【完結】幸せは自分で掴み取れですわ(お父様、侯爵家、婚約者、命、すべて私は守ります)

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　お父様の安否が確認できないため、私が執務室で、事業の指示をだして経営を回してました。

　ダニエルが事故を知って駆けつけて来ましたが、ダリアの演技に騙されているのか、ダリアにべったりです。
　私には、実の娘なのに、なんて冷たいんだと言って帰っていきました。
　実の娘とわかっているのに、ダリアに優しくし、私を蔑ろにする頭に、この人と結婚したら、侯爵家は落ちぶれると思いましたよ。

　お父様とは、事業の指示の手紙の振りをして、やり取りをしていました。

　馬車の事故から一週間がたつころ、お義母様が弁護士を連れて遺言書が見つかったと執務室にやって来ました。私は、執事にカーク氏を呼ぶように伝えました。
　
　お義母様が言うには、カーク弁護士が信用できないので、お父様は、今日きた、シャスター弁護士に密かに遺言書を作って預かっていたそうです。

　日付が、シャスター弁護士が、持っている遺言書のほうが新しいので、お義母様は自分が侯爵家の正当な権限を持っていると譲りませんでした。
　元々、偽の遺言書が出てくるのは、わかり切っていましたので、作戦通り、私は一旦権限をお義母様に渡して学校に通うことになりました。

　お義母様は、お父様の喪が過ぎてもいないから、学校に行く必要はないと言いはりましたので、私は通いますが、ダリアは家庭教師で勉強してくださいと言ったら、

「ダリアが学校に通い、貴方が家にいればいいのです」

　私を学校に行かせないつもりですね。侯爵家の跡取りとして、ダリアを学校に行かせて人脈を作るつもりですね。でも、そうはさせません。

「そもそも、お父様の安否はまだわかりませんのに、喪に服すことが間違ってます。それに、学校には、お父様が必ず通うようにいわれているのですよ。
　学校に行かないことにこだわるなら、ダリアが家にいれば良いのでは？」

　カーク弁護士がリスター侯爵閣下は、私の進学は必ずするよう遺言書に残されてます。
　どちらの遺言書が正当性があるかは、司法に出しましょう。
　ただ、決着はすぐにはつかないので、スカーレットお嬢様は学校に行かせるべきですと、シャスター弁護士に申し入れをしてました。

　多分、シャスター弁護士も、私とダリアの関係までは詳しくきいていないのでしょう。
　私の学校行きの話を、何故お義母様が反対するのか不思議そうな顔をしています。

　もしかしたら、ただ、遺言書の関係で急遽雇われた弁護士なのかもしれませんね。
　私が、カーク弁護士をみると、カーク弁護士もそう思ったのか、私にうなずいていました。

　しっかり、打ち合わせをしていない、お義母様、私がなんのために、法律の勉強をしていたと思っているのですか、貴方に、やられないためですよ。

　今回は、お義母様が悔しい思いをなさって下さい。もちろんダリアも同罪ですよ。


　遺言書はカーク弁護士とシャスター弁護士によって、司法の場に委ねられることになりました。

　まだ、あの印章が本物だとおもっているのですね、あの勝ち誇った顔がどうなるか楽しみです。

　すぐには、遺言書の正当性が判断されないので、私とダリア、二人共学校に行くことになりました。

　ちなみに、ダリアは妹と言ってますが、誕生日が遅いだけの同級生です。