3 / 9
◯お兄ちゃんへ◯
しおりを挟む
2038年3月28日。
今年もウツクシ村の山に、さくらの花がチラホラと咲き出しました。
あいわらずうす桃色のさくらは、泣けるほど美しいものです。
お兄ちゃん、元気にしてますか?
わたしは、なんとか元気に過ごせてます。
地元の人たちが野菜をおすそ分けしてくれたり、買い物の手伝いをしてお小づかいをもらったりして、なんとか生きていけてます。
今日は、海外から来た友達が、自分の家に帰る日でした。
友人のトメラはその場で泣きじゃくって、全然動こうとしませんでした。
わたしも、たったひとりの友達とはなればなれになるのはとても寂しかったけど、意を決して、トメラを送り出しました。
彼とわたしは、はなればなれではあります。
だけど、スマホの中では今でもつながっています。
スマホって、本当に素晴らしい魔法道具だね!
お兄ちゃんは、いま、何をしてるでしょうか。
お兄ちゃんがいなくなってから5年が経ちましたが、お兄ちゃんについての情報はまったく入ってきません。
ちゃんと、生きているよね?
お兄ちゃん、どんな状況であっても、必ず生き抜いてください。
わたしもいつかお兄ちゃんと再会するために、精いっぱい、がんばるから。
またいつか会おうね、お兄ちゃん。
私はいつでも、待ってるから。
ミチルはいつものように、錆びれた洋館の中で自分の日記をつけていた。
そして、その最後の一言を書いたあと、彼女は自分の身につけていたペンダントを小箱の中にしまい込む。
「ご先祖様。今日も無事、生きぬくことができました。どうもありがとう!」
そう言って、ミチルは小箱を、月の光がさす窓の前に供えた。
そして、ミチルはボロボロの布団の中に入り、身体を埋めていったのだった。 お兄ちゃんへ
2038年3月28日。
今年もウツクシ村の山に、さくらの花がチラホラと咲き出しました。
あいわらずうす桃色のさくらは、泣けるほど美しいものです。
お兄ちゃん、元気にしてますか?
わたしは、なんとか元気に過ごせてます。
地元の人たちが野菜をおすそ分けしてくれたり、買い物の手伝いをしてお小づかいをもらったりして、なんとか生きていけてます。
今日は、海外から来た友達が、自分の家に帰る日でした。
友人のトメラはその場で泣きじゃくって、全然動こうとしませんでした。
わたしも、たったひとりの友達とはなればなれになるのはとても寂しかったけど、意を決して、トメラを送り出しました。
彼とわたしは、はなればなれではあります。
だけど、スマホの中では今でもつながっています。
スマホって、本当に素晴らしい魔法道具だね!
お兄ちゃんは、いま、何をしてるでしょうか。
お兄ちゃんがいなくなってから5年が経ちましたが、お兄ちゃんについての情報はまったく入ってきません。
ちゃんと、生きているよね?
お兄ちゃん、どんな状況であっても、必ず生き抜いてください。
わたしもいつかお兄ちゃんと再会するために、精いっぱい、がんばるから。
またいつか会おうね、お兄ちゃん。
私はいつでも、待ってるから。
ミチルはいつものように、錆びれた洋館の中で自分の日記をつけていた。
そして、その最後の一言を書いたあと、彼女は自分の身につけていたペンダントを小箱の中にしまい込む。
「ご先祖様。今日も無事、生きぬくことができました。どうもありがとう!」
そう言って、ミチルは小箱を、月の光がさす窓の前に供えた。
そして、ミチルはボロボロの布団の中に入り、身体を埋めていったのだった。
今年もウツクシ村の山に、さくらの花がチラホラと咲き出しました。
あいわらずうす桃色のさくらは、泣けるほど美しいものです。
お兄ちゃん、元気にしてますか?
わたしは、なんとか元気に過ごせてます。
地元の人たちが野菜をおすそ分けしてくれたり、買い物の手伝いをしてお小づかいをもらったりして、なんとか生きていけてます。
今日は、海外から来た友達が、自分の家に帰る日でした。
友人のトメラはその場で泣きじゃくって、全然動こうとしませんでした。
わたしも、たったひとりの友達とはなればなれになるのはとても寂しかったけど、意を決して、トメラを送り出しました。
彼とわたしは、はなればなれではあります。
だけど、スマホの中では今でもつながっています。
スマホって、本当に素晴らしい魔法道具だね!
お兄ちゃんは、いま、何をしてるでしょうか。
お兄ちゃんがいなくなってから5年が経ちましたが、お兄ちゃんについての情報はまったく入ってきません。
ちゃんと、生きているよね?
お兄ちゃん、どんな状況であっても、必ず生き抜いてください。
わたしもいつかお兄ちゃんと再会するために、精いっぱい、がんばるから。
またいつか会おうね、お兄ちゃん。
私はいつでも、待ってるから。
ミチルはいつものように、錆びれた洋館の中で自分の日記をつけていた。
そして、その最後の一言を書いたあと、彼女は自分の身につけていたペンダントを小箱の中にしまい込む。
「ご先祖様。今日も無事、生きぬくことができました。どうもありがとう!」
そう言って、ミチルは小箱を、月の光がさす窓の前に供えた。
そして、ミチルはボロボロの布団の中に入り、身体を埋めていったのだった。 お兄ちゃんへ
2038年3月28日。
今年もウツクシ村の山に、さくらの花がチラホラと咲き出しました。
あいわらずうす桃色のさくらは、泣けるほど美しいものです。
お兄ちゃん、元気にしてますか?
わたしは、なんとか元気に過ごせてます。
地元の人たちが野菜をおすそ分けしてくれたり、買い物の手伝いをしてお小づかいをもらったりして、なんとか生きていけてます。
今日は、海外から来た友達が、自分の家に帰る日でした。
友人のトメラはその場で泣きじゃくって、全然動こうとしませんでした。
わたしも、たったひとりの友達とはなればなれになるのはとても寂しかったけど、意を決して、トメラを送り出しました。
彼とわたしは、はなればなれではあります。
だけど、スマホの中では今でもつながっています。
スマホって、本当に素晴らしい魔法道具だね!
お兄ちゃんは、いま、何をしてるでしょうか。
お兄ちゃんがいなくなってから5年が経ちましたが、お兄ちゃんについての情報はまったく入ってきません。
ちゃんと、生きているよね?
お兄ちゃん、どんな状況であっても、必ず生き抜いてください。
わたしもいつかお兄ちゃんと再会するために、精いっぱい、がんばるから。
またいつか会おうね、お兄ちゃん。
私はいつでも、待ってるから。
ミチルはいつものように、錆びれた洋館の中で自分の日記をつけていた。
そして、その最後の一言を書いたあと、彼女は自分の身につけていたペンダントを小箱の中にしまい込む。
「ご先祖様。今日も無事、生きぬくことができました。どうもありがとう!」
そう言って、ミチルは小箱を、月の光がさす窓の前に供えた。
そして、ミチルはボロボロの布団の中に入り、身体を埋めていったのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる