マウ

おゆこ

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   プリンという少女は、派手でかわいいものが大好きな女の子です。魔女になったのも、大きなお城に仕えて、今まで着たこともないような高級ドレスを身にまとって、毎日お茶会に参加する。そんな夢のようなステキな生活ができると、風のうわさで耳にしたからでした(じっさいにそんなことができるのは、ほんの一部の優秀な魔女だけだったのですが)。
 
   そんな少女が、お城でのすてきなパーティに招待されたとあっては、興奮がおさえられるわけもありません。家にとどけられた招待状を何度も読み返し、あて先が間違っていないかどうか、しつこいほどに確認していました。このやかましい行動は、パーティがひらかれる前日まで続きました。
「楽しみね。きっと私が、将来ゆうぼうな魔女だから呼ばれたのよ。あー楽しみ。」
  つやつやとしたきれいな金色の髪を、二つのお団子にしながら、プリンはいつまでもしゃべっていました。シャンデリアを模した照明が、プリンの桃色の瞳を、うるうると照らしています。
「だから、年に一度の魔女の『お疲れさま会』なんだってば。国中の魔女が呼ばれるの。君だけじゃないんだよ。」
「ふーん、そうなのね。」
 ノリの何度目かもわからない話を適当に受け流して、プリンの頭の中は、自分がパーティーに呼ばれたことでいっぱいです。

「まあでも、魔女だけじゃなくていろんな有名人が集まるから、顔を売るのも悪くないのかもね。プリンってば、頭
 は悪いけど、魔女としての実力はそれなりにいいからね。」        
「当然じゃない。ただ高級ドレスを身にまとうだけじゃ、意味ないもの。それに見合う女の子になるのよ、私は。」
 プリンはメイクしながら、ノリの方を振り返って自慢げに叫びました。アイシャドウを持つその手には、たくさんのばんそうこうが貼られています。

「とにかく、私が将来ゆうぼうな魔女だって知らしめれば、お城に仕えてステキな生活を送る日も、そう遠くないってことよね。」
 そう言い切ると、また鏡の前に顔を戻して、鼻歌を歌いながらメイクを再開しました。ノリは、プリンのメイクを見ながら「いろんな人が集まるんだから、あんまり派手じゃないほうが、ウケが良いと思うんだけど」とアドバイスをしましたが、プリンの耳にはもう入っていませんでした。
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