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その頃の鈴木主任
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僕は現世に残った、もう一人の東龍之介だ。
今日もいつも通りに仕事場で昼食を食べているんだけど、実はちょっとしたことがあった。
実は鈴木主任だけど、婚活を諦めたと言っていたけど、実は職場内に彼のことが好きな女の人がいたようなんだ。
名前は高橋つばさ。フルタイムパートで働いている女の子なんだけど、年はまだ26と若い。
なぜ、そんなことがわかったのかと言えば、さっき同じ職場の女子社員と話をしていたら、偶然にもそんな話を耳にしたんだ。別に鈴木主任が婚活を諦めた話はしていないんだけどね。
フルタイムパートの高橋さんとは、僕も何度か話をしているし、鈴木主任の話を少ししてみてもいいかもしれないな。
この日の業務も終わり片づけをしていると、高橋さんが仕事について聞いてきた。
あとは帰るだけなので、少し仕事から逸れた話をしていると、彼女もそれに乗ったので少しずつ話を誘導していくと、ちょうど婚活の話になった。
話がうまく進んだから、もしかしたら高橋さんも同じ話題をしたかったのかもしれない。
「そういえば、鈴木主任……結婚相談所での婚活は諦めたって言っていたよ」
「え? そうなんですか!?」
僕は頷くと、主任から聞いていた話をそのまま話した。
「そ、そんな女の人に当たっちゃったんですか……」
「うん、だから……もし、鈴木主任に声をかけたい人がいるなら、今がチャンスだと思うよ」
そのことを教えると、高橋さんは少し微笑みながらお礼を言った。
さて、勝手に喋ったのだし、主任に謝罪とついでに、この話をしてみようかな。
主任にメール連絡をすると、20分くらいで返事がきた。
「…………」
どうやら、鈴木主任も高橋つばさのことは気になっているようだ。どちらも相手に好印象を持っているということは、あとはきっかけさえあれば上手く行きそうな感じがする。
「僕ができることはこれくらいかな」
そう誰に聞こえているわけでもない言葉を小さく言うと、ざわざわと風が木々を揺らしていた。
よく見ると、ここは酔っ払ったときに迷い込んだ神社のすぐ近くだ。まだ日は暮れていないし、お詫びも兼ねてお参りくらいしていくのもいいかもしれない。
階段を上がっていくと、先日と同じような風景が広がっていたが、やはり真夜中に見るのと日が出ているときに見るのでは、雰囲気に大きな違いがあった。
「これが、神社の表情……というヤツかな?」
お詫びを兼ねてお祈りをすると、僕は再び神社を去って自宅へと戻ることにした。
鳥居をくぐろうとしたとき、スマートフォンがメールを受信している。
「…………」
再び内容を見ると、2件のメールが来ていた。
片方は鈴木主任からのメールで、そしてもう一方は……初めて見るメールアドレスだけど、Tubasaとあるから……高橋さんっぽいメールだと思う。
先に初めてのメールアドレスの奴から見ると、やはり高橋さんだった。
どうやら、女子社員から僕のメールアドレスを聞いたようだ。
彼女はあの後、鈴木主任に告白して彼女になれたことが書かれている。
「できる女の人だとは思っていたけど、こんなに早く動くなんて……大したもんだな」
そして鈴木主任のメールを見てみると、高橋さんから告白されて驚いたけれど、すぐにオーケーしたということが書かれていた。僕があらかじめ教えてくれなければ、冷静に話せなかったからとても助かったそうだ。
「婚活を諦めかけたけど、その後で出会いがあったりするんだから……行動するのってやっぱり大事なのかもな」
そう呟くと、誰かが【その通りですよ】と言っているように感じた。
後ろを振り返ってみたが、そこにあるのは神社の本殿だけだ。
「まあ、僕も地道に頑張るかな……?」
それにしても、この神社に来てから……身体が軽くなった気がするんだけど、一体なにかあったのだろうか。朝起きたら布団で寝ていたし、考えすぎなのだろうか?
今日もいつも通りに仕事場で昼食を食べているんだけど、実はちょっとしたことがあった。
実は鈴木主任だけど、婚活を諦めたと言っていたけど、実は職場内に彼のことが好きな女の人がいたようなんだ。
名前は高橋つばさ。フルタイムパートで働いている女の子なんだけど、年はまだ26と若い。
なぜ、そんなことがわかったのかと言えば、さっき同じ職場の女子社員と話をしていたら、偶然にもそんな話を耳にしたんだ。別に鈴木主任が婚活を諦めた話はしていないんだけどね。
フルタイムパートの高橋さんとは、僕も何度か話をしているし、鈴木主任の話を少ししてみてもいいかもしれないな。
この日の業務も終わり片づけをしていると、高橋さんが仕事について聞いてきた。
あとは帰るだけなので、少し仕事から逸れた話をしていると、彼女もそれに乗ったので少しずつ話を誘導していくと、ちょうど婚活の話になった。
話がうまく進んだから、もしかしたら高橋さんも同じ話題をしたかったのかもしれない。
「そういえば、鈴木主任……結婚相談所での婚活は諦めたって言っていたよ」
「え? そうなんですか!?」
僕は頷くと、主任から聞いていた話をそのまま話した。
「そ、そんな女の人に当たっちゃったんですか……」
「うん、だから……もし、鈴木主任に声をかけたい人がいるなら、今がチャンスだと思うよ」
そのことを教えると、高橋さんは少し微笑みながらお礼を言った。
さて、勝手に喋ったのだし、主任に謝罪とついでに、この話をしてみようかな。
主任にメール連絡をすると、20分くらいで返事がきた。
「…………」
どうやら、鈴木主任も高橋つばさのことは気になっているようだ。どちらも相手に好印象を持っているということは、あとはきっかけさえあれば上手く行きそうな感じがする。
「僕ができることはこれくらいかな」
そう誰に聞こえているわけでもない言葉を小さく言うと、ざわざわと風が木々を揺らしていた。
よく見ると、ここは酔っ払ったときに迷い込んだ神社のすぐ近くだ。まだ日は暮れていないし、お詫びも兼ねてお参りくらいしていくのもいいかもしれない。
階段を上がっていくと、先日と同じような風景が広がっていたが、やはり真夜中に見るのと日が出ているときに見るのでは、雰囲気に大きな違いがあった。
「これが、神社の表情……というヤツかな?」
お詫びを兼ねてお祈りをすると、僕は再び神社を去って自宅へと戻ることにした。
鳥居をくぐろうとしたとき、スマートフォンがメールを受信している。
「…………」
再び内容を見ると、2件のメールが来ていた。
片方は鈴木主任からのメールで、そしてもう一方は……初めて見るメールアドレスだけど、Tubasaとあるから……高橋さんっぽいメールだと思う。
先に初めてのメールアドレスの奴から見ると、やはり高橋さんだった。
どうやら、女子社員から僕のメールアドレスを聞いたようだ。
彼女はあの後、鈴木主任に告白して彼女になれたことが書かれている。
「できる女の人だとは思っていたけど、こんなに早く動くなんて……大したもんだな」
そして鈴木主任のメールを見てみると、高橋さんから告白されて驚いたけれど、すぐにオーケーしたということが書かれていた。僕があらかじめ教えてくれなければ、冷静に話せなかったからとても助かったそうだ。
「婚活を諦めかけたけど、その後で出会いがあったりするんだから……行動するのってやっぱり大事なのかもな」
そう呟くと、誰かが【その通りですよ】と言っているように感じた。
後ろを振り返ってみたが、そこにあるのは神社の本殿だけだ。
「まあ、僕も地道に頑張るかな……?」
それにしても、この神社に来てから……身体が軽くなった気がするんだけど、一体なにかあったのだろうか。朝起きたら布団で寝ていたし、考えすぎなのだろうか?
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