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episode2
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「もう一度聞くよ? 何か言いたいことがあるなら隠さず言って?」
押し倒された私は身体を起こそうとしたけど、それを阻止するように夏輝が覆い被さりながら耳元で再度問い掛けてきた。
「……ッ」
「言えない? それとも、お仕置きして欲しいからわざと言わないのかな?」
「……っ、違……」
「本当に違う? それじゃあ、身体に聞こうか? さっきのキスで未來のここ、だいぶ濡れてると思うけどね?」
夏輝は私に問い掛けながらも答える隙を与えてはくれず勝手に話を進めていき――
「……ッあ、や……っ!」
スカートを捲り上げると、ストッキングの上からも分かるくらいに濡れているそこを指で刺激し始めた。
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が響き渡る。
ストッキングの上からなのにこんなに音が聞こえてくるなんて、私はどれだけ淫乱な女なのだろうか。
「やっ、あぁッ、……なつ、き……っ、やだっ」
「嫌じゃないでしょ? こんなに厭らしい音響かせてさぁ」
「い、わ……ないで」
「やだね。未來は言葉責めでもすぐ濡らすから、いじめ甲斐があるよ。可愛いな、本当」
「……っや、」
何ていうか、ホテルに居たときよりも意地悪な夏輝。
耳元で言葉を紡がれるたび、私は身体を震わせる。
夏輝が耳元で話し掛けてくるだけで、私の身体はイケそうなくらい、全身が性感帯になって反応してしまう。
夏輝とは、駄目になりたくない。セフレでもいいから、傍に居てほしい。面倒臭いって、思われたくない。
うざいことを言って嫌われたり、
付き合って駄目になるくらいなら、
いっそのこと、割り切った関係のセフレでいい。
面倒臭く無い、都合の良い女でも構わない。
夏輝が私と会いたい、抱きたいと思ってくれるなら、形には拘らない。
既に夏輝という存在にハマってしまった私に彼から離れるという選択肢がなくて、飽きられないよう、捨てられないよう、とにかく彼の好みの女になることを一番に考えようと思い、
「――夏輝、……もっと、……欲しい……」
「……いいよ。きちんと言ってくれれば俺はいつだって未來のこと、気持ち良くしてあげるから――」
雑念を全て頭から消し去った私は夏輝を求めていった。
結局この日は日が暮れるまで夏輝と抱き合い、互いを求め続けた。
正直、何度イッたかなんて分からないくらい、私は夏輝を求め、彼から与えられる快楽に溺れていた。
行為の後、暫くベッドの上でまったり過ごしてからホテルのとき同様に共にお風呂に入った私たち。
流石にここではセックスはしなかったので早々に身体を洗って少しお湯に浸かって温まりながらスキンシップ程度のじゃれ合いに留めてお風呂を後にした。
「腹減ったな」
「そうだよね。遅い朝ご飯、食べたきりだったもんね」
時刻は午後9時を回った頃、お風呂から上がった私たちはお腹が減ったという会話を交わす。
「何か出前でも取る? 流石に今から外出るのはダルいし……」
「うーん、そうだよね……」
言いながら一つ、私は思いついたことを口にしてみた。
「夏輝って、普段自炊するの?」
「ん? あー、まあ、たまに。インスタント系ならよく作るけど」
「今って何か食材あったりする?」
「そうだな……この前スーパー行ったとき、楽に使えそうなの色々買い込んで来たけど……」
「ちょっと見てもいい?」
「いいけど、どーするの?」
「あの、もし夏輝が嫌じゃ無ければ、私がご飯……作ろうかなって……」
彼女でも無いのに厚かましいかなとは思ったけど、家庭的なところもアピール出来たらと思い遠慮がちに言ってみると、
「マジで? 未來ちゃんの手料理、興味あるな。使えそうなのあるといいけど……いいよ、好きに見て?」
嬉しそうな表情を浮かべながら、食材のチェックをしてもいいと言ってもらえた私は早速キッチンに立って使えそうな物があるか確認する。
「結構色々揃ってるね」
「そうかな?」
ここで思うことは、やっぱり夏輝にはキッチンを任せている女の子がいるのではないかということ。
自分で揃えたにしてはどこか他人事って感じがするから。
それでもそれには触れずに何を作ろうか考える。
「簡単なものだと、パスタとかどうかな? 夏輝、何パスタが好き?」
「パスタいいな。そうだなぁ、俺はナポリタンが良いな」
「ナポリタンね。分かった。それと、スープも作ろうか」
「そんなに作るの大変じゃないの?」
「そんなことないよ。材料は一気に切っちゃえばいいし、スープは鍋に入れて煮込むだけだし、パスタも和えるだけだもん」
「そっか。ならお願いするよ」
「うん」
こうして私はパスタとスープを作ることに。
必要な食材や調理器具を用意して作業を開始。
私が料理をしている間、夏輝はソファーに座ってテレビを観ていたのだけど、途中で飽きてしまったのか、急に立ち上がると様子を見にやって来た。
「どうかした?」
「いやさ、こうしてキッチンに立って料理する姿って何だかこう、ぐっとくるよなぁって思ってさ」
「そ、そうなの?」
「うん。俺の為に料理作ってくれてる未來ちゃんが可愛くてね」
「も、もう……すぐそういうこと言うんだから」
褒められるのは嬉しいけど、その言葉はきっと、ここに立つ女の子みんなに言ってるんだろうなと思うと少し切なくなる。
「あー、失敗したなぁ」
「え?」
「エプロン、あれば良かったな」
「どうして?」
「未來ちゃんのエプロン姿、絶対似合うだろうなって思ったから。今度料理するときは着けて欲しいな」
「わ、分かった。それじゃあ今度こういう機会があったら、エプロン持ってくるよ」
「約束ね」
夏輝はサラリと『今度』なんて口にしたけど、一体どういうつもりなんだろうか。
今度また、自宅へ招いていてくれるということ?
それなら嬉しいけど……。
夏輝の真意が分からない私は彼の言葉に一喜一憂するばかりだった。
「いただきます!」
あれから少しして料理が完成して、ソファーのあるローテーブルに並べ終えた私たちは横並びに座って食べ始めた。
夏輝は嬉しそうに「いただきます」と口にしてパスタを一口食べた。
「うん、美味い!」
「本当? 良かった」
「今まで食べたナポリタンの中で一番だな」
「そんなに?」
「うん。本当、それくらい美味しいよ」
「ありがとう、嬉しい」
夏輝は終始「美味しい」と褒めてくれて、それは凄く嬉しいけど、他の子にも同じことを言っているのではと考えると心がチクリと痛んだ。
暫くして食べ終えた私が食器を片付けようと立ち上がりかけると、
「――未來、おいで」
「ちょ、夏輝……」
腕を引かれた私は夏輝の方へ倒れ込んでしまい、そんな私を後ろから抱き締めてくる。
「な、夏輝……、食器、片付けないと……」
「そんなの、後でいいよ」
「でも……」
「いいから。ご飯の後はデザートでしょ? 未來を堪能しようかなって」
「それって……」
「それとも、未來は嫌? 片付けする方がいい?」
「それは……」
「料理してる未來の姿に凄く興奮してた。本当はあのとき襲いたいくらいだったけど、流石に料理中は危ないしね? だから、いいでしょ?」
「…………っ」
夏輝って本当に狡い。
私が断れないって分かってて聞くんだもの。
だって、セフレの私が拒んだりしたら、夏輝に求めてもらえないでしょ?
それに私だって夏輝に求められたい、離さないで欲しいもの。
断る選択なんて、ないじゃない。
押し倒された私は身体を起こそうとしたけど、それを阻止するように夏輝が覆い被さりながら耳元で再度問い掛けてきた。
「……ッ」
「言えない? それとも、お仕置きして欲しいからわざと言わないのかな?」
「……っ、違……」
「本当に違う? それじゃあ、身体に聞こうか? さっきのキスで未來のここ、だいぶ濡れてると思うけどね?」
夏輝は私に問い掛けながらも答える隙を与えてはくれず勝手に話を進めていき――
「……ッあ、や……っ!」
スカートを捲り上げると、ストッキングの上からも分かるくらいに濡れているそこを指で刺激し始めた。
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が響き渡る。
ストッキングの上からなのにこんなに音が聞こえてくるなんて、私はどれだけ淫乱な女なのだろうか。
「やっ、あぁッ、……なつ、き……っ、やだっ」
「嫌じゃないでしょ? こんなに厭らしい音響かせてさぁ」
「い、わ……ないで」
「やだね。未來は言葉責めでもすぐ濡らすから、いじめ甲斐があるよ。可愛いな、本当」
「……っや、」
何ていうか、ホテルに居たときよりも意地悪な夏輝。
耳元で言葉を紡がれるたび、私は身体を震わせる。
夏輝が耳元で話し掛けてくるだけで、私の身体はイケそうなくらい、全身が性感帯になって反応してしまう。
夏輝とは、駄目になりたくない。セフレでもいいから、傍に居てほしい。面倒臭いって、思われたくない。
うざいことを言って嫌われたり、
付き合って駄目になるくらいなら、
いっそのこと、割り切った関係のセフレでいい。
面倒臭く無い、都合の良い女でも構わない。
夏輝が私と会いたい、抱きたいと思ってくれるなら、形には拘らない。
既に夏輝という存在にハマってしまった私に彼から離れるという選択肢がなくて、飽きられないよう、捨てられないよう、とにかく彼の好みの女になることを一番に考えようと思い、
「――夏輝、……もっと、……欲しい……」
「……いいよ。きちんと言ってくれれば俺はいつだって未來のこと、気持ち良くしてあげるから――」
雑念を全て頭から消し去った私は夏輝を求めていった。
結局この日は日が暮れるまで夏輝と抱き合い、互いを求め続けた。
正直、何度イッたかなんて分からないくらい、私は夏輝を求め、彼から与えられる快楽に溺れていた。
行為の後、暫くベッドの上でまったり過ごしてからホテルのとき同様に共にお風呂に入った私たち。
流石にここではセックスはしなかったので早々に身体を洗って少しお湯に浸かって温まりながらスキンシップ程度のじゃれ合いに留めてお風呂を後にした。
「腹減ったな」
「そうだよね。遅い朝ご飯、食べたきりだったもんね」
時刻は午後9時を回った頃、お風呂から上がった私たちはお腹が減ったという会話を交わす。
「何か出前でも取る? 流石に今から外出るのはダルいし……」
「うーん、そうだよね……」
言いながら一つ、私は思いついたことを口にしてみた。
「夏輝って、普段自炊するの?」
「ん? あー、まあ、たまに。インスタント系ならよく作るけど」
「今って何か食材あったりする?」
「そうだな……この前スーパー行ったとき、楽に使えそうなの色々買い込んで来たけど……」
「ちょっと見てもいい?」
「いいけど、どーするの?」
「あの、もし夏輝が嫌じゃ無ければ、私がご飯……作ろうかなって……」
彼女でも無いのに厚かましいかなとは思ったけど、家庭的なところもアピール出来たらと思い遠慮がちに言ってみると、
「マジで? 未來ちゃんの手料理、興味あるな。使えそうなのあるといいけど……いいよ、好きに見て?」
嬉しそうな表情を浮かべながら、食材のチェックをしてもいいと言ってもらえた私は早速キッチンに立って使えそうな物があるか確認する。
「結構色々揃ってるね」
「そうかな?」
ここで思うことは、やっぱり夏輝にはキッチンを任せている女の子がいるのではないかということ。
自分で揃えたにしてはどこか他人事って感じがするから。
それでもそれには触れずに何を作ろうか考える。
「簡単なものだと、パスタとかどうかな? 夏輝、何パスタが好き?」
「パスタいいな。そうだなぁ、俺はナポリタンが良いな」
「ナポリタンね。分かった。それと、スープも作ろうか」
「そんなに作るの大変じゃないの?」
「そんなことないよ。材料は一気に切っちゃえばいいし、スープは鍋に入れて煮込むだけだし、パスタも和えるだけだもん」
「そっか。ならお願いするよ」
「うん」
こうして私はパスタとスープを作ることに。
必要な食材や調理器具を用意して作業を開始。
私が料理をしている間、夏輝はソファーに座ってテレビを観ていたのだけど、途中で飽きてしまったのか、急に立ち上がると様子を見にやって来た。
「どうかした?」
「いやさ、こうしてキッチンに立って料理する姿って何だかこう、ぐっとくるよなぁって思ってさ」
「そ、そうなの?」
「うん。俺の為に料理作ってくれてる未來ちゃんが可愛くてね」
「も、もう……すぐそういうこと言うんだから」
褒められるのは嬉しいけど、その言葉はきっと、ここに立つ女の子みんなに言ってるんだろうなと思うと少し切なくなる。
「あー、失敗したなぁ」
「え?」
「エプロン、あれば良かったな」
「どうして?」
「未來ちゃんのエプロン姿、絶対似合うだろうなって思ったから。今度料理するときは着けて欲しいな」
「わ、分かった。それじゃあ今度こういう機会があったら、エプロン持ってくるよ」
「約束ね」
夏輝はサラリと『今度』なんて口にしたけど、一体どういうつもりなんだろうか。
今度また、自宅へ招いていてくれるということ?
それなら嬉しいけど……。
夏輝の真意が分からない私は彼の言葉に一喜一憂するばかりだった。
「いただきます!」
あれから少しして料理が完成して、ソファーのあるローテーブルに並べ終えた私たちは横並びに座って食べ始めた。
夏輝は嬉しそうに「いただきます」と口にしてパスタを一口食べた。
「うん、美味い!」
「本当? 良かった」
「今まで食べたナポリタンの中で一番だな」
「そんなに?」
「うん。本当、それくらい美味しいよ」
「ありがとう、嬉しい」
夏輝は終始「美味しい」と褒めてくれて、それは凄く嬉しいけど、他の子にも同じことを言っているのではと考えると心がチクリと痛んだ。
暫くして食べ終えた私が食器を片付けようと立ち上がりかけると、
「――未來、おいで」
「ちょ、夏輝……」
腕を引かれた私は夏輝の方へ倒れ込んでしまい、そんな私を後ろから抱き締めてくる。
「な、夏輝……、食器、片付けないと……」
「そんなの、後でいいよ」
「でも……」
「いいから。ご飯の後はデザートでしょ? 未來を堪能しようかなって」
「それって……」
「それとも、未來は嫌? 片付けする方がいい?」
「それは……」
「料理してる未來の姿に凄く興奮してた。本当はあのとき襲いたいくらいだったけど、流石に料理中は危ないしね? だから、いいでしょ?」
「…………っ」
夏輝って本当に狡い。
私が断れないって分かってて聞くんだもの。
だって、セフレの私が拒んだりしたら、夏輝に求めてもらえないでしょ?
それに私だって夏輝に求められたい、離さないで欲しいもの。
断る選択なんて、ないじゃない。
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