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浮雲
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「っちょ、殿様っ!」
「騒ぐな。聞こえている」
我慢できず声を荒げたが、先を言う前に遮られてしまった。
のしかかられて、倒れ込まないようにするのが辛い。
「お前には分からずとも、女中共には何かしらの理由があるのだろうよ。好きにさせておけばいい」
「でも……」
「いい。もう、黙れ」
ほとんど強引に顎をとらえられ、唇を重ねられる。あっという間に侵入してきた舌が幸菜の口内を暴れまわり気力を奪った。
掠めるように触れ合った舌が逃げ惑うと、すぐさま追いかけられねっとりと絡みつく。
濃厚で執拗なそれにぞくりとした。ざわざわと落ち着かない刺激が身体中を包み込む。
「っあ……」
零れ出た声は官能的な甘さがあった。
後頭部に回されていた手が背中へと降りていく。背骨を辿る指先に思わず体が跳ねた。
「と、殿様……」
こんな雰囲気になるのは最近は無かったのにと戸惑いを隠せない幸菜に、彼は意地の悪い顔を見せつける。
根を上げるのかと挑戦的な眼差しは滴るような色気があって、吸い込まれる感じがした。
薄っすらと幕の張った眼差しに、彼が蜜のような微笑みを浮かべる。
甘やかすようなそれが怖い。抗わせてくれない迫力がある。
「あ、あの……っ! もうすぐご飯ですしっ」
「わざわざ邪魔をするほど野暮な者もおるまい」
「でも、でも……」
「何度言わせる気だ?」
押し返そうとする手は絡め取られ縫い付けられた。音もなく組み敷かれ、視界を占領された。
「もう黙れーーーー逆らうな」
覆い被さられ、身動きも抑え込まれ、煽られる。狼狽をものともせず首をもたげ出した快楽が幸菜の思考を奪っていく。
身を捩ればその分だけ着物が肌蹴て、余計に彼の勢いが増した。
「は……っあぁ……」
ちくりときつく吸われて、赤い花が咲く。
せっかく消えたのにと睨んでも、彼は懲りずにいくつもの花を咲かせていく。
いつの間にか帯は解かれ、隠されていた肌が露わになる。だというのに彼は袷が緩んでもいない。
悔しくて袖を強く引くと、彼は目を見張った。
僅かに広がった胸元にうまくいったと口角が上がる。
「お前は……!」
「っひゃあ!?」
彰久は何かを堪えるような苦しげな顔をしていた。きつく歯を食いしばり攻め立てられて、強すぎる視界に何度も目の前が白んだ。
「ぁあっ! 待っ、んん……っ」
制止の声は飲み込まれた。
「お前から煽ったのだ、責任は取れよ」
それがどういう意味なのか聞くよりも早く、あえかな声に飲まれて消えた。
「騒ぐな。聞こえている」
我慢できず声を荒げたが、先を言う前に遮られてしまった。
のしかかられて、倒れ込まないようにするのが辛い。
「お前には分からずとも、女中共には何かしらの理由があるのだろうよ。好きにさせておけばいい」
「でも……」
「いい。もう、黙れ」
ほとんど強引に顎をとらえられ、唇を重ねられる。あっという間に侵入してきた舌が幸菜の口内を暴れまわり気力を奪った。
掠めるように触れ合った舌が逃げ惑うと、すぐさま追いかけられねっとりと絡みつく。
濃厚で執拗なそれにぞくりとした。ざわざわと落ち着かない刺激が身体中を包み込む。
「っあ……」
零れ出た声は官能的な甘さがあった。
後頭部に回されていた手が背中へと降りていく。背骨を辿る指先に思わず体が跳ねた。
「と、殿様……」
こんな雰囲気になるのは最近は無かったのにと戸惑いを隠せない幸菜に、彼は意地の悪い顔を見せつける。
根を上げるのかと挑戦的な眼差しは滴るような色気があって、吸い込まれる感じがした。
薄っすらと幕の張った眼差しに、彼が蜜のような微笑みを浮かべる。
甘やかすようなそれが怖い。抗わせてくれない迫力がある。
「あ、あの……っ! もうすぐご飯ですしっ」
「わざわざ邪魔をするほど野暮な者もおるまい」
「でも、でも……」
「何度言わせる気だ?」
押し返そうとする手は絡め取られ縫い付けられた。音もなく組み敷かれ、視界を占領された。
「もう黙れーーーー逆らうな」
覆い被さられ、身動きも抑え込まれ、煽られる。狼狽をものともせず首をもたげ出した快楽が幸菜の思考を奪っていく。
身を捩ればその分だけ着物が肌蹴て、余計に彼の勢いが増した。
「は……っあぁ……」
ちくりときつく吸われて、赤い花が咲く。
せっかく消えたのにと睨んでも、彼は懲りずにいくつもの花を咲かせていく。
いつの間にか帯は解かれ、隠されていた肌が露わになる。だというのに彼は袷が緩んでもいない。
悔しくて袖を強く引くと、彼は目を見張った。
僅かに広がった胸元にうまくいったと口角が上がる。
「お前は……!」
「っひゃあ!?」
彰久は何かを堪えるような苦しげな顔をしていた。きつく歯を食いしばり攻め立てられて、強すぎる視界に何度も目の前が白んだ。
「ぁあっ! 待っ、んん……っ」
制止の声は飲み込まれた。
「お前から煽ったのだ、責任は取れよ」
それがどういう意味なのか聞くよりも早く、あえかな声に飲まれて消えた。
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