悪役令嬢って、何でこんなに嫌われてるの

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敵を調べるのですか?

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敵を調べる。

一言で言うと簡単だが…

男爵令嬢にばれずに動かなくてはいけない。



主人公補正が、どんなものなのか?
全容がわからないから、正面切った行動は危険だ。

私は、お師匠様の魔道具で、別人に偽装している。

お師匠様は旅の商人で、私達は熟年の夫婦である。

「私は、妻にゾッコン惚れ込んでいまして、子供が出来ませんが、幸せですよ」

冴えない中年の男になり済ましたお師匠様は、笑顔で門番と世間話をする。
商人になりきっているのだ。

「元貴族の出の妻かい?羨ましい限りだ。どうやって手に入れたのか?教えてくださいよ。見習いたいですね~」

門番のいやらしい目つきが、痛い。

「一番は愛情と言いたい所ですが、正直…金ですよ。世の中」

「ハア…やっぱりそうですか?羨ましい。俺には無縁な感じですね」

ゲスい会話も終わり、門を通る。
お師匠様の商品は、魔道具だ。
旅の商人でも、魔道具商人は金持ちで通る。
奴隷商人の次に金持ちだが…魔道具は、中々手に入る物ではないので、魔道具を仕入れる商人はやり手だろう。
お師匠様の魔道具は、二人旅でも怪しまれないほどの極上品ばかりだ。
護衛がいらないのも、魔道具商人の特徴でもある。
魔道具で身を固めた姿は、恐怖の対象でもある。
魔道具の威力は、それほど恐れられる品物だからだ。

「私は、どんな姿の旦那様でも大好きですよ?」

「ヒュー!熱いね!さあ、行った行った!次が待っているから!王都へようこそ!」

門番さんに見送られて、お師匠様と王都へ入る。

男爵令嬢の事を王都の外で調べたが、何も解らなかった。
男爵令嬢は、男爵家の土地でも、いきなり現れた娘として不思議がられていた。
愛人の子としての噂もない。養子でもなさそうだ。
本妻の娘なのだが、男爵の妻は、10年も前に他界している。
娘は18なので、本妻の娘なのだろうが、娘が生まれた記録が残っていないのだ。
ふと現れた令嬢。
王都の学園に通わせるお金を出しているのは、男爵家なのだが…

王都へ来た理由は、他に調べようが無かったからだ。

危険だが、敵を知らずに戦いを挑むのは危険だった。

私がわかるのは、転生者なのではないか?ということと、何かの物語の主人公であるということだけだ。
お師匠様にしがみついて、恐怖を紛らわせる。
お師匠様は馬車の手綱を待ちながら、私に心配ないと優しい笑みを浮かべた。

「イイなあ、愛情と金両方で手に入れたんだろうな…」
門番のため息が、門に響いた。



王都で、商人として入った理由は、情報を得るには、一番最適な職業だからだ。
城のことも、街のことも、人々の暮らしが、全て情報として入ってくる。
商人ギルドに登録して、商人達と仲良くして、より早く情報を手に入れたい。
そんな思惑がある。

「ここが王都の家だよ」

お師匠様の持ち家に案内された。
廃墟の様だが、中から執事が迎えてくれた。
メイドも2・3人いる。

「フラク様、お帰りなさいませ。ああ、今は行商人でしたか?どうお呼びすれば良いでしょうか?」

「フラクでいい。家では、偽装を解いてくつろぐよ。イライザもゆったりしてくれ。信頼おける我が家臣達だ。執事がムログ、メイドが右からアン、イム、ウルだ。よろしく頼むよ」

家臣?
お師匠様は貴族??

「イライザ?私は、イライザの遠縁の親戚でもあるのだよ?知らなかった?公爵家の家庭教師なのだから、それなりに伯位は持っているよ。…使わないいらぬものだけどね」



こうして、王都での生活が始まりました。
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