35 / 44
35話 未開の地
この家には、二つの魔方陣が設置されている。
俺が行き帰る用と、ホリーさん達が町に帰る用だ。
間違えないようにちゃんと注意しておく。
ヴィクトさんが、ここが迷宮の中だとわかり、呆然としている。
「じゃあ、無理しないでね」
ホリーさん達は、慣れたもので・・・爽やかに退散。
「なんで?残っているの?」
ヴィクトさん。邪魔です。とはっきり言えるといいが、言えない俺。
「迷惑をかけた。迷宮探査を手伝う」
・・・探索じゃないよ。脱出だよ。
言えない俺の対人スキルを恨む。
「俺はこれでも、光の勇者の子孫だ。回復も使える。連れて行ってくれ」
「ヤダ」
せっかく勇気出して言った言葉は、すぐに無視され・・・
「・・・・そう言わずに、役に立つ!迷宮ギルドでは、トップ10に入るほどの実力もある。上位陣営だ。本来なら、逆に頼まれる立場にある。そこを曲げて頼んでいる。パーティを組んでくれ!」
「じゃあ、試験する。ここのボスを一人で倒して」
「ソロか?ここは何階だ?」
「1278階」
「え??」
『マスター。言い忘れました。1590階の記録を出した人意外は、ソロで1000階以上には挑みません。』
なんで?
「ウソだよなぁ?単独で?………1000階超えたのか?………」
思考飛んでるようだ。置いて行こう。
『マスター。前の500階がトラップの階であったのを、覚えていますか?』
ああ、全部シム様が解除したやつねー
『マスター。罠は、一人で解除出来ないところもあります。そこを考慮してください。』
なるほどね~パーティ必須の迷宮だったのか?
『途中で仲間が、町に帰る場合もありますが』
英雄や勇者は仲間意識高そうだよね~
「じゃあ、俺行くから」
呆然とするヴィクトさんを置いて外の罠を見つめる。
「あ、いたいた。スライムくん」
そのまま、爆散して、次の階へ行く。
もちろん。罠は仕掛けてきた。・・・蛸壷だけどね~
こんな調子で、階を上がった。
『マスター。次の500階へ上がります。気を引き締めて行動してください』
ここまで、初めの5日を合わせると1カ月と15日かかった。
長い。まだ、500階ある。
『マスター。2000階で終わりとは思えません。それ以上になっていると思ってください』
やな事言わんどいて~!
生シルフィに会いたいのじゃ~!
乱心するぞ~!
『どこの国の言葉ですか?遊んでいないでいきますよ』
はーい。
ネット電話は重宝している。
シルフィとの時間もたくさんとって楽しくレッツ迷宮!
自己暗示です。
じゃないとやってられないよ。
階を上がると、世界は一転した。
知能生物。人型。
対人戦です。
英雄、剣聖、聖女に賢者。勇者に魔王。etc
初めは、1対1が、1525階を超えたあたりで対パーティ戦に変わり・・・
1550階あたりで、対軍戦になりました。
「数の暴力ですね。1対10000とか?イジメですよね~」
『相手が、前の戦いを観ているかのように、学習しています』
わ~!俺詰んでる?
『マスターは、多才な戦法を使うので、対策できていないようです』
それは、褒めてるのか?
まあ、俺の能力チートだからできることです。
相手が数の暴力なら、こちらは、火力で攻める・・・
なんて、素直な事はしないな。
遊ぶに決まっているでしょう?本物の人ではないしね。
ゲームみたいで面白い。
しかも、行動制限なしのなんでもあり。
歴史を変えるなんて、大それた感じはない。
気軽に、大量虐殺です。
そうしているうちに、記録と同じ階まできた。
1590階。
ここから、移転陣を10階ごとに置くことになる。
忘れそうだから、よろしくシム様。
『了解しました』
うちの参謀は優秀です。
魔王軍戦をしてきたばかりです。
かなり、リアル仕様で、呪いの言葉を最後にかけてきたが・・・
俺、邪神の呪いを解いた人間ですよ。
『マスター。人間ですか?』
失礼な!人間です。
どうやら次は天使軍みたいだ。
天使って、意外に無感情。操り人形みたいでつまらない。
『これを、つまらないと言えるマスターが変です』
失礼な!かわいいヴァルキュリーを想像していたのに、現実は、キューピッドさんだったからだ!
『マスター。ヴァルキュリーも存在します』
それはいいこと聞いた。
だって、大きな赤ちゃんみたいなキューピッドに群がられてみてください。
キモッ!?
俺は、さりげなく、精神的ダメージを受けた。
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私のお父様とパパ様
棗
ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。
婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。
大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。
※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。
追記(2021/10/7)
お茶会の後を追加します。
更に追記(2022/3/9)
連載として再開します。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
生きるために逃げだした。幸せになりたい。
白水緑
ファンタジー
屋敷内に軟禁状態だったリリアは、宝物を取り戻したことをきっかけに屋敷から逃げ出した。幸せになるために。体力も力もない。成り行きに身を任せる結果になっても、自分の道は自分で選びたい。
2020/9/19 第一章終了
続きが書け次第また連載再開します。
2021/2/14 第二章開幕
2021/2/28 完結
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。