【完結】誤解から溺愛になるまで、神様がサポートして二人の恋を後押しします

成実

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回帰後、バイオレット・ビルエット令嬢の思い

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 私は公爵令嬢に産まれ。神々の祝福はプライドだった。高貴な私にふさわしい祝福だと、両親は喜んだ。

 ビルエット公爵家には、既に後継者の兄上がいた。私は、嫁がなくてはならない。

 王家には、三人の王子がいるが、皇太子と第二王子には既に他の公爵令嬢が婚約者になっていた。年の頃合から私は第三王子の婚約者候補になった。

 だか、婚約者になったのは、ルクレシア侯爵令嬢だった。王妃様と侯爵夫人が仲が良いから決まったのだと思った。

 そうでなければ、私が婚約者になれない訳はないのだから。
 
 私の婚約者がなかなか決まらない。他の公爵家の後継者には、既に婚約者がいる。私の年につり合いがとれる家が伯爵家しかない。公爵令嬢の私が伯爵夫人になるなんて絶対に嫌だ。

 元々、第三王子の婚約者候補なんですもの、アレク様が私を選べはいいのよ。子供の時は王妃様が決めたかもしれないけど、今ならアレク様さえ、私を選べは上手くいくはず。学園に、入学したら私の魅力で、婚約者の座を奪ってしまえば良いのよ。

 アレク様はどうして、ルクレシア令嬢をかまうの。単なる王妃様が選んだだけでしょう。

 私は、ルクレシア令嬢にあなたでは、アレク様にふさわしくないから、身を引くべきだと教えてあげているのに、ルクレシア令嬢はまったく私の話を聞かない。

 同じ婚約者候補になった、リーナ侯爵令嬢とエイミー侯爵令嬢に、アレク様とルクレシア令嬢の婚約破棄を持ちかけても、一向に話にのらない。

 反対に、仲が良い二人の邪魔をしようと考えるなんて、おかしいとまで言ってくる。

 だから、私は自分でルクレシア令嬢に身を引くように言っている。そこへアレク様がみえた。やっと私の魅力がわかったのかしらと思ったのに。

 アレク様の言葉に私のプライドが崩れ去る。

「だまれ、僕のシアに構うな。2度と僕達の側にくるな」

 なぜ、私にそのような言葉を言われるのか、わたしにわからない。
 王家からの苦言があったとお父様に言われた。アレク様とルクレシア令嬢に何も言うなと言われた。

 じゃあ、私はどうすれば良いのか、わからない。お父様が、外国の公爵家から、婚約者の打診があったことを話してくれた。 
 年は10歳上だが、結婚したら、私は公爵夫人になる。私は、この縁談を受けることにした。

 私は、どうしてここまで、爵位に、こだわるのかわからない。私は結婚しようと思った。アレク様とレクレシア嬢を見なくてすむ。

 なぜここまで、こだわるのか、アレク様の婚約者になれなくて悔しいからと思っていたが、二人の仲が良いのを見るとほっとするのも事実だが、苦しくて仕方がなかった。レクレシア嬢を見ると特に感じた。

 でも、結婚して隣国に行けば、この苦しさから解放されるのではないかと思う。

 私も幸せになる。だから、あなた達も幸せになって欲しいと思う。


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