指切りの彼

藤咲 ふみ

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高校二年生体育祭優勝の行方は?

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 さっきの二人三脚の柊の怪我の影響で、僕らのクラスは一人人数が少ない。足が速い子が代走で、一回多く走ることになった。

 結構厳しい戦いになるかもな⋯。

 僕はそう思った。
 でもどの道僕がやることは一つだ。足を引っ張らないように、一生懸命走るだけ!
 僕はもう一度気合いを入れて、自分のポジションでバトンが回ってくるのを待った。

 第一走者が勢いよく駆け出した!黄色団は二位といい順位だ!このままを保って、バトンリレーを順調にしてゆきたい。
 そのまま大きな大きなアクシデントもなく、バトンは僕の元に回って来た。
 大きな歓声があちこちから聞こえる。その中を、僕はバトンを大切に持って、懸命に走った。
 その時柊が叫んだ!

「いけー、走れー、蓮!」

 その声に、背中を押されて、僕は無敵になった気分でグラウンドを駆けた!そして、次の人にバトンを渡した!
 バトンを渡すと、荒くなった息を整えて、応援席の柊に向かって、ニッと笑ってブイサインした!
 それに柊もニッと笑って、ブイサインを返した!

 僕らは繋がっていた!強い何かで、繋がっていた!それがとても、嬉しかった。
 そのまま黄色団は二位のままゴールラインを切った!
 それに僕らは喜んだ!

「ここで全体の順位に変動があります!二位だった青団を、三位だった黄色団が抜きました!」
 その放送に、僕らは飛び跳ねて喜んだ!

 やった!やった!

 って。
 それからその他の学年のクラス全員リレーも見届けると、僕らは昼休憩になる。
 昼休憩が明けると、応援合戦が幕を開ける!
 僕らはそれぞれ決めた曲に合わせて、ダンスを披露する。手作りの旗が風に揺れてとても立派で素敵だ!

 それが済むと、僕らはまた競技に戻る。
 僕らはやっと二位になった。一位の赤団まではまだまだ点が開いている。どこまで詰められるか⋯。更にすぐ側に迫る青団の存在も気になる。
 黄色団はその後も着実に点を伸ばし、三位の青団とは点を離してゆき、一位の赤団にはジリジリと差を縮めていった。

 それでもやはり今年は赤団が圧倒的に強かった!最後の選抜リレーで勝ったとしても、逆転は無理な点差だった。
 それでも僕達は最後まで諦めずに戦うことを、決めた!
 選抜リレー、脚力自慢達がグラウンドを駆ける中、僕らは最後まで応援の手を抜かなかった!

「いけー、黄色団!」

 そしてアンカーがゴールすると、僕らは拍手して健闘を称えた!
 閉会式、今年は僕らの黄色団、惜しくも優勝を逃したが、今年もとっても

「楽しかった!」

 僕はそう言ってみんなと笑い合った。
 その後今年は残念会になってしまったけど、みんなで教室でワイワイと騒いだ!
 何位でもみんな騒ぐんだね!

「お前らの二人三脚、感動したー!」

 みんなにそんなこと言われて、僕も柊もすっかり照れてしまった。

「そろそろその話、やめろ!」

 柊が笑いながら怒る。
 でもみんなそんなのお構いなしで、僕らを茶化した。

「こら!本当に怒るぞ!」

 柊が言うと、女子が

「いい加減にしなよ!」

 と呆れていた。
柊が僕に言った。

「そう言や⋯今年は帰んないんだな!花屋!蓮も⋯ちょっと悪い子になっちゃった?」

 柊に言われて僕は

「そうだね、ちょっと悪い子になっちゃった!だって、今しかないんだもん!見逃せないよ!みんなも、柊も⋯その瞬間も、全部!それが青春でしょ?」

 それに柊は満足したように笑って、持っていた紙コップの飲み物を掲げて、乾杯をした!

「あっ、今の二人、いい顔してる!一枚写真頂きます!」

 デジカメを持った女子が、乾杯していた僕らの写真をパシャリと撮った。
 僕らはそれに笑う。

 そして楽しい宴は続き、先生に追い出されると、今年は優勝ではないから花火はなしで、皆素直に帰って行った。
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