!
おっ父にもおっ母にも、打たれた事無いのに……」
親分は見た目がゴツい、腕っぷしの強そうなオーガなのですが……
よく見ると、親分の顔面にキュイぐるみのブーツの “ 残念な ” 靴裏がくっきりと赤く残っています。
笑ってはいけません……。
ニコッと怖い笑みを浮かべてブーツをメリ込ませたアカリに、親分は一番言ってはイケナイ “ ひと言 ” を思わず発してしまったんです!
「ば……バケモンが……っ!」
次の瞬間、どこからともなくカチン!という音が……
「女の子に向かって…… “ バケモン ” ですってぇ!!?」
背後がゴゴゴ……と怒りの炎で燃え盛っています。
どうやら、そのひと言がアカリの『逆鱗』に触れてしまった様です!
「ええいっ、こうなりゃヤケだ!
コレでも喰らえっ!」
親分はそう言って、巨体にモノを言わせて上から覆い被さる様に襲って来ました!
「顎クイ♡からの……!」
そう言って身構えたまま溜めを作り、迫って来た親分の顎に掌底突きの顎クイ♡をクリーンヒットさせました!
この場面での顎クイ♡は、ただ親分の動きを止める為だけのモノではありません。
何と、渾身の顎クイ♡で親分の身体を地面から引っこ抜く為のモノだったんです!
ガキッ……!
「……爆走ホールド!!」
そして、少し親分を宙に浮かせた状態で素早く親分の腕を取り……
「お空の彼方まで飛んでいけーっ!
……バックハグ♡!!!」
腕をキメながら、弧を描く様にクルッと回って遠心力を乗せた一本背負いをして大空にブン投げました!
すると巨体がぶっ飛んで脳天が地面に突き刺さり、頭から血を流して気を失ってしまいました。
「盗賊団『メフィスト』、一網打尽です!」
「いぇーいっ!」
アカリは、ニックと手と翼をタッチし合って喜びました。
バックハグ♡は単独技では無く、ボクシングのデンプシーロールみたいに連携に組み込んで初めて活きる技である事を学習したアカリなのでした。
でも、それだけではまだ完成度50%のままなんですけどね♪
……それを、巨木の洞で縮こまっている町娘の皆さんがポカーンとしながら見ています。
「さぁお姉さん達、逃げるなら今ですよ!」
アカリは、町娘の皆さんを全員森から逃がしたのでした。
《 第1章 Fin 》
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