ダークエルフに愛の手を

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28話 鬼畜仕様だね

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ドンドン落ちた。

・・・いつまで落ちるんだ?

『しばらくは、つきません。報告します。仲間の皆さんが無事に町につきました。ノルンがシルフィに怒られています。ノルンは、突き飛ばしたことを正直に話したようです。しかし、迷宮のことはわかって居ません。皆さん、マスターが帰らないことを疑問に思っているようです。』

『・・・情報を仕入れたようです。馬車の中にお金を置いておいたことに気がついたようで、そのお金を使ったみたいです。また、お金は、届けておきます。皆さん、マスターが帰ることを信じて待つようです。』

『・・・家を買って、待つようです。手紙を届けておきます。なんと書きましょうか?』

『・・・ノルンが誤解したことを悔やんでいるようです。マスターの気持ちが届いて良かったですね。』


しばらく、シム様の報告を聞いて暇をつぶす。

迷宮の内部構造を調べながら、シム様とゆっくり落ちているところだ。

神の妨害が大きいが、スキルの神の心眼が働いていることで、辛うじて情報を集めている。




『マスター。底につきます。いきなりの戦闘はないようです。』



「やっとか・・・」



「おお~?久しぶりの挑戦者だ。」


俺に声をかける者がいた。



「待て待て。敵ではない。私は落ちた者。遥か昔にここへ来て、出れなくなった哀れな者だよ。底には、多くの者が落ちて来た。最下層は、そんな者達が作った始まりの町がある。ようこそ。絶望の始まりの町へ」


「絶望の始まり・・・ネ。」



落ちた者は、いろいろ教えてくれた。

「ここの迷宮は、英雄や勇者、賢者と呼ばれる者が仲間と一緒に腕試しにやってくる。ただし、誰も出れた試しが無い。町の真ん中のボードを見るといい。あのボードは、この迷宮のスコアボードだ。誰が設置したのか忘れたが、記録は、1590階上がったところで終わっている。そこまで行った者はもう、この世にはおらんが。」

「千・・・」

「記録はそこまでだ。その上がどうなっていて、あと何階あるのか?わかって居ない。」

『マスター。2000階あります。増える可能性もありますのでご注意下さい。』

「1フロアはどれくらいの大きさなんだ?」

「1フロアは階ごとに大きさが違う。ワンルームの大きさもあれば、砂漠地帯になっていて、はじが見えない広大な広さも存在する。」

「その記録を作った者は、どれくらいの時間をかけて登った?」

「29年かけて登ったよ。40歳で死んだがな。」

「11歳で、ここに来たのか?」

「いいや、彼はここで生まれ育った。英雄達の子孫だよ。」

「女も、落ちて来ているわけか・・・」

「英雄にも、女はいる。女勇者もいれば、聖女もいる。ただし、一番多いのは、ダークエルフだ。ここは、絶好の処刑場だからな・・・」

ん?なんか?嬉しい言葉が聞こえたような・・・

『マスター。人を助けながらこの迷宮を攻略なんて、無理ですよ。』

でも、モチベーションが上がるし・・・

『シルフィさんが待ってますよ。』

ええ~・・・いいじゃん、ダメ?

「まずは、無理せずに町とギルドで情報を集めるとよい。」

「ありがとう。じいさ・・・ん?」

俺が振り向くと、じいさんは薄くなって消えていった。

「おお、若いの・・・運がいい。落ちた者は、導き手とも呼ばれていて、町まで、案内してくれるんだ。逆にいくと、迷宮の階段だから、いきなり死ぬ奴もいる。」

町の強そうな露天のオッサンが、優しく教えてくれた。

なんとも、古い町で・・・物が少ない。

「若いの、なんか持っていたら、売ってくれないかい?物が不足していて、なんでも引き取るよ。迷宮の物も買い取るが、外の物は高く買うよ。」

「何が欲しい?物と引き換えに、情報を売ってくれ。なんでも・・・とはいかないが、アイテムボックス持ちだ。交換しよう。」

「ほう、いいスキル持ちだね。どんな情報をお望みで?」

「来たばかりだ。世間話でいい。情報をくれ。」


オッサンの話しだと、英雄達が何年も積み重ねて10階単位で、移転陣を設置して置いたらしい。

勿論。

新たな場所に行った者は、その移転陣を設置することを義務ずけされている。

だが、神の妨害か?その移転陣を使用するには、ここに戻る時しか使えない。

戻ったら、一からやり直しだ。

ギルドがこの町にあり、みんなそこで働いている。

迷宮は難易度は高いが、生活に必要な物が取れる。

この町は、迷宮の資源で生活しているのだ。

だから、みんなそこそこ英雄並みに強い。

強くなくては、生きていけない町なのだ。



『マスターがいれば、何処でも誰でも生きられますが。』

オッサンの話しにシム様がツッコミを入れる。聞こえないけどね。


移転陣はギルドにあるらしい。

「食料のような、消費される物ではなく・・・そうだな。道具、何かの道具をくれないかい?」

オッサンが要求して来たので、キッチンセットを購入し渡す。

オッサンは、喜んでいた。

「また、聞いてくれよ。何でも話す。また、交換しよう。」

次があるかわからないが、オッサンに約束して町の中心へ進む。



ギルドが見えて来た。
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