オメガバース転生

ぺぽ丸

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3話 イベント1―②

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体育祭までもう少し。

個人種目の二人三脚も飛翔と放課後に一緒に練習してるし、それなりに上手くなったと思う。

団体種目が1つ、、、それはクラス対抗リレーだ。俺のクラスは比較的運動ができる人たちの集まりだと思う。リレーは男女混合だから俺は少しワクワクしていた。
前まで俺は女の子で、話すは相手も女の子だった。
でも今は男。生活する環境が変わって女の子と話せてない。それは辛い。女の子と話したい。

ただ恋愛対象を聞かれると難しい。
昔は勿論男の子が好きだった。でも今は…?
難しすぎて考えられないな。

「花木くん、リレーの時私がバトン渡すね」
女の子の事を考えていたら女の子に話しかけられた。
「お、おう。頑張ろうな!」
「うん!放課後練習しようね!」
彼女の名前は木崎姫華(きざきひめか)笑顔がすごく可愛い。元女だった俺から見ても天使のような可愛さだ。

「奏~!!」
「どうした蛍」
「奏が女の子と話してるの珍しいなって思ってさ」
俺だって女の子とくらい話すわ。
「放課後一緒にリレーの練習しようって話してたとこ」
「え!?放課後は飛翔と二人三脚するじゃないの~?」
あっ、そうだった。でも二人三脚も結構できてきたし丁度いいか。
「飛翔に今日はリレーの練習するって言ってくる」
俺は飛翔のところに向かった。



「飛翔~!」
「どうした、奏」
「今日木崎さんとリレーの練習するから今日の放課後練習なしになるって伝えに来ました~」

「…仕方ないな。」
「うん!また明日な~」


おーし!放課後は木崎さん(天使)と一緒にリレーの練習だ!!

「木崎さん校庭行こう」
「花木くん…行こっか!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「水上~!」
「ん?白井か、どうした?」
「帰らね~の?」
「いや、奏のこと待ってようかなって」
「なるほど~!じゃ~僕も待っとこ~っと!」

奏とαの女がリレーの練習してる所を白井と2人で見ていた。

「な~んか奏楽しそうだねぇ」
「そうだな」

奏も男だしな、好きな女くらいいるだろ。
ただ腑に落ちない、αの女となんて最終的に結ばれるなんてことそうそうないのに。
男側がβで女側がα滅多にない組み合わせだからな。俺には関係ない事だけど。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「木崎さん…パスッッ…!!」
「うんッ!!」


木崎さんといい感じにパス練習ができてきた気がする。
最初はこんな可愛い子と俺がパスしあうって許されるのかな、とか考えてたけど案外平気だった。
…パスしあうってなんか…えろいな…

「花木くん今日はありがとね!」
「こちらこそだよ、木崎さん」
「…花木くんって女慣れしてる?もしくはα慣れとか…」
「え…」

え…前世女って事バレたのか??え?困惑。
α慣れなんて俺の周りには飛翔しかαはいないからなありえないし。どういうことだ。

「ごめんね!あまりにも花木くんが女の子と話すのに慣れてたから!!」
「あ~親戚が女の子ばっかりだからかな笑」

嘘をついた。親戚なんて分かるわけない。
もしかしたら女の子ばっかかもしれないけど。

「じゃあ私こっちだから!また明日ね花木くん!!」
「うん、また明日ね」

木崎さんいい人だったなぁ…俺ここの世界では男だし女の子に恋してもおかしくないんだよなぁ…
木崎さんの事好きになりそう。俺ってば単純なんだから!!
「また明日も話せるといいなぁ…」
俺は小声で呟いた。


「「奏っ」」
「うわっ!!!?」
「帰ろ~!!」

飛翔と蛍が後ろから声をかけてきた。めっちゃ驚いた。



「奏~木崎さんの事好きになっちゃったの?」

「…多分」
「やめといた方がいいと思うぞ」

やめた方がいいと言われるとやり遂げたくなるのが人間の性。俺は直ぐにとは言わない。木崎さんと同じクラスのうちに好きって伝える事を決意した。というか飛翔に無理と言われて、そうですかとなる訳なかろう…
それに即答することなかろう…

「俺なりに頑張ってみる」




「…傷ついても知らねーぞ」




βでも挑戦することはいいことだと思う。
それに女の子とイチャイチャしたい。







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