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第三巻『その痩躯から 死が分たれる その時まで。』(RoGD Ch.4)
Verse 2-36
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夕食を済ませ、二人は秋の遙か高い夜空の下で身を寄せ合いながら歩く。もうすっかり人通りも少ない。二人以外に、住宅地の道路を歩く人も、通る車もない。
「ん、ジーク……。」
零が、ポケットに手を突っ込むジークフリートの腕に腕を絡めた。
「ど、どうした?」
「……眠い。」
先程思い切り飲んでしまったワインのせいだろうか、零の思考が少し鈍い。
「そうか……。じゃあ、家に帰ったら一緒にお風呂だな。」
「むん……。」
もたれてくる零の体重でよたよたと歩きながら、ジークフリートは秋の夜の道のりを歩む。星はまだ綺麗に見えた。
(……そうか。もう一週間もないのか。)
公演のセレモニーまでの日付を頭の中で数えて、ジークフリートは白い息を吐いた。道理で寒いわけだ、[シシャ]のするべき体温調整をまるで行っていない。しかし、今は少しだけ零と同じ気温を味わっていたかった。
(あと一週間もない。……一週間あったとして、僕は理想のオディールを見つけられるのだろうか。)
いつの間にか猫が寄ってきていたらしく、零は足に纏わりつきながら共に帰路を歩く猫に手を振っている。一瞬だけくぐいの顔が思い浮かぶ。彼女のオディールは、ジークフリートにとってはあまり参考にならない。彼女がどれほどエロティックに踊っても、ジークフリートの本能には訴えかけてこないのだから。
(まあそもそも、オデットとオディールは顔がそっくりの別人なんだし、オディールみたいなのだったら別の人間でも構わないんだが。)
ぐうたらと考えているうちに家に着いた。猫にかまけている零に代わって、鍵を開けてドアを押す。猫が先に家に入ってくるが、お構いなしに玄関扉を締めて電気を点ける。
「よし、じゃあお風呂に――」
そう呼びかけて、ジークフリートは肩に乗せられた零の顔を見た。ワインのせいで少し上気した頬と、元々赤い唇はさらに赤く、その瞳はとろんとどこかジークフリートではないどこかを見つめていた。
「零。」
「さむ~。」
擦り寄ってくる零はさながら猫であったが、そんな零の不満の声も聞こえずに、ジークフリートの頭に流れてきたのはまさに、そう黒鳥オディールがロットバルトに伴われて舞踏会にやってくる作品二十の第十八番だ。
(零、お前が……お前が僕にとっての――)
「僕のオディールなのか、零。」
それは王子の全てを魅惑する肢体、自信と傲慢に満ち溢れた顔の持ち主。黒鳥のオディールはまさに今、ジークフリートの隣にいた。
* * *
訳の分からないまま風呂で、ベッドの上であまりに甘い時間を過ごした夜を越えて。その日の夕方、ジークフリートは使っていない部屋に零を呼んで練習をしていた。
「俺はいいけど、ジークは本当にいいの? 俺がモデルで。」
帰路の町並みはそろそろクリスマスに向けて飾り付けられ、夕日の暑さも北風が奪っていく。外の寒々しい景色を背に、ジークフリートは弓を張った。ヴァイオリンの弦を弾いて、弦を張る強さも調節する。
「勿論だ、もう僕は決めた。」
楽譜を開きもせずに、ジークフリートは立ち上がる。座っていた零は机に伏せた腕に顎を乗せて首を傾げる。幾度となく弾いて指に叩き込まれた『情景』の旋律が、弦と弓の間から奏でられた。そこにあるのがオデットの悲しみだけではまだ足りないのだ。オデットとオディールはいかなる演目でも表裏一体、ならばこそ、『情景』ではその哀しげな旋律の裏にオディールの妖艶さと傲慢さもなければいけないのだ。果たしてソロだけでその表現が出来るか。
(無理だ、オデットとオディールは所詮同一人物でも別の二人。)
ソロに導かれてやってくる後のオーケストラ達の協力が必要だ。今回の白鳥の湖は特に、オデットと王子は共に身を投げて死ぬのだから、白鳥を飲み込むような黒鳥の旋律が必要だった。
「やっぱりジークフリートの旋律はオデットだよ。」
「そうだな、やっぱり話し合って合わせないと……。」
曲が終わった後の会話であった。しかし、やはり、と思っていたジークフリートとのその答えに零は首を振った。
「素人感想だけど、ジークフリートがオデットでオーケストラがオディールなら、その間で揺れるジークフリート王子がいないわけでしょ?」
すっかり失念していた。ジークフリートははっと息を飲む。
「ジーク。確かにオデットとオディールの対比は必要だけど、もしあれだけでストーリーを表現するというなら、そこにはきっと、オデットとジークフリートの悲愛が必要なんだ。お話はオデットとオディールの対比考察じゃない。オデットとジークフリートの悲しい愛の物語なんだ、」
一緒に考えよう、とばかりに、零はヴァイオリンを肩から下ろしたジークフリートを手招いた。先程まで座っていた隣の椅子に腰を落ち着けて、ジークフリートはグレープフルーツジュースを飲み干す。
「きっと見て感じるだけじゃ難しいよ。ジークフリート自身が体験した愛から掘り下げてみよう。」
グラスを置いて、ジークフリートは姿勢を正す。ヴィオリンをひとまずケースに収めた。
「そうだな……。」
「身近だと俺とジークフリートの悲愛かぁ……。」
ベッドに潜りながら最近長々としていた昔話を思い出して、零は一つ欠伸をした。
「するとやっぱり帝國……だな。」
顎を人差し指でこすりながら、零は難しそうな顔で天井を見上げる。
「ジークフリート自身、叶わない恋が原因で死んでるからいい線行ってるかな。」
「じゃあ、ジークフリートがオディールに愛を誓ったのはなんだろうな。……そもそも、僕はオデットとオディールの性格があまりに違いすぎて、なぜ二人を間違えたのか分からない。ロットバルトの魔力のせいか?」
メモ帳の上に万年筆を走らせながら、ジークフリートはごろん、と机に頭を寄せた。
「それは……多分、オディールのカリスマ性?」
「か、カリスマ……。」
メモ帳にカリスマ? と書かれて、カリスマはちょっと違うか、と零は含み笑いをした。
「男同士でも女同士でも男女でも、情熱に掻き立てられるんだよ、ジーク。多分オディールにはその場の全てを魅了するだけの、オデットの事なんて頭から消えるくらいの魅力があるんだよ。白鳥の湖見た事あるよね? オディールが登場したあの瞬間、雰囲気が一転する。清純と迷いの渦中にあった王宮のダンスパーティが、突然ロットバルトの作り上げたダンサー達とオディールの独断場になる。」
「だれもあれを止めるだけの力も余裕もない、か。しかもロットバルトが用意した最初の演目は最初は情熱の代名詞であるフラメンコだ。」
キャップを閉めた万年筆でこつこつとメモ帳を叩く。
「その熱に浮かされる王子の気持ちは分かる。夜の零を前にした僕だ。」
「ええ~それでいいのか……。」
困ったように声をあげた零に、ジークフリートはからかうように笑った。
「だってそうだろ? 夜の零は昼以上に情熱的だ。いつもは色恋沙汰なんて知らないような顔してるくせに。」
「あんまり、自覚はないんだけど……。」
ジークがいいならそれでいいや、と零は撫でられた頬を膨らます。
「……明日、学院に行ってこようと思うんだ。」
暖かい指が頬を離れると、零はジークフリートの顔を見上げた。
「大丈夫なのか?」
「あぁ、公演前のセレモニーの案内をもらわなきゃいけないし、新しいコンダクターとも顔を合わせてくる。その、もし良かったらついてきてくれないか? 学校が終わってからでいい。車で迎えに行くから。」
懇願するような孔雀青の瞳から目を逸らして、零は反対側の壁を見つめる。少し考えたが、特にこれといって言い訳も思いつかなかった。
「いいよ。一緒に行こう。」
* * *
「ん、ジーク……。」
零が、ポケットに手を突っ込むジークフリートの腕に腕を絡めた。
「ど、どうした?」
「……眠い。」
先程思い切り飲んでしまったワインのせいだろうか、零の思考が少し鈍い。
「そうか……。じゃあ、家に帰ったら一緒にお風呂だな。」
「むん……。」
もたれてくる零の体重でよたよたと歩きながら、ジークフリートは秋の夜の道のりを歩む。星はまだ綺麗に見えた。
(……そうか。もう一週間もないのか。)
公演のセレモニーまでの日付を頭の中で数えて、ジークフリートは白い息を吐いた。道理で寒いわけだ、[シシャ]のするべき体温調整をまるで行っていない。しかし、今は少しだけ零と同じ気温を味わっていたかった。
(あと一週間もない。……一週間あったとして、僕は理想のオディールを見つけられるのだろうか。)
いつの間にか猫が寄ってきていたらしく、零は足に纏わりつきながら共に帰路を歩く猫に手を振っている。一瞬だけくぐいの顔が思い浮かぶ。彼女のオディールは、ジークフリートにとってはあまり参考にならない。彼女がどれほどエロティックに踊っても、ジークフリートの本能には訴えかけてこないのだから。
(まあそもそも、オデットとオディールは顔がそっくりの別人なんだし、オディールみたいなのだったら別の人間でも構わないんだが。)
ぐうたらと考えているうちに家に着いた。猫にかまけている零に代わって、鍵を開けてドアを押す。猫が先に家に入ってくるが、お構いなしに玄関扉を締めて電気を点ける。
「よし、じゃあお風呂に――」
そう呼びかけて、ジークフリートは肩に乗せられた零の顔を見た。ワインのせいで少し上気した頬と、元々赤い唇はさらに赤く、その瞳はとろんとどこかジークフリートではないどこかを見つめていた。
「零。」
「さむ~。」
擦り寄ってくる零はさながら猫であったが、そんな零の不満の声も聞こえずに、ジークフリートの頭に流れてきたのはまさに、そう黒鳥オディールがロットバルトに伴われて舞踏会にやってくる作品二十の第十八番だ。
(零、お前が……お前が僕にとっての――)
「僕のオディールなのか、零。」
それは王子の全てを魅惑する肢体、自信と傲慢に満ち溢れた顔の持ち主。黒鳥のオディールはまさに今、ジークフリートの隣にいた。
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訳の分からないまま風呂で、ベッドの上であまりに甘い時間を過ごした夜を越えて。その日の夕方、ジークフリートは使っていない部屋に零を呼んで練習をしていた。
「俺はいいけど、ジークは本当にいいの? 俺がモデルで。」
帰路の町並みはそろそろクリスマスに向けて飾り付けられ、夕日の暑さも北風が奪っていく。外の寒々しい景色を背に、ジークフリートは弓を張った。ヴァイオリンの弦を弾いて、弦を張る強さも調節する。
「勿論だ、もう僕は決めた。」
楽譜を開きもせずに、ジークフリートは立ち上がる。座っていた零は机に伏せた腕に顎を乗せて首を傾げる。幾度となく弾いて指に叩き込まれた『情景』の旋律が、弦と弓の間から奏でられた。そこにあるのがオデットの悲しみだけではまだ足りないのだ。オデットとオディールはいかなる演目でも表裏一体、ならばこそ、『情景』ではその哀しげな旋律の裏にオディールの妖艶さと傲慢さもなければいけないのだ。果たしてソロだけでその表現が出来るか。
(無理だ、オデットとオディールは所詮同一人物でも別の二人。)
ソロに導かれてやってくる後のオーケストラ達の協力が必要だ。今回の白鳥の湖は特に、オデットと王子は共に身を投げて死ぬのだから、白鳥を飲み込むような黒鳥の旋律が必要だった。
「やっぱりジークフリートの旋律はオデットだよ。」
「そうだな、やっぱり話し合って合わせないと……。」
曲が終わった後の会話であった。しかし、やはり、と思っていたジークフリートとのその答えに零は首を振った。
「素人感想だけど、ジークフリートがオデットでオーケストラがオディールなら、その間で揺れるジークフリート王子がいないわけでしょ?」
すっかり失念していた。ジークフリートははっと息を飲む。
「ジーク。確かにオデットとオディールの対比は必要だけど、もしあれだけでストーリーを表現するというなら、そこにはきっと、オデットとジークフリートの悲愛が必要なんだ。お話はオデットとオディールの対比考察じゃない。オデットとジークフリートの悲しい愛の物語なんだ、」
一緒に考えよう、とばかりに、零はヴァイオリンを肩から下ろしたジークフリートを手招いた。先程まで座っていた隣の椅子に腰を落ち着けて、ジークフリートはグレープフルーツジュースを飲み干す。
「きっと見て感じるだけじゃ難しいよ。ジークフリート自身が体験した愛から掘り下げてみよう。」
グラスを置いて、ジークフリートは姿勢を正す。ヴィオリンをひとまずケースに収めた。
「そうだな……。」
「身近だと俺とジークフリートの悲愛かぁ……。」
ベッドに潜りながら最近長々としていた昔話を思い出して、零は一つ欠伸をした。
「するとやっぱり帝國……だな。」
顎を人差し指でこすりながら、零は難しそうな顔で天井を見上げる。
「ジークフリート自身、叶わない恋が原因で死んでるからいい線行ってるかな。」
「じゃあ、ジークフリートがオディールに愛を誓ったのはなんだろうな。……そもそも、僕はオデットとオディールの性格があまりに違いすぎて、なぜ二人を間違えたのか分からない。ロットバルトの魔力のせいか?」
メモ帳の上に万年筆を走らせながら、ジークフリートはごろん、と机に頭を寄せた。
「それは……多分、オディールのカリスマ性?」
「か、カリスマ……。」
メモ帳にカリスマ? と書かれて、カリスマはちょっと違うか、と零は含み笑いをした。
「男同士でも女同士でも男女でも、情熱に掻き立てられるんだよ、ジーク。多分オディールにはその場の全てを魅了するだけの、オデットの事なんて頭から消えるくらいの魅力があるんだよ。白鳥の湖見た事あるよね? オディールが登場したあの瞬間、雰囲気が一転する。清純と迷いの渦中にあった王宮のダンスパーティが、突然ロットバルトの作り上げたダンサー達とオディールの独断場になる。」
「だれもあれを止めるだけの力も余裕もない、か。しかもロットバルトが用意した最初の演目は最初は情熱の代名詞であるフラメンコだ。」
キャップを閉めた万年筆でこつこつとメモ帳を叩く。
「その熱に浮かされる王子の気持ちは分かる。夜の零を前にした僕だ。」
「ええ~それでいいのか……。」
困ったように声をあげた零に、ジークフリートはからかうように笑った。
「だってそうだろ? 夜の零は昼以上に情熱的だ。いつもは色恋沙汰なんて知らないような顔してるくせに。」
「あんまり、自覚はないんだけど……。」
ジークがいいならそれでいいや、と零は撫でられた頬を膨らます。
「……明日、学院に行ってこようと思うんだ。」
暖かい指が頬を離れると、零はジークフリートの顔を見上げた。
「大丈夫なのか?」
「あぁ、公演前のセレモニーの案内をもらわなきゃいけないし、新しいコンダクターとも顔を合わせてくる。その、もし良かったらついてきてくれないか? 学校が終わってからでいい。車で迎えに行くから。」
懇願するような孔雀青の瞳から目を逸らして、零は反対側の壁を見つめる。少し考えたが、特にこれといって言い訳も思いつかなかった。
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