【完結】誤解から溺愛になるまで、神様がサポートして二人の恋を後押しします

成実

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回帰前  ルクレシア視点

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 この世界は7歳になると教会で神からの祝福を貰う。

 祝福といっても、性格に彩りを加える感じで、その子が幸せになるように後押しする。

 そのため、さほど重要視されていない。勇気や、ポジテブ、頑張りや、おっとり、おしゃべり、社交家、努力家、はつらつ、元気、溺愛等などがある。

 7歳の時に無口の祝福を貰った、アレクサンデル

 7歳の時にツンデレの祝福を貰った、ルクレシア

 二人は婚約者同士だったが、二人に贈られた祝福がかみあわないばかりに悲劇が起こった。

 神は、自分が与えた祝福により、悲しみで死んでしまった娘を怜れみ、回帰という救済をした。


ルクレシア視点

 うそよ、どうして、私はこんなにも、アレク様を愛しているのに、どうして、私を断罪するの?

 私は浮気なんてしていない、あなたにヤキモチをやいて欲しくて少し他の男性と話したりしたけど、私は何もしていない。

 どうして、ただ素直になれなくて、いつも気持ちとは違うことばかり言ってしまうけど、決して、アレク様を裏切るような事はしていない。

 どうして信じてくれないの?どうして、どうしてなの? 

 神様、お願いします。もし今度生まれ変わったら、ツンデレではなく、素直に気持ちが、表せる人生が送れますように。

 アレク様、愛してるわ、信じて貰えなかったけれど、あなたの幸せを祈っているわ。


 私は不貞を疑われて、毒杯を飲むことになり、人生を終えた。はずだった?

 目が覚めると私は子供の時使っていた部屋で寝ていた。
 どういうこと、私は毒杯を飲んで死んだはずなのに、夢だったの。
 ううん、違うわ、夢じゃない。

 だって、こんなにもアレク様の事を思うと胸が苦しくなるだもの。

 神様が私の願いを叶えてくれたの。今度こそ、素直に私の気持ちを伝えたい。

 私の周りの人達にも幸せになって欲しい。

 私は、侯爵家に産まれた。私を産んたお母様は私が8歳の時に病気で亡くなってしまった。

 お父様はお母様を深く愛していたので、王都別邸から、領地に引きこもってしまった。

 私はお母様とよく似ていたため、私を見るのが辛いと言って、私を王都に置いて行ってしまった。

 私は、私を残して領地に行ってしまったお父様をうらんだ。

 私だってお母様がなくなって悲しくて仕方がないのに、私を一人にしていくお父様。

 アレク様は側にはいてくれたけど、何も言っては下さらなかった。

 お母様が亡くなって2年が過ぎた頃に、お父様は義母を連れて帰ってきた。

 領地でであった隣の男爵令嬢が、お父様の弱っていた心を支えたらしいと聞いた。

 私は、義母を新しいお義母様と認めなかった。そのため、お父様との距離はますます離れていった。

 私は自分の心を素直に言うことが出来なくなった。

 本当は寂しいのに、自分は一人で平気だ、自分の気持ちを表せなくて、癇癪をおこし、使用人に冷たくあたった。

 私の気持ちをわかってくれた、ばあやは、お父様が戻るやいなや、ホッとしたのか、私を抱きしめて、お嬢様幸せになるのですよと言いながら息を引き取った。

 私には、5歳の時から婚約者がいる。その方は、第3王子で、王位継承を放棄して、公爵になることが決まっているかただった。

 私達は、同い年でとても仲良く遊んだ。

 王妃様とお母様が学院の友達であったのも、仲良しに拍車をかけた。

 7歳の時に教会で祝福を頂いた。私は〘ツンデレ〙アレク様は〘無口〙と言う祝福だった。

 ツンデレとは何かわからなかったが、性格にプラスされるだけなので、誰も気にしなかった。

 アレク様の無口はきっと第三王子と言う立場で争い事に巻きこまれないようにと言う事だろうと王妃様が話されていた。

 私はアレク様が大好きだった。好きなのに、素直になれなくて、何か反対な事ばかり言ってしまったり、チグハグなことばかりしてしまう。

 そのことをお母様に話しても、お母様は私がアレク様の事が大好きなら大丈夫よと言ってくれた。

 お母様は、アレク様の話ばかりをしている私を優しく見つめながら、ニコニコ聞いてくれていた。

 そんなお母様が、私が8歳の頃に、風邪をこじらせて亡くなってしまう。お母様の死に立ち会えなかったお父様は、悲しみにくれてしまう。

 私は今何歳なのかしら?

 もし、まだお母様が生きているなら、風邪を引いてもこじらせないようにしたら、運命を変えられるのではないかしら。

 私もお母様が生きてらしたら、もう少し素直に、そして相談できたのではないかしら。
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