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小さな呻めき声が聞こえたと同時にふるりとエルフの長い睫毛が揺れ、ゆっくりと瞼が開かれた。そして宝石の様な緑の瞳が私を捉えたかと思うと、大きく目が見開かれて
「……っ!!?」
エルフは声にならない声を上げてベッドから跳ね起きた。そして私から距離を置こうと一歩後ずさった所で、ガンッ!と勢い余ってベッドから転げ落ち、床に体をぶつける音が響く。
「~~っ!?」
「だ、大丈夫ですか!?」
落ちたエルフに私は慌てて声を掛けるが、心配する私をエルフはキッと睨み付けて
「イーシャ!!」
「え?」
「イーシャ!クゥル!」
「あの……?」
「クゥル!」
そう言い、エルフは私に向かって聞き慣れない言語で激しく何かを捲し立てる。しかし、私には何を言っているのかさっぱり分からなかった。多分、エルフ達の言葉なんだろうが……
(ど、どうしよう……怒っているのはわかるけど何を言っているのか分からないわ……)
エルフが何を言っているのか全然分からず、しかし聞き慣れない言語で捲し立てられる状況に私が困惑していた……その時。不意に「ぐぅ~」という間の抜けた音が部屋に響き渡った。
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