ダークエルフに愛の手を

n-n

文字の大きさ
27 / 44

27話 落とされた理由

しおりを挟む
エルフの国を出てしばらくすると、馬車をバスに乗り換える。

みんな、エルフの国で遊び過ぎたようだ。

元気なのは、俺とノルンだけだ。

広いバスにみんなを寝かせて、出発する。



「リヒトにいちゃん」

ノルンは、称号を今朝確認して呼び方を変えた。

「リヒトにいちゃん、お姉ちゃんを幸せにしてね。」


もちろんです。

俺は、無言でノルンの頭を撫でる。

「えへへー」

ノルンは嬉しそうだ。




車は進むよどこまでも・・・


爆進するバス。



「ここどこだ!?」


『魔人領です。』


魔人領?検問なかったけど?


『魔人領に検問はありません。』


まじか・・・


『魔人領は、捕食されても文句は言えない領地です。』


捕食?食べるの?


『ハイ。物理的に食べる生物がたくさん生息しています。』


俺?食べられるの?


『マスターは大丈夫です。仲間の皆さんが、結界を張らずにいると殺られるでしょう。もちろん、結界は、展開済みです。』


ありがとう。シム様。


『マスター。これからどこへ行かれるのでしょうか?』


うーん。決めてないね。


『わかりました。では、魔人領にある。人族の街へ行かれてはどうでしょう。』


面白い?


『サーカス団がいます。今、公演中です。』


イイね~!そこにしよう。


「サーカスを見に行こう。ノルン見たことあるか?」

「サーカス?わかんない。」

「じゃあ、決定。」


こうして、シム様のナビでサーカスを見に行くことになった。




『マスター。魔人領はレベル40以上が原則です。』


ふーん・・・みんなのレベルは?もちろん。ノルンとシルフィ以外で・・・


『皆さん30以下です。』

あちゃー?ダメっぽい?

『マスターの家から出さなけれ良いのでは?』

イイのか?それで?

『では、レベル上げをしましょう。』






こうして、レベリングが始まった。

近くの森に入る。


『マスターから離れなければ、防御は無敵です。』

と、シム様が言うので、やってみる。


流石冒険者とチート魔術師。


防御が無敵なら、なんとかなるようだ。


調子に乗って、ドンドン狩りをする。


森の奥へとやってきた。

そこまでくると、みんなのレベルは50以上になった。



「大きな穴があるよー!リヒトにいちゃん!!」


ノルンに呼ばれて、休憩がてらに建てた簡易テントを離れる。


「おーい。どこだ?ノルン?」


どん!


俺にとっては軽く押された感じの体当たりだった。


「サーカスなんか、行かないよ。もう、売られるのは嫌だ。」

チョットシリアスな顔のノルンにボソボソと言われた。


ノルンにとって、サーカスは売られるところだったようだ。




誤解による裏切り・・・


「またかよー!!」


俺は飛行の能力を持っているのに、まるで吸い込まれるように穴に落ちた。


『マスター。この穴は、迷宮の入り口です。』


迷宮?!

落ちながら、シム様に問う。


『迷宮は、神の試練と言われています。入ったら最後。出れた者はまだ居ません。』

まじか?デモ・・・それよりも・・・


みんなは?ノルンやシルフィや他のみんなはどうなる?

『森から出られるように、馬車と馬達を出しておきました。今、近くの町に移動して情報を集めて考えることを決めたようです。近くの町は、魔人領の人族の街です。大丈夫でしょう。進展があったら報告します。』

奴隷の首輪の効果はどうなる?主人に歯向かえない。主人から離れない。の二項が引っかかりそうだが。

『ノルンが攻撃して来た時に、奴隷解放をしておきました。』


ナイスだ。ノルンを苦しませたくない。シルフィもだ。


『ノルンの考えなしの行動には、予想外で驚きました。そのために、防御はおろそかになりました。すみません。』


大丈夫だ。事後処理をそれだけやってくれたのだから文句なしだ。


『ノルンの家では、悪い子はサーカスに売り飛ばす。という文句が教育に使われていたようです。実際、この世界では、サーカスを見るのは貴族のみで、身体能力の高い子どもはサーカスに買い取られることがあります。』

そうか・・・ノルンに怖いことを言ってしまったんだな・・・

『すみません。私も気がつかなく・・・サポート失敗です。』



それよりも・・・飛行で落下が遅いとはいえ・・・つかないな・・・底に。

・・・なんか、デジャビュを感じる。


『迷宮は、ダンジョンの逆バージョンだと思ってください。マスター。』


ダンジョンの逆?

『ダンジョンは、一階から潜っていきます。迷宮は、下の階から脱出することが目的です。』


なるほど、では、一番下が、一番難易度が楽なんだな?

『いいえ、マスター。難易度はすべてMAXです。神の試練なので。』


うげエエエ!鬼畜仕様か?


『ハイ、マスター。鬼畜仕様です。』



・・・サポート失敗と、うなだれた声を出していたのに・・・何か?嬉しそうだな・・・シム様。




しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました

蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。 そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。 どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。 離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない! 夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー ※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。 ※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

愛を騙るな

篠月珪霞
恋愛
「王妃よ、そなた一体何が不満だというのだ」 「………」 「贅を尽くした食事、ドレス、宝石、アクセサリー、部屋の調度も最高品質のもの。王妃という地位も用意した。およそ世の女性が望むものすべてを手に入れているというのに、何が不満だというのだ!」 王妃は表情を変えない。何を言っても宥めてもすかしても脅しても変わらない王妃に、苛立った王は声を荒げる。 「何とか言わぬか! 不敬だぞ!」 「……でしたら、牢に入れるなり、処罰するなりお好きに」 「い、いや、それはできぬ」 「何故? 陛下の望むままなさればよろしい」 「余は、そなたを愛しているのだ。愛するものにそのような仕打ち、到底考えられぬ」 途端、王妃の嘲る笑い声が響く。 「畜生にも劣る陛下が、愛を騙るなどおこがましいですわね」

処理中です...