悪役令嬢って、何でこんなに嫌われてるの

n-n

文字の大きさ
18 / 28

聖霊の加護ですか?

しおりを挟む
「イライザ…私の手をとって、そこは滑るよ」

「大丈夫…わあ!」

盛大に転びそうになって、お師匠様に抱きつく。
こんなことを繰り返して、今日は彼此5時間歩いています。

「今日の野営地まで、もうすぐだよ。そこには、綺麗な湧き水がある。汗も流せるよ!」

しばらくは、水浴びも出来ないと言われていましたが…次の野営地までの我慢らしいです。
気を引き締めて歩き始めます。

屋敷を出て、もう一週間が経ちました。

聖霊の湖は、まだまだ先です。


野営地では、くたびれた体をお師匠様が癒してくれます。

高級なポーションをオイル代わりにして、足や肩などをマッサージしてくれます。

汗臭いのが嫌で、全身は遠慮していましたが…水場があるのなら、話は別です。

それに、私も癒して差し上げたいので…



「イライザ!…無理はダメだよ?何所か痛い場所があったら教えて?」

「フラク様も…今日は私が肩や腰をマッサージしてあげますわ!」

「……!?…だ……ダメだよ!これは夫の特権ですから!……大人しく癒されていなさい」

そう言って、私はマッサージで眠りにつかされてしまいます。




そんな日々も、懐かしく思えるほどに…湖が見えてきました。

美しい澄んだ水。

美しい自然。

聖霊の湖と言われるだけありますね。




身を清めて、結婚の衣装に着替える。

美しく着飾り、旦那様になるお師匠様に姿を見せる。

湖の畔で、愛を誓い…キスをする?

「ダメだよ?」

邪魔された?

水のように透明な水色の長い髪を垂らした美少年が宙に浮いている。


「美しい!例え守り人であっても、こんな美しい人を娶るのは、認められない!この婚儀は、認めない!お嬢さん、代わりに私の加護を挙げよう。どうか冷静になって?考えて?加護を受けいれて?」

「…何故?婚儀を邪魔するのですか?」

「…あなたの運命は、変わらない。永遠の悪役令嬢。其処の守り人であっても、主人公には勝てない。でも、僕の加護が有れば、聖女として認められる。悪役では無くなる」

「…祝福してくれないのですか?」

涙が溢れそうになる。

「泣かないで、僕が幸せにしてあげるよ!浮気者の守り人は、主人公には勝てないよ!君を守れない…それに、婚儀をしたら聖女にはなれない。清き乙女が条件だからね」

「…清き乙女……」

何故か?お師匠様が項垂れる。

「…婚儀を…私の望みなのです。やっとで取り戻した愛しい方です。運命を共にと…誓ってくれた…もう、奪われたくはないのです」


祈りにも誓い形で、願う。


「イライザ!…誓っていう。私の妻になって欲しい」

「はい。お願いいたしますフラク様」



こうして、加護はもらえず…祝福もしてもらえなかったが、婚儀は無事に終わった。



「…祝福も、加護も与えてあげられなかったけど、僕は君が気に入ったから契約してもいいよ。あなたの幸せを守る手伝いをしてあげるね」


…聖霊が勝手について来ました。
しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

お姫さんと呼ばないで

秋月朔夕
恋愛
華族の娘として生まれたからにはお家のために結婚しなさい。そう父に言われ続けて、わたしは今日幼馴染と結婚する。けれど洋館で出迎えた男は全く違う人だった。

愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました

蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。 そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。 どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。 離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない! 夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー ※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。 ※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。

惚れた男は根暗で陰気な同僚でした【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
イベント企画会社に勤める水木 茉穂は今日も彼氏欲しさに合コンに勤しむ、結婚願望が強い女だった。 ある日の週末、合コンのメンツが茉穂に合わず、抜け出そうと考えていたのを、茉穂狙いの男から言い寄られ、困っていた所に助けに入ったのは、まさかの男。 同僚で根暗の印象の男、【暗雨】こと村雨 彬良。その彬良が会社での印象とは全く真逆の風貌で茉穂の前に現れ、茉穂を助けたのである………。 ※♡話はHシーンです ※【Mにされた女はドS上司に翻弄される】のキャラを出してます。 ※ これはシリーズ化してますが、他を読んでなくても分かる様には書いてあると思います。 ※終了したら【プラトニックの恋が突然実ったら】を公開します。

世話焼き幼馴染と離れるのが辛いので自分から離れることにしました

小村辰馬
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢、エリス・カーマインに転生した。 幼馴染であるアーロンの傍にに居続けると、追放エンドを迎えてしまうのに、原作では俺様だった彼の世話焼きな一面を開花させてしまい、居心地の良い彼のそばを離れるのが辛くなってしまう。 ならば彼の代わりに男友達を作ろうと画策するがーー

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

十歳の花嫁

アキナヌカ
恋愛
アルフは王太子だった、二十五歳の彼は花嫁を探していた。最初は私の姉が花嫁になると思っていたのに、彼が選んだのは十歳の私だった。彼の私に対する執着はおかしかった。

『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています

六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。 しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。 「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!

処理中です...