召喚されたら聖女ではないと言われました

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5話 不誠実なのは誰?

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結局、王様やイケおじ様達に囲まれて、抵抗できなくなった私は、流れに身を任せていたら、王様達には、不誠実ではないことに気がついた。

「……王妃様は、もう、お亡くなりに??」

「はい。母上は、父に愛されながら、この世を去りました」

私が話をしているのは、王様の末の息子の第六王子様、ロラン様です。
ロラン様は、6歳なのに……しかっりとした口調で、常識を私に教えてくれる先生です。
初めは……子守のつもりだったのに……どうしてこうなってしまったのかは、察してください。

他のイケおじ様達にも、伴侶はいませんでした。
理由は、若い男と出て行ったり、身分のプレッシャーに負けて逃げたり、ふと消えてしまった人もいるらしくて……なんだか……このあいだの会話は、揶揄われましたか?と、聞きたい。

「ロラン様?此処の計算は、こうすると簡単に出来ますよ」

「公式??…ほう、サカエは色々知っていて凄いな。余も、勉強が足りないようだ」

……違いますよ。私のプライド的に……異世界の知識をフル動員しているだけですからね?……何だろう。この大人気ない行動は……。自分でも嫌になりますね。

「ロラン様?私の世界では、ロラン様のお歳では、公式を使う計算は、そうそうしませんよ?この公式は、12歳から始める計算です。ロラン様は、それを使いこなせるのです。異世界の知識をですよ?凄いな……」

正直に負けを認めると、ロラン様は嬉しそうに笑った。

「サカエは褒めるのが上手いな」

そう言って、自分の勉強をしまって、私の手を取り城内を案内してくれました。
ロラン様の方が、上手い説明をしてくれるので、方向音痴な私でも、広い城内をすぐ覚えることができました。

しかも、イケおじ様達の仕事っぷりが拝見できました。
末恐ろしいほどの、格好良さ。
どうやら、この国の言葉は、独特な独自の言葉が存在しているらしく、普段はそちらを使っているということです。
兵士に話しかけても返事が無かったのは、これが理由でした。
異世界の言語は、貴族の嗜み程度で覚えるらしいです。
古い文献は、異世界の言語で書かれることが多いので、自ずと覚えるのだとか?
でも、何ヶ国語を覚えているのでしょうか?
日本語は話せているのはわかります。
ロラン様も、数字の計算は、共通の数字を使っていました。
何となく疑問に思って、ロラン様に英語で話しかけてみる。

「サカエ?私は、日本語は話せます。無理に一番共通して使われる英語で話さなくても大丈夫ですよ?」

末恐ろしい6歳児ですね。

「ロラン様は異世界言語をいくつ話せるのですか?」

「はい。私は、そうですね……英語、日本語、フランス語は必須ですので、その他は、中国語、韓国語、ロシアにスペイン……えーとあとは……」

恐ろしや、英才教育……。

「私は、異世界のことが大好きなので、特に、言語は面白いですよ?同じ世界にいて、文化が違うなんて、凄いな。ミリアムの世界には、人の話す言語は一つです。その他にも、エルフ語、獣人語、ドワーフ語など、人種によって話し方は少し異なりますが、基本は全て同じです。神の言語から発展したと言われています」

「神の言語ですか?凄い起源ですね。ハッキリと神様が存在していることがわかっているのですね」

「はい。でも、日本もそんな感じだとお聞きしましたが?」

「日本の神様は、自然の至る所に存在するという思想から来ているために、とても、曖昧な存在ですよ。目と心を向ければ、存在があるように感じる程度で、それ自体が何かをする訳でもなくて、自然現象が神の怒りだと言う人も居るけれど、真実は、人の気の持ちようですね」

「はい。聖霊みたいな存在ですね。その考え方は、素晴らしいく美しいですよ」

はい。将来のイケメンくん?満遍の笑みで「美しい」なんて、言わないの……はあ……目に毒過ぎる。
目の保養??……その次元は遥かに超えた破壊力ですよ?ロラン様の将来が怖いですね。




ロラン様と行動しながら、イケおじ様達の仕事を拝見する。

王様のランブル様は、神々しいです。
王の座にいて、他国からの使者と会話をしている。
内容は分からないですが、パーティ会場のような雰囲気の場所で、私達も入り易かった。
後に聞いたら、どうやら、パーティだったようです。
他国でも、召喚は頻繁に行われていて、ミリアムの世界には、幾つもの国があるが、人族の国は、ここだけで、他は種族の違う人達だ。
私はここで、初めてファンタジーらしい獣人やエルフを拝見する。
私は、おじ様達に服をドレスに着替えさせられていたので、難なくパーティに入ることができました。
ロラン様の紹介で、挨拶のみ、交わしていく。
この6歳児、スペック高過ぎです。
それでも、王様のランブル様の威厳の方が凄い。
誰もが頭を下げたくなるような雰囲気。
不敵な笑みを浮かべた者も、ランブル様の威厳の前では、苦笑いも浮かべられない。
言葉が分からないことに、苛立ちを感じました。

……勿体無い。

言葉が分からないので、パーティ会場から、少し離れると、宰相のスタン様が、女性に囲まれていた。
チョット怖い印象になっているスタン様。
……イラついている?
目が合った気がしたので、手を振ると反応が返って来た。

「キャ~~!?」

宰相様の笑みで、周りの女性達が興奮して、倒れていく……なにこれ??カオス?
そんな女性達を抱きかかえて、テキパキと兵士に指示を出す。
凄い的確な指示なのだろう。
女性達の事を考えた指示だと言うことが、見ていてわかる。
女性達を無闇に兵に委ねずに、保護者・同伴者を呼び、控室に運ぶ。
馬車の用意、医者の手配……目覚めた女性達のケア。
うんうん。完璧過ぎる。

カオスな現場から離れて、魔導師長のミゲル様のところへ行く。
普段は研究所みたいな塔にいるミゲル様は、訓練場で騎士団長のコリン様とお話し中でした。

「サカエは運がいい。二人の模擬戦が見られますよ」
「模擬戦??」

ロラン様に手を引かれて、腰掛椅子に座る。
ロラン様は私のお膝の上だ。
そんなところは、まだ、お子様な事に安心します。
非常に暖かくて可愛いです。

「模擬戦、始まりますね」
「魔法と剣の戦いですか?遠距離と近距離、戦いにくそうですね」
「サカエは、戦闘の方法を知っているのか?」
「……うーん、ゲームはやった事に有りますが、実戦は出来ませんね。運動系ではないので……でも、折角だから、習ってみたい気持ちも有ります」
「……そうか、なら、一緒に習いませんか?7歳になると、魔法と剣の修行が始まるのですが、私には同じ年の知人がいません。一人で受けるのも、なんか、寂しかったので、良ければお願いしたいです。……如何ですか?」
「……王様が許してくれるのであれば……でも、私だと直ぐに脱落してしまうかもしれないですよ?」
「……元々、一人で受けるものだったので、きっかけだけでも二人の方が気が楽です」

そう言うロラン様と会話をしながら、自信が無くなるほどの動きを見せているミゲル様とコリン様がいた。
ひえー??瞬間移動??魔法って近距離戦出来るの??
あんな大きな剣を振り回している?体に纏った光のせい??身体強化かな?

二人の模擬戦が進むに連れて、ゲームをみる感覚になる。

「……ああ、体力が追いつけないのかなぁ?次の攻撃にかけた方がいいね。
でも、あの武器ももう持たなそう。やっぱり、両方共に次で終わりだね。
ここは、一撃にかける必殺技かな?
私なら、抜刀?もしくは、一点重視の速さが決める魔法かなぁ?」

「……サカエ、心の声が口に出ているよ?」
「えっ!?」
「……サカエは凄いね。抜刀ってなに??一点重視の速さが決める魔法って??」
「……うーん、私は使えないけど、抜刀は、剣を腰の鞘に戻して、抜くときに力を込めて放つ技??見たいなものかなぁ?一点重視の速さが決める魔法は、矢みたいになった物か銃弾見たいな魔法かなぁ?回転をかけて威力を増して、弱い力でも、速さに力を込める感覚で、氷と炎の魔法がいいね。両方を放つことで、剣が折れやすくなるかもしれない。でも、もう一工夫欲しい所かな?保険が欲しいよね」
「……サカエは凄いね。自分では出来ないとか言いながら、いろいろ考えて居るんだね。でも、サカエはどっちの応援をしているの??」

どっちと聞かれても……どっちともですとはいえないよね。

もしかして、一番不誠実なのは……私だと!?
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