53 / 86
大会の裏で
しおりを挟む
獣人国では、多くの人を助けてきた。
俺の信仰は、今も増え続けている。
暇な時間が有れば、いろいろな治療を施す。
他国の獣人の助けを求める声を聞く。
奴隷達だ。
獣人の神なので、その声に平等に接する。
加護は変わらない。
健康と強さ
でも、奴隷では、俺を祭ることが出来ない。
でも、祈りと信仰は届く。
奴隷達の救いの声に答えなくてはいけない。
俺は、暇な時間にそれに答える。
主人の虐待で、肉体を欠損して魔獣の前に囮として捨てられた奴隷。
病気をして、魔獣の餌に使われる奴隷。
主人に飽きられて、捨てられた奴隷。
もう、奴隷の契約から放たれた奴隷達だ。
死の恐怖からも逃げずに…神に祈る者。
救いの道がある。
それだけで、絶望の状況にもめげない。
「…そこで助けなきゃ…男じゃないよね~」
軽く、奇跡を起こしても…崇められない。
だから、幻獣達を使う。
幻獣を使う者に助けられた印象をつける。
誰かに救われる確かな事実が、俺に向かうように促す。
俺に、奴隷の神の称号が与えられる。
「救いの範囲が広がっているな…」
幻獣を撫でながら、奴隷を眺める。
獣人だけでなく、多種多様な奴隷の声が聞こえた。
「奴隷って、厄介な輩も居るんだよね」
政治的なしがらみ…恨み…妬み…負の願い。
「…悪いけど、純粋に生を求める声を聞くことにするよ」
いくら…知人でもね。
覚えているだろうか?
時の流れとミレン達を…
時の流れは、やっとでS級ランクを手に入れて、調子に乗っていたのだろう。
ミレンも奴隷の身分から解放されて、S級ランクの恋人を手に入れて、幸せに溺れたのだろう。
金持ちの商人に雇われて、護衛をしていた彼らは、金持ちの商人に紹介された貴族の元に身を寄せた。
でも、その貴族が…負の塊だった。
実質、金持ちの商人に売られたようなものだったようだ。
麻薬、人体実験、人身売買、色々な犯罪に手を染めていた貴族の嘘に捕まり…逃げられなくなった。
貴族の罪をなすりつけられて、メンバー全員が奴隷落ちした。
自分たちが悪い訳がないと、嘆く声を上げる。
自分たちの傲慢な心の不注意からでた不幸を受け入れられないのだろう。
何処からか?聞いてきた奴隷の神に理不尽な願いを込めて祈る。
叶うと思っているの?
そんなことよりも、奴隷になった子供達を助ける方が有意義だ。
その貴族が人体実験をする為に連れてきた奴隷の大半が、違法奴隷だった。
実験の恐怖から、気をおかしくする奴隷もいる。
それでも、身を寄せ合い…励ましあい…希望を持って祈る姿は、救う価値があった。
子供は好きだ。
違法奴隷の身寄りのない者は、俺が密かに作ったネバーランドに連れて行く。
奴隷契約の解除の為に、貴族は潰した。
その結果、知人達がどうなったかは、気にはならない。
引き取った子供達は、神の愛子として育てる。
辛い記憶から、脱した子から…世界に加護付きで戻す。
それなりの教育を施すので、世界に良い影響を与えてくれるだろう。
そんなことをしていられる理由は、予選大会が、難航しているからだろう。
一回戦ほど、スムーズに試合が進行していない。
流石、世界の優秀なS級ランク達だ。
無名の選手も、名前を上げる為に必死なのだ。
S級ランクは、雇うお金が高いこともあり、名前が売れていないと指名依頼が来ない。
普通に、Aランクの依頼を受けることで、生計を立てるのだが…Aランクの冒険者優先で、S級ランクまで、回ってこない。
つまり、S級ランクはAランクよりも、儲からないことが多い。
俺みたいに、ギルドマスターに顔を利くタイプならば…特に不便はない。
ただ、この大会に参加しているS級ランクは、生活に困った者が多いのだろう。
「…ご主人様??久しぶりです!」
「マツリ様の方がいいかなぁ。でも、マツリ兄ちゃんって呼んいい?マツリ兄ちゃんって、また進化したの?」
「早いですね。私達はまだ、あれ以来進化してませんよ!」
聞き覚えのある。子供らの…マサ、サク、ミナの声が聞こえた。
大きくなって、少し違和感があるが…久しぶりの面子だ。
「ん?お前達も参加しているのか?」
「俺達は、まだS級ランクではないので…見学しているところです」
「そう言うマツリ兄ちゃんは、参加しているの?S級ランク??すごいね~!」
「踊り子さん達も、お祭は稼ぎ時とか言って、この国に来ているよ!夜に見に来てよ!喜ぶよ!」
久しぶりの再会に、心和ませて、予選会場に入った。
俺の信仰は、今も増え続けている。
暇な時間が有れば、いろいろな治療を施す。
他国の獣人の助けを求める声を聞く。
奴隷達だ。
獣人の神なので、その声に平等に接する。
加護は変わらない。
健康と強さ
でも、奴隷では、俺を祭ることが出来ない。
でも、祈りと信仰は届く。
奴隷達の救いの声に答えなくてはいけない。
俺は、暇な時間にそれに答える。
主人の虐待で、肉体を欠損して魔獣の前に囮として捨てられた奴隷。
病気をして、魔獣の餌に使われる奴隷。
主人に飽きられて、捨てられた奴隷。
もう、奴隷の契約から放たれた奴隷達だ。
死の恐怖からも逃げずに…神に祈る者。
救いの道がある。
それだけで、絶望の状況にもめげない。
「…そこで助けなきゃ…男じゃないよね~」
軽く、奇跡を起こしても…崇められない。
だから、幻獣達を使う。
幻獣を使う者に助けられた印象をつける。
誰かに救われる確かな事実が、俺に向かうように促す。
俺に、奴隷の神の称号が与えられる。
「救いの範囲が広がっているな…」
幻獣を撫でながら、奴隷を眺める。
獣人だけでなく、多種多様な奴隷の声が聞こえた。
「奴隷って、厄介な輩も居るんだよね」
政治的なしがらみ…恨み…妬み…負の願い。
「…悪いけど、純粋に生を求める声を聞くことにするよ」
いくら…知人でもね。
覚えているだろうか?
時の流れとミレン達を…
時の流れは、やっとでS級ランクを手に入れて、調子に乗っていたのだろう。
ミレンも奴隷の身分から解放されて、S級ランクの恋人を手に入れて、幸せに溺れたのだろう。
金持ちの商人に雇われて、護衛をしていた彼らは、金持ちの商人に紹介された貴族の元に身を寄せた。
でも、その貴族が…負の塊だった。
実質、金持ちの商人に売られたようなものだったようだ。
麻薬、人体実験、人身売買、色々な犯罪に手を染めていた貴族の嘘に捕まり…逃げられなくなった。
貴族の罪をなすりつけられて、メンバー全員が奴隷落ちした。
自分たちが悪い訳がないと、嘆く声を上げる。
自分たちの傲慢な心の不注意からでた不幸を受け入れられないのだろう。
何処からか?聞いてきた奴隷の神に理不尽な願いを込めて祈る。
叶うと思っているの?
そんなことよりも、奴隷になった子供達を助ける方が有意義だ。
その貴族が人体実験をする為に連れてきた奴隷の大半が、違法奴隷だった。
実験の恐怖から、気をおかしくする奴隷もいる。
それでも、身を寄せ合い…励ましあい…希望を持って祈る姿は、救う価値があった。
子供は好きだ。
違法奴隷の身寄りのない者は、俺が密かに作ったネバーランドに連れて行く。
奴隷契約の解除の為に、貴族は潰した。
その結果、知人達がどうなったかは、気にはならない。
引き取った子供達は、神の愛子として育てる。
辛い記憶から、脱した子から…世界に加護付きで戻す。
それなりの教育を施すので、世界に良い影響を与えてくれるだろう。
そんなことをしていられる理由は、予選大会が、難航しているからだろう。
一回戦ほど、スムーズに試合が進行していない。
流石、世界の優秀なS級ランク達だ。
無名の選手も、名前を上げる為に必死なのだ。
S級ランクは、雇うお金が高いこともあり、名前が売れていないと指名依頼が来ない。
普通に、Aランクの依頼を受けることで、生計を立てるのだが…Aランクの冒険者優先で、S級ランクまで、回ってこない。
つまり、S級ランクはAランクよりも、儲からないことが多い。
俺みたいに、ギルドマスターに顔を利くタイプならば…特に不便はない。
ただ、この大会に参加しているS級ランクは、生活に困った者が多いのだろう。
「…ご主人様??久しぶりです!」
「マツリ様の方がいいかなぁ。でも、マツリ兄ちゃんって呼んいい?マツリ兄ちゃんって、また進化したの?」
「早いですね。私達はまだ、あれ以来進化してませんよ!」
聞き覚えのある。子供らの…マサ、サク、ミナの声が聞こえた。
大きくなって、少し違和感があるが…久しぶりの面子だ。
「ん?お前達も参加しているのか?」
「俺達は、まだS級ランクではないので…見学しているところです」
「そう言うマツリ兄ちゃんは、参加しているの?S級ランク??すごいね~!」
「踊り子さん達も、お祭は稼ぎ時とか言って、この国に来ているよ!夜に見に来てよ!喜ぶよ!」
久しぶりの再会に、心和ませて、予選会場に入った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3,762
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる