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第17話 メヒュラの操言士と宣戦布告
5.離脱(上)
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「紅雷、マーク、絶対に紀更から離れるなよ!」
奈月が消えた代わりに増えた怪魔に対応するには、前衛の二人の騎士だけでは戦力不足だ。そう判断したユルゲンが、中衛の三人を追い越してエリックとルーカスと並ぶ。
【悪しき怪魔の魂を、清き光の刀が振り払わん! 切っ先のわずかな縁にさえ、輝かしき光の力がこもり宿らん!】
紀更は瞬時に、ユルゲンの両刀に操言の加護を施した。
ロムザの街の戦闘ではアタッカー三人が前衛に立ってしまったために、うしろにいた紀更の護衛が甘くなり、みすみすピラーオルドに攫われてしまった。しかし今回は、紀更を守る言従士が二人いる。ユルゲンはその二人を信じて、紀更が見えなくなる前衛で両刀を振るった。
「うらぁっ!」
クフヴェの蔓をすべて切り落とし、キヴィネの電撃を食らう危険性も顧みず、怪魔の懐に飛び込む。ドサバトの節足が伸びてきて、ユルゲンの上腕をかすめた。
「チッ!」
防具のなかった部分なので服が切れ、わずかに血が滲む。だが、構っていられない。
「ぐぁっ!」
ユルゲンと同じように果敢にドサバトへ突撃したルーカスに、キヴィネの電撃が直撃した。ルーカスはしばらく足がしびれ、その場から動けなくなってしまう。
「ピァァァ!」
勝機と思ったのか、二匹のドサバトがルーカスを囲んだ。
エリックがドサバトの節足を必死で切り刻んでルーカスに近寄ろうとするが、ついにドサバトの足の一本がルーカスに向かって振り下ろされる。
「ルーカスさん!」
紀更は悲鳴を上げた。
――シュッ、シュッ、シュッ!
「なんだ!?」
その時、最後衛で戦況を見渡し、紀更と自分が攫われないように気を配りつつもドサバトを一撃で斃すために言葉を紡ぎ重ねていた王黎が、目の前の光景に瞠目した。
「ギィィィィン!」
「ピァ、ピァアー!」
カルーテやドサバトたちが苦しそうな声を上げている。
それもそのはずだ。すべての怪魔一匹ずつに、全身を拘束するように光の縄が巻かれ、その縄が徐々にそれぞれの身体を締め上げていた。
「ルーカス、いったん退け! 紀更殿!」
「はいっ!」
エリックがルーカスの腕を持ち上げて引っ張り、中衛にいる紀更のところまで連れていく。紀更はすぐに、ルーカスの身体のしびれや痛みを取り除くように操言の力で回復してやった。
「っ……報知球?」
その時王黎は、懐にしまっていた報知球から波動を感じてそれを取り出した。セカンディアの操言士ビリーから借りているそれは、淡く光りを帯びている。
「王黎師匠、見てください!」
報知球に視線を落としていた王黎の名を紀更が叫ぶ。王黎がはっとして顔を上げると、光の縄で拘束された怪魔たちを睨むように、いつの間にか一匹のツチイノシシが戦場に立っていた。
「我が師よ!」
ツチイノシシの皮膚はよぼよぼで、乾いて皺が刻まれている。しかしそのツチイノシシは、その老いた外見からは思いもかけないほどの大声を張り上げ、人型に戻った。
「西へ行け! 船がある! 行くのじゃ!」
「い、稲美子さんっ!?」
年老いたツチイノシシの予想外の正体に、紀更は驚愕した。
「こやつらはわてが殲滅する! 我が師よ、行くのじゃ!」
「稲美子さん、だめ! あなた一人じゃ」
――ギィィィイン!
怪魔キヴィネが力を振り絞る。パチパチと静電気のようなものを鉄の箱全体からほとばしらせ、光の縄の拘束を解こうとしていた。
「西じゃ! はよ!」
「王黎師匠、どうしましょう! 稲美子さん、きっと正気じゃないです!」
紀更の視線の先で、王黎はすさまじい速度で考えた。
紀更の言うとおり、おそらく操言士稲美子はもう年老いて、正常に思考できる部分が減っている。そもそも、あのウッドデッキからよく一人でここまで来たものだ。
だが、その操言の力はまだ健在だ。これだけの数の怪魔を一度で拘束することもできた。そして何より、確固たる意志を持っている。正気ではないかもしれないが、決して戯言を口にしているわけでもない。彼女の中にはいま、何か確かなものがあるのだ。
「最美、メリフォースの西の海岸に船がないか確認してくれ」
王黎はヘッドセットの柘榴石に手をふれ、上空にいる最美に指示を出した。
稲美子の登場に紀更は混乱していたが、一方でユルゲンは冷静に、身動きのできなくなっている怪魔を弱いドサバトの方から確実に仕留め始めている。同じようにエリックも、拘束されているカルーテを一匹ずつ屠っていた。
「王黎、どうする! 婆さんの言うことは無視して、このまま殲滅まで続けるか!」
ユルゲンが王黎に向かって怒鳴る。次の瞬間、背後で何かが倒れる大きな音がして、王黎は慌てて振り向いた。
「ゲルーネ!?」
城下町のどの建物よりも背丈の高い、巨大な熊のような怪魔の姿が少し遠くに見える。
「ピラーオルドがゲルーネを呼んだのか!」
エリックもゲルーネを視界に入れて焦る。
その時、黙っていたニドミーがふいに動いた。ニドミーには稲美子による光の縄の拘束がなかったようだ。人の形をしていながらよほど人らしくない、軟体動物のような奇妙なやわらかさでニドミーはにゅるりと走って紀更に近付く。
「紀更っ!」
気付いたマークが紀更をかばうために、紀更の眼前に立った。
【その足を制限する! その腕を束縛する! その身体を拘束する!】
稲美子が叫び、操言の力を使った。
「かはーあ~!」
ニドミーは不自然な格好で立ち止まった。稲美子の操言の力によるその拘束がなければ、紀更をかばうつもりだったマークをニドミーの長い爪が引き裂いていたかもしれなかった。
「我が師よ! はよ行くのじゃ!」
「稲美子さん、我が師って……鳳山さんはもういないのよ!」
「行くのじゃ! 西へ!」
「か~はぁ~あ~あー!」
ニドミーがだらりと口を開けて、稲美子の方を睨む。自分の動きを妨げている人物が誰なのか、理解したようだ。
『我が君、海岸に船があります』
「わかった! 最美、案内してくれ!」
王黎はパーティの六人全員に聞こえるように声を張り上げた。
「この戦闘は放棄する! 全員、西の海岸へ! 船に乗ろう!」
◆◇◆◇◆
「た、たいへんです! 騎士団本部の近くにゲルーネが現れました!」
「なんだって!」
最強の怪魔ゲルーネ出現の一報によって、メリフォース操言支部の中がよりいっそう慌ただしくなる。
城下町の北部に現れた怪魔には騎士と共に応戦していたが、ゲルーネが現れたというのならさらに戦力を投入しなければならない。
「貝伝器が扱える操言士、誰かいるか!」
「はい!」
「連絡室の道貴と交代しろ! すぐに王都へ、ゲルーネ出現を報告するんだ!」
支部長のオマールは中堅の操言士にそう指示を出した。ほどなくして、連絡室から道貴が一階へ下りてくる。
「道貴、ゲルーネだ。殲滅しろ」
「おうよ。任せとけ」
「それから少し西、城壁の北部にも怪魔が現れているようだ。ゲルーネを殲滅したらすぐに向かってくれ」
「ああ、年寄りに任せちゃいけねぇよな」
「なに?」
「感じないか。稲美子の波動だ。婆さん、いつの間にか戦場に立ってやがる」
「稲美子……確かに、これは」
道貴に言われて神経を研ぎ澄ませたオマールは、稲美子の波動をわずかに感知して目を見開いた。
「婆さん……ったく。年寄りはおとなしくしてろっての」
道貴は自分もかなり歳を重ねていることを棚に上げて、ため息をついた。
◆◇◆◇◆
「王黎師匠、本当によかったんでしょうか!?」
メリフォース城の城壁を早歩きで西回りに移動し、城下町南西部に広がる麦畑を左手に見ながら紀更たちは都市部を出て西へ向かっていた。
メリフォースは東にヒクリス湾、西にレヴァイス湾を臨む地形なので、東西どちらの海岸も、漁場に出るために多少は整備されている。その漁場へ続く道は、しかしそれほど手入れはされておらず、かろうじて道らしいことがわかる程度の味気ない小道だった。
「稲美子さんの波動に気付いた誰かが来るはずだ。たぶん、道貴師匠とかがね」
「でも、誰か来るまで稲美子さん一人じゃ」
「大丈夫、タイプⅣの操言ブローチを持つ稲美子さんを信じよう」
『我が君、何かが』
その時、上空を飛んでいる最美から王黎だけに声が届いた。王黎は足を止めて空を見上げる。
「あれは」
王黎が空に手を伸ばすと、その手に吸いつくように一通の手紙が降ってきた。
「どうした。行かないのか」
エリックが王黎に近付き、不可解そうな目をする。
王黎は手紙を開き、素早く目を走らせてからエリックに答えた。
「いえ、行きます。行きましょう。レヴァイス湾の向こう、フォスニアで優大王子が僕らを待っています」
王黎に届いた手紙の差出人はセカンディア女王のステファニー。そしてそこには、フォスニアの地で優大王子が待っていると書かれていたのだった。
◆◇◆◇◆
奈月が消えた代わりに増えた怪魔に対応するには、前衛の二人の騎士だけでは戦力不足だ。そう判断したユルゲンが、中衛の三人を追い越してエリックとルーカスと並ぶ。
【悪しき怪魔の魂を、清き光の刀が振り払わん! 切っ先のわずかな縁にさえ、輝かしき光の力がこもり宿らん!】
紀更は瞬時に、ユルゲンの両刀に操言の加護を施した。
ロムザの街の戦闘ではアタッカー三人が前衛に立ってしまったために、うしろにいた紀更の護衛が甘くなり、みすみすピラーオルドに攫われてしまった。しかし今回は、紀更を守る言従士が二人いる。ユルゲンはその二人を信じて、紀更が見えなくなる前衛で両刀を振るった。
「うらぁっ!」
クフヴェの蔓をすべて切り落とし、キヴィネの電撃を食らう危険性も顧みず、怪魔の懐に飛び込む。ドサバトの節足が伸びてきて、ユルゲンの上腕をかすめた。
「チッ!」
防具のなかった部分なので服が切れ、わずかに血が滲む。だが、構っていられない。
「ぐぁっ!」
ユルゲンと同じように果敢にドサバトへ突撃したルーカスに、キヴィネの電撃が直撃した。ルーカスはしばらく足がしびれ、その場から動けなくなってしまう。
「ピァァァ!」
勝機と思ったのか、二匹のドサバトがルーカスを囲んだ。
エリックがドサバトの節足を必死で切り刻んでルーカスに近寄ろうとするが、ついにドサバトの足の一本がルーカスに向かって振り下ろされる。
「ルーカスさん!」
紀更は悲鳴を上げた。
――シュッ、シュッ、シュッ!
「なんだ!?」
その時、最後衛で戦況を見渡し、紀更と自分が攫われないように気を配りつつもドサバトを一撃で斃すために言葉を紡ぎ重ねていた王黎が、目の前の光景に瞠目した。
「ギィィィィン!」
「ピァ、ピァアー!」
カルーテやドサバトたちが苦しそうな声を上げている。
それもそのはずだ。すべての怪魔一匹ずつに、全身を拘束するように光の縄が巻かれ、その縄が徐々にそれぞれの身体を締め上げていた。
「ルーカス、いったん退け! 紀更殿!」
「はいっ!」
エリックがルーカスの腕を持ち上げて引っ張り、中衛にいる紀更のところまで連れていく。紀更はすぐに、ルーカスの身体のしびれや痛みを取り除くように操言の力で回復してやった。
「っ……報知球?」
その時王黎は、懐にしまっていた報知球から波動を感じてそれを取り出した。セカンディアの操言士ビリーから借りているそれは、淡く光りを帯びている。
「王黎師匠、見てください!」
報知球に視線を落としていた王黎の名を紀更が叫ぶ。王黎がはっとして顔を上げると、光の縄で拘束された怪魔たちを睨むように、いつの間にか一匹のツチイノシシが戦場に立っていた。
「我が師よ!」
ツチイノシシの皮膚はよぼよぼで、乾いて皺が刻まれている。しかしそのツチイノシシは、その老いた外見からは思いもかけないほどの大声を張り上げ、人型に戻った。
「西へ行け! 船がある! 行くのじゃ!」
「い、稲美子さんっ!?」
年老いたツチイノシシの予想外の正体に、紀更は驚愕した。
「こやつらはわてが殲滅する! 我が師よ、行くのじゃ!」
「稲美子さん、だめ! あなた一人じゃ」
――ギィィィイン!
怪魔キヴィネが力を振り絞る。パチパチと静電気のようなものを鉄の箱全体からほとばしらせ、光の縄の拘束を解こうとしていた。
「西じゃ! はよ!」
「王黎師匠、どうしましょう! 稲美子さん、きっと正気じゃないです!」
紀更の視線の先で、王黎はすさまじい速度で考えた。
紀更の言うとおり、おそらく操言士稲美子はもう年老いて、正常に思考できる部分が減っている。そもそも、あのウッドデッキからよく一人でここまで来たものだ。
だが、その操言の力はまだ健在だ。これだけの数の怪魔を一度で拘束することもできた。そして何より、確固たる意志を持っている。正気ではないかもしれないが、決して戯言を口にしているわけでもない。彼女の中にはいま、何か確かなものがあるのだ。
「最美、メリフォースの西の海岸に船がないか確認してくれ」
王黎はヘッドセットの柘榴石に手をふれ、上空にいる最美に指示を出した。
稲美子の登場に紀更は混乱していたが、一方でユルゲンは冷静に、身動きのできなくなっている怪魔を弱いドサバトの方から確実に仕留め始めている。同じようにエリックも、拘束されているカルーテを一匹ずつ屠っていた。
「王黎、どうする! 婆さんの言うことは無視して、このまま殲滅まで続けるか!」
ユルゲンが王黎に向かって怒鳴る。次の瞬間、背後で何かが倒れる大きな音がして、王黎は慌てて振り向いた。
「ゲルーネ!?」
城下町のどの建物よりも背丈の高い、巨大な熊のような怪魔の姿が少し遠くに見える。
「ピラーオルドがゲルーネを呼んだのか!」
エリックもゲルーネを視界に入れて焦る。
その時、黙っていたニドミーがふいに動いた。ニドミーには稲美子による光の縄の拘束がなかったようだ。人の形をしていながらよほど人らしくない、軟体動物のような奇妙なやわらかさでニドミーはにゅるりと走って紀更に近付く。
「紀更っ!」
気付いたマークが紀更をかばうために、紀更の眼前に立った。
【その足を制限する! その腕を束縛する! その身体を拘束する!】
稲美子が叫び、操言の力を使った。
「かはーあ~!」
ニドミーは不自然な格好で立ち止まった。稲美子の操言の力によるその拘束がなければ、紀更をかばうつもりだったマークをニドミーの長い爪が引き裂いていたかもしれなかった。
「我が師よ! はよ行くのじゃ!」
「稲美子さん、我が師って……鳳山さんはもういないのよ!」
「行くのじゃ! 西へ!」
「か~はぁ~あ~あー!」
ニドミーがだらりと口を開けて、稲美子の方を睨む。自分の動きを妨げている人物が誰なのか、理解したようだ。
『我が君、海岸に船があります』
「わかった! 最美、案内してくれ!」
王黎はパーティの六人全員に聞こえるように声を張り上げた。
「この戦闘は放棄する! 全員、西の海岸へ! 船に乗ろう!」
◆◇◆◇◆
「た、たいへんです! 騎士団本部の近くにゲルーネが現れました!」
「なんだって!」
最強の怪魔ゲルーネ出現の一報によって、メリフォース操言支部の中がよりいっそう慌ただしくなる。
城下町の北部に現れた怪魔には騎士と共に応戦していたが、ゲルーネが現れたというのならさらに戦力を投入しなければならない。
「貝伝器が扱える操言士、誰かいるか!」
「はい!」
「連絡室の道貴と交代しろ! すぐに王都へ、ゲルーネ出現を報告するんだ!」
支部長のオマールは中堅の操言士にそう指示を出した。ほどなくして、連絡室から道貴が一階へ下りてくる。
「道貴、ゲルーネだ。殲滅しろ」
「おうよ。任せとけ」
「それから少し西、城壁の北部にも怪魔が現れているようだ。ゲルーネを殲滅したらすぐに向かってくれ」
「ああ、年寄りに任せちゃいけねぇよな」
「なに?」
「感じないか。稲美子の波動だ。婆さん、いつの間にか戦場に立ってやがる」
「稲美子……確かに、これは」
道貴に言われて神経を研ぎ澄ませたオマールは、稲美子の波動をわずかに感知して目を見開いた。
「婆さん……ったく。年寄りはおとなしくしてろっての」
道貴は自分もかなり歳を重ねていることを棚に上げて、ため息をついた。
◆◇◆◇◆
「王黎師匠、本当によかったんでしょうか!?」
メリフォース城の城壁を早歩きで西回りに移動し、城下町南西部に広がる麦畑を左手に見ながら紀更たちは都市部を出て西へ向かっていた。
メリフォースは東にヒクリス湾、西にレヴァイス湾を臨む地形なので、東西どちらの海岸も、漁場に出るために多少は整備されている。その漁場へ続く道は、しかしそれほど手入れはされておらず、かろうじて道らしいことがわかる程度の味気ない小道だった。
「稲美子さんの波動に気付いた誰かが来るはずだ。たぶん、道貴師匠とかがね」
「でも、誰か来るまで稲美子さん一人じゃ」
「大丈夫、タイプⅣの操言ブローチを持つ稲美子さんを信じよう」
『我が君、何かが』
その時、上空を飛んでいる最美から王黎だけに声が届いた。王黎は足を止めて空を見上げる。
「あれは」
王黎が空に手を伸ばすと、その手に吸いつくように一通の手紙が降ってきた。
「どうした。行かないのか」
エリックが王黎に近付き、不可解そうな目をする。
王黎は手紙を開き、素早く目を走らせてからエリックに答えた。
「いえ、行きます。行きましょう。レヴァイス湾の向こう、フォスニアで優大王子が僕らを待っています」
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