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五章
その日の終わり
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「次は部屋を出るな」
行き際に一言、僕に念を押すようにそう言うと、兄様は笑みを浮かべながら部屋を後にして行った。だけど、それに付いて行くと思ったアドさんは、それについて行く事なく、僕達と部屋に残るようにそこを動かない。
「お前は付いて行かないのか?」
「流石に主犯格の一味だった者と、その被害者を一緒の部屋に残していけるわけないだろ?それに、これ以上町に無駄な被害を増やしたら、さすがに目覚めも悪いしなぁ…」
「そりゃあそうだな」
未だに疑われているような事を言われても、ロウさんは納得したような声を上げるだけで、気を悪く様子もない。そんな様子に、少し意外そうな顔をしていた。
「てっきり文句でも言うかと思ったが、その口に合わず随分と聞き分けが良いんだな?」
「本当の事を言われてキレるほど、俺は子供じゃない」
「何ともまぁ、大人な対応でこちらとしても助かるよ。あの方達も、仕事面では忍耐力を発揮して下さるんだが、私生活においてだけはその沸点が低くてなぁ…。何度、地雷を踏み抜いた奴等の後処理に終われたことか…」
「そうなんだろうな…。もっと冷静な奴なのかと俺も思ってたが、そっちはどうだったと聞かなくても町の様子を見れば痛いほど分かるからなぁ…」
「そうなんだよ!こっちの静止なんてお構い無しで突き進んで行くんだよ!」
まるで気の毒な者でも見るような目をロウさんがアドさんに向ければ、理解者が増えて嬉しいとでもいうように、上司の愚痴をまくし立てるように喋り出した。
「情報収集能力を買われただけのに、いつの間に直接のやり取りを避けたい他の連中が俺の所に報告を上げてくるせいで、何故か中間管理職みたいな扱いになってたんだよ!それに、荒事が苦手なのに殺意に対する忍耐力だけが上がって行くってどういうことなんだ!?」
「えっと…アドさんも頑張ってるんだね…。でも、あんまり無理しないでね…?」
上司の話になった途端、叫びにも似た嘆きの声を上げていたので、そんな様子に少し同情するような事を言えば、疲れが混ざりながらも真剣な面持ちでポツリと言った。
「坊主が俺の上司だったらなぁ…。なぁ…?いっそ坊主がなり変わらないか…?」
「いや…そんなの無理だよ…?」
藁にも縋るような様子で言われても、殺意で人を殺せそうなくらい怖い人みたいなのに、そんな人の変わりなんて僕に勤まるわけがない。だから、僕なんて簡単に返り討ちにあって終わりだと思っていると、わりと本気で言っていたようで、残念そうな声を上げる。
「坊主が望めば、国のトップだって簡単になれると思うんだけどなぁ…」
「その変わり、各地で血の雨は降りそうだけどな」
「悪党の血なら良いんじゃない?」
兄様がいなくなった途端に隠れるのを止めたティも、他の2人と一緒になって好きな事を言っているけれど、あまりにも話が脱線し過ぎてきたため、僕は話を戻すようにアドさんへと問い掛ける。
「アドさん達が調べてた店はどうなったの?」
「えっ?あぁ、その報告がまだだったな。それ以外の衝撃が強すぎて忘れていた」
本当に忘れていたようで、きょとんとした顔をした後、アドさんはあの店の事についても話してくれたけれど、僕達がいない間に兄様達が調べていたお店も壊滅的な被害を受けていたようで、その騒動に紛れてそこに捕まっていた召喚獣達も救助なども終わっていたようだった。だけど、騒動が起こっている間、兄様に付き合って町中を探して回ってくれていた時の話しになったら、何故か言葉を探すように視線が泳いでいた事だけが気になった。
「それで、証拠は無事に確保出来たのか?他の店を見る限り、あの店も無惨な様子になってそうだが?」
「そういった理性はまだあったからな。それに、相手方も手順や根回しすらも全てすっと飛ばして来るとは思ってなかったようで、証拠を隠す暇もなかったようだったな。だが、仲間だった奴等がどうなったかは聞かないのか?」
「ふんっ、俺の周囲に手を出そうとする連中なんて仲間なんて思うわけないだろう。それに、アイツ等も俺の事なんて仲間だなんて思ってねぇよ。それで、容疑は晴れそうなのか?」
意地悪い質問にも無愛想に答えながら、父様の事を尋ねてくれたロウさんに、アドさんも誠意を持って答えるようにしながらも、僕へと小さな笑みを浮かべながら言った。
「確保した証拠類などは既に王都へと送ったので、宰相閣下の勾留も直ぐに解かれると思いますよ」
「本当!?」
「えぇ、屋敷に戻る頃には、既にお帰りになってると思いますよ」
「やったー!」
「アイツが帰って来ない方が、世の中が平和なような気がするけどね…」
僕が喜びの声を上げている横で、それに水を差すようにティが全く嬉しくなさそうな顔で気分が盛り下がるような事を言えば、他の2人もそれに同意するような微妙そうな顔をしていた。だけど、アドさんの顔が次第に、魔王が現れる前触れでも恐れているような青い顔へと変わって行った。あまりの顔色の変化に、僕は驚きながら声を掛ける。
「そんな顔をしてどうしたの!?」
「いえ…今回の不始末を…上にどう報告すれば良いものかと…」
「そういえば、お仕事で来たんだけ?荷物に何か問題でも起こったの?」
最初に会った時に仕事で来ていると言っていた事を思い出し、今回の騒動で荷が駄目になってしまったのかと思って尋ねれば、自虐的な苦笑を浮かべた。
「その仕事は片付いたので良いのですけどね…それ以外…でも…怪我がないから失態にはならない…?あぁ…そんなんで許してくれる方じゃないなぁ…。仮に誤魔化そうものなら、さらなる怒りを買いそうだし…」
僕の問い掛けに答えながらも、途中から誰かに懺悔するような独り言に変わっており、最後の方はどこか鬼気迫るものを感じでブツブツと呟いていた。そんな様子に、ロウさんが見るに見かねたように声を掛ける。
「アンタはコイツ等と一緒に来たんだろう?ある程度のお守りを任されているくらいなら、ある程度は信用されてるって事なんじゃないのか?」
「私は暫く前から潜入調査をしていたので、ご一緒したわけじゃないんですよね…。それに、お2人が来るのも不確かな推測だったようで、明確な指示ではなかったですしね…」
「それなら責任は問われないんじゃねぇか?それに、そこまで予測してるなら、ある程度の不足の事態は想定してるだろ?」
「さっき言っただろ!仕事以外では沸点が低いって!」
ロウさんの言葉を即座に否定するように、アドさんは憤りの声を上げた。その声の大きさにビクッと身を震わせれば、僕のそんな様子に気付いて、少しだけ申し訳なさそうな顔をしながら冷静さを取り戻したようだった。
「今回の件をどこまで読んでいたかは知らないが、多少は予測不能なことがあったとしても、この壊滅的な被害さえ予想の範囲内であるかもしれない事が恐ろしいんですよ…!ある意味、敵に回したら恐ろしいというのを再確認出来ただけ良かったのかもしれないですけど…!私は絶対に敵に回りたくないんですけど…!」
まるで大事な事のように二度言うと、葛藤と絶望の中で踠くようにまくし立てた。だけど、袋小路に迷い込んだように頭を抱えると、急にスイッチでも切れたかのように大人しくなり、目の前の現実に目を向けなければならないことを思い出したような顔をする。
「今回の騒動…どうやって沈静化させよう…」
「あぁ…町ではかなりの騒ぎになってるからな…」
「でも、アドさんは関係ないでしょう?」
宿の外は未だに騒がしい声が聞こえてきたりもするけれど、今回の騒動と何も関係がないから、特にすることなんてないと思って言えば、一人だけ分かっていないような顔をされた。そんな僕を置いてけぼりにしたまま、ロウさんは罪滅ぼしでもするような様子で言葉を発する。
「俺でも何か手伝えることはあるか?」
「その気持ちだけ貰っておくよ…。それに、俺に嫌な事を押し付けてる分、他の連中がだいたいの事は片付けてくれてたしな…」
「なら、何が問題なんだ?」
ロウさんが訝しげに尋ねれば、今回の騒動の収束具合を話してくれた。
被害にあった店は悪事を行っていた事もあり、そのまま廃業が決まったらしい。だけど、その店は既に燃えて灰になっているため、撤去するみたいだった。でも、それは町の業者が請け負ってくれるため、手間は掛からないそうだ。それに、他の人が捕まっていた召喚獣と一緒に、アドさんが追っていた荷も王都へと送って行く手筈は整えてくれたそうだ。だから、殆どの事は終わっているみたいだけど、一つだけ片付けに目処が立たないらしい。
「犯人が見つからないんだよなぁ…。その辺にいる奴を犯人をでっち上げるわけにもいかないしなぁ…。やっぱり、辺境伯にでも見返りでも渡して、抗争が起きたことにするべきかぁ…」
「それなら、とりあえず俺がやったことにでもして、事態を沈静化させるってのはどうだ?」
「そんなの…!」
「するわけないだろ」
僕が否定の声を上げれば、アドさんも馬鹿にするなとでも言うな顔でその後の言葉を引き継ぐ。そして、少し怒ったような口調で言った。
「一人に責任を追わせて簡単に終わらせるほど、俺等も腐ってねぇよ。それに、お前、坊主の知り合いなんだろ?そんな奴に濡れ衣なんか着せたら、俺の首が綺麗に飛ぶわ。そもそも俺よりもガキのお前が、無駄な気なんて使ってんじゃねぇよ」
分かったか?と問い掛けるように、ロウさんの頭に手を置きながら口元だけをニッと上げて笑う様は、頼りになるお兄さんという感じだった。そんな様子に、兄様ほどじゃないけど格好いいなと密かに思っていると、ある意味で開き直ったような顔を浮かべながら言った。
「とりあえず、今はやれることからやるかぁ!」
「何するの?」
「これまでの事と、今起こってるだろう事と…この後に起こるだろう後始末…かな…?」
「そうか…頑張れ…」
さっきまでのかっこ良さは何処へ行ったのか、自分で言った言葉に酷く落ち込んだように、悲壮感や哀愁を漂わせていた。そんなアドさんに、ロウさんもそれだけしか言えないとでもいうように、ただ慰めの言葉を掛けていた。
そんな時、部屋の扉が軽くノックされ、下のドアの隙間から一枚の紙が差し込まれた。その紙を見て、アドさんが不吉な予感がしたよえに、中身を恐る恐る確認する。すると、その嫌な予想が当たってしまったかのような顔をして天を仰いだ。
「外にいる者と話してくるから、少し部屋を抜ける…」
そう言いながらドアの外に待たせている人の元へ行こうとするけれど、既に疲れていそうな雰囲気があった。でも、部屋に僕達だけが残されてしまうと、部屋を出られない事もあって手持ちぶさたになる。だから、あの人達がいる前では聞けなかったことを口にする。
「ねぇ?精霊って全員あんな感じなの?」
「何言ってるの?精霊なんて最初からあんなもんよ?」
僕の問い掛けに疑問符を浮かべるティは、さも当然といった感じで答えると、何と説明すれば良いかと考えるように首を傾げる。
「人間が精霊にどんな印象を持ってるのか知らないけど、私達妖精と違って精霊は自然そのものだから、アイツ等の言動に善も悪もないわよ?一言でいうなら、恩恵もあるけどそれと同時に弊害だってあるみたいな感じかしら?」
「だが、向こうの連中はただ感謝して称えているみたいだが?」
向こうの国の人と会った事があるのか、ロウさんがティへと疑問をぶつければ、それに軽く肩をすくめるようにして答えていた。
「まぁ、基本的に気まぐれな奴等だから。たまたまやった人助けに尾ひれでも付いたんじゃない?そもそもその宗教事態、金儲けのために人間が勝手に作ったもんなんだから、いくらでも捏造して神格化出来るわよ。全く、善悪でしか物事を判断出来ない人間って、本当に精霊と同じくらい勝手よねぇ」
まるで自分達は違うとでもいうように言うティに思う所はあったけど、それを言ったら話が進まないと思って、先ずは大事な事を尋ねた。
「もし、そんな人達がいる場所で暴れたりしたら、どうなるの…?」
あの森に本当に精霊がいることを兄様は知らないから、その人達の怒りを買うような事が起こったどうしようと不安気になる。兄様は強いから簡単に負ける事はないだろうけど、自然そのものと言われてしまえば、さすがに勝つのは難しいと思う。だけど、そんな僕の気持ちなんか興味ないのか、少しも心配する素振りも見せずに、ティは気軽そうに言った。
「さぁ?でも、文句があったら本人達が直接言いに行くでしょ?アイツ等だってガキじゃないんだから」
「でも、あんまり人前には出ないんじゃないの?」
普通に文句を言いに行きそうな人達ではあったけど、精霊と遭遇したなんて話を今まで聞いた事がなかったから、人の目から隠れて暮らしてるなら出てこないんじゃと思ったのに、そんな気持ちを察したように軽く鼻で笑われた。
「人間と関わっても面倒だから相手にしてないだけよ。それに、アイツはアンタと魔力の質が似てるから、直ぐにアンタの身内だって事は分かるって遠慮なんかしないわよ」
「精霊も魔力の質なんか分かるの?」
「当然でしょう」
「じゃあ、居場所なんかも…」
僕がある事を問い掛けようとすると、ちょうど部屋の扉がガチャリと音を立てながら開いた。その音で僕が口を噤むと、出て行く時よりもさらに疲れきったような顔をしたアドさんが、ため息混じりで戻ってくるところだった。
「はぁ…あの方から指令は何時も何かしらのあるが、今回は家に帰れないどころか、王都にすら何時帰れるか…」
「そんなに不在にしてると、気付かないうちに家すらなくなってるんじゃない?」
「本当になくなってそうで怖いからそんな不吉な事を言うなよ!」
「えっ?でも、家がなくなるなんて良くあることでしょ?」
洒落にもならないとでもいうような顔で否定の言葉を口にすれば、ティは何を怒っているのか分からないとでもいうようか顔をする。森の中で暮らすティにとっては、気が付けば家がなくなってる事は普通の事のようだった。
その後、その件で暫く押し問答をしていたけれど、最後はアドさんが折れたようで肩を落としていた。だけど、それもあったからか夜もふけてきていた。、僕達は少し遅い夕飯取ることにした。
その後も、戻って来ない兄様を待っていようかと思ったけれど、帰りは遅くなるから寝るようにと言われて却下されてしまい、仕方なく寝ようと思ったけれど、みんなと一緒に寝る事を拒絶されしまった。
「さすがに…そこでは寝られない…」
ロウさんに兄様が使っていたベットを使えば良いと言ったら、何が駄目なのか、首を横に振られてしまった。そのため、ロウさんはアドさんが手配した別の部屋で寝るようだった。
「ねぇ?兄様大丈夫かな?」
「またアイツの心配してる?心配なんてしなくても、寝て起きたらなに食わぬ顔してそこにいるわよ。だから、無駄なこと気にしてないで、さっさと寝なさい」
布団に入りながら、空になっているベットに視線を向けながら言えば、ティからは答えるのも面倒といった返事が帰ってきた。そうして、さっさと寝る支度を整えると、僕よりも早く寝てしまった。
一人で寝ることに抵抗はもうないけど、ティの寝息が聞こえて来ても、暫く間そこから目を離す事が出来なかった。でも、緊張が緩んで来たのか、気が付けば寝ていたようで、気が付いた時には朝になっていた。
行き際に一言、僕に念を押すようにそう言うと、兄様は笑みを浮かべながら部屋を後にして行った。だけど、それに付いて行くと思ったアドさんは、それについて行く事なく、僕達と部屋に残るようにそこを動かない。
「お前は付いて行かないのか?」
「流石に主犯格の一味だった者と、その被害者を一緒の部屋に残していけるわけないだろ?それに、これ以上町に無駄な被害を増やしたら、さすがに目覚めも悪いしなぁ…」
「そりゃあそうだな」
未だに疑われているような事を言われても、ロウさんは納得したような声を上げるだけで、気を悪く様子もない。そんな様子に、少し意外そうな顔をしていた。
「てっきり文句でも言うかと思ったが、その口に合わず随分と聞き分けが良いんだな?」
「本当の事を言われてキレるほど、俺は子供じゃない」
「何ともまぁ、大人な対応でこちらとしても助かるよ。あの方達も、仕事面では忍耐力を発揮して下さるんだが、私生活においてだけはその沸点が低くてなぁ…。何度、地雷を踏み抜いた奴等の後処理に終われたことか…」
「そうなんだろうな…。もっと冷静な奴なのかと俺も思ってたが、そっちはどうだったと聞かなくても町の様子を見れば痛いほど分かるからなぁ…」
「そうなんだよ!こっちの静止なんてお構い無しで突き進んで行くんだよ!」
まるで気の毒な者でも見るような目をロウさんがアドさんに向ければ、理解者が増えて嬉しいとでもいうように、上司の愚痴をまくし立てるように喋り出した。
「情報収集能力を買われただけのに、いつの間に直接のやり取りを避けたい他の連中が俺の所に報告を上げてくるせいで、何故か中間管理職みたいな扱いになってたんだよ!それに、荒事が苦手なのに殺意に対する忍耐力だけが上がって行くってどういうことなんだ!?」
「えっと…アドさんも頑張ってるんだね…。でも、あんまり無理しないでね…?」
上司の話になった途端、叫びにも似た嘆きの声を上げていたので、そんな様子に少し同情するような事を言えば、疲れが混ざりながらも真剣な面持ちでポツリと言った。
「坊主が俺の上司だったらなぁ…。なぁ…?いっそ坊主がなり変わらないか…?」
「いや…そんなの無理だよ…?」
藁にも縋るような様子で言われても、殺意で人を殺せそうなくらい怖い人みたいなのに、そんな人の変わりなんて僕に勤まるわけがない。だから、僕なんて簡単に返り討ちにあって終わりだと思っていると、わりと本気で言っていたようで、残念そうな声を上げる。
「坊主が望めば、国のトップだって簡単になれると思うんだけどなぁ…」
「その変わり、各地で血の雨は降りそうだけどな」
「悪党の血なら良いんじゃない?」
兄様がいなくなった途端に隠れるのを止めたティも、他の2人と一緒になって好きな事を言っているけれど、あまりにも話が脱線し過ぎてきたため、僕は話を戻すようにアドさんへと問い掛ける。
「アドさん達が調べてた店はどうなったの?」
「えっ?あぁ、その報告がまだだったな。それ以外の衝撃が強すぎて忘れていた」
本当に忘れていたようで、きょとんとした顔をした後、アドさんはあの店の事についても話してくれたけれど、僕達がいない間に兄様達が調べていたお店も壊滅的な被害を受けていたようで、その騒動に紛れてそこに捕まっていた召喚獣達も救助なども終わっていたようだった。だけど、騒動が起こっている間、兄様に付き合って町中を探して回ってくれていた時の話しになったら、何故か言葉を探すように視線が泳いでいた事だけが気になった。
「それで、証拠は無事に確保出来たのか?他の店を見る限り、あの店も無惨な様子になってそうだが?」
「そういった理性はまだあったからな。それに、相手方も手順や根回しすらも全てすっと飛ばして来るとは思ってなかったようで、証拠を隠す暇もなかったようだったな。だが、仲間だった奴等がどうなったかは聞かないのか?」
「ふんっ、俺の周囲に手を出そうとする連中なんて仲間なんて思うわけないだろう。それに、アイツ等も俺の事なんて仲間だなんて思ってねぇよ。それで、容疑は晴れそうなのか?」
意地悪い質問にも無愛想に答えながら、父様の事を尋ねてくれたロウさんに、アドさんも誠意を持って答えるようにしながらも、僕へと小さな笑みを浮かべながら言った。
「確保した証拠類などは既に王都へと送ったので、宰相閣下の勾留も直ぐに解かれると思いますよ」
「本当!?」
「えぇ、屋敷に戻る頃には、既にお帰りになってると思いますよ」
「やったー!」
「アイツが帰って来ない方が、世の中が平和なような気がするけどね…」
僕が喜びの声を上げている横で、それに水を差すようにティが全く嬉しくなさそうな顔で気分が盛り下がるような事を言えば、他の2人もそれに同意するような微妙そうな顔をしていた。だけど、アドさんの顔が次第に、魔王が現れる前触れでも恐れているような青い顔へと変わって行った。あまりの顔色の変化に、僕は驚きながら声を掛ける。
「そんな顔をしてどうしたの!?」
「いえ…今回の不始末を…上にどう報告すれば良いものかと…」
「そういえば、お仕事で来たんだけ?荷物に何か問題でも起こったの?」
最初に会った時に仕事で来ていると言っていた事を思い出し、今回の騒動で荷が駄目になってしまったのかと思って尋ねれば、自虐的な苦笑を浮かべた。
「その仕事は片付いたので良いのですけどね…それ以外…でも…怪我がないから失態にはならない…?あぁ…そんなんで許してくれる方じゃないなぁ…。仮に誤魔化そうものなら、さらなる怒りを買いそうだし…」
僕の問い掛けに答えながらも、途中から誰かに懺悔するような独り言に変わっており、最後の方はどこか鬼気迫るものを感じでブツブツと呟いていた。そんな様子に、ロウさんが見るに見かねたように声を掛ける。
「アンタはコイツ等と一緒に来たんだろう?ある程度のお守りを任されているくらいなら、ある程度は信用されてるって事なんじゃないのか?」
「私は暫く前から潜入調査をしていたので、ご一緒したわけじゃないんですよね…。それに、お2人が来るのも不確かな推測だったようで、明確な指示ではなかったですしね…」
「それなら責任は問われないんじゃねぇか?それに、そこまで予測してるなら、ある程度の不足の事態は想定してるだろ?」
「さっき言っただろ!仕事以外では沸点が低いって!」
ロウさんの言葉を即座に否定するように、アドさんは憤りの声を上げた。その声の大きさにビクッと身を震わせれば、僕のそんな様子に気付いて、少しだけ申し訳なさそうな顔をしながら冷静さを取り戻したようだった。
「今回の件をどこまで読んでいたかは知らないが、多少は予測不能なことがあったとしても、この壊滅的な被害さえ予想の範囲内であるかもしれない事が恐ろしいんですよ…!ある意味、敵に回したら恐ろしいというのを再確認出来ただけ良かったのかもしれないですけど…!私は絶対に敵に回りたくないんですけど…!」
まるで大事な事のように二度言うと、葛藤と絶望の中で踠くようにまくし立てた。だけど、袋小路に迷い込んだように頭を抱えると、急にスイッチでも切れたかのように大人しくなり、目の前の現実に目を向けなければならないことを思い出したような顔をする。
「今回の騒動…どうやって沈静化させよう…」
「あぁ…町ではかなりの騒ぎになってるからな…」
「でも、アドさんは関係ないでしょう?」
宿の外は未だに騒がしい声が聞こえてきたりもするけれど、今回の騒動と何も関係がないから、特にすることなんてないと思って言えば、一人だけ分かっていないような顔をされた。そんな僕を置いてけぼりにしたまま、ロウさんは罪滅ぼしでもするような様子で言葉を発する。
「俺でも何か手伝えることはあるか?」
「その気持ちだけ貰っておくよ…。それに、俺に嫌な事を押し付けてる分、他の連中がだいたいの事は片付けてくれてたしな…」
「なら、何が問題なんだ?」
ロウさんが訝しげに尋ねれば、今回の騒動の収束具合を話してくれた。
被害にあった店は悪事を行っていた事もあり、そのまま廃業が決まったらしい。だけど、その店は既に燃えて灰になっているため、撤去するみたいだった。でも、それは町の業者が請け負ってくれるため、手間は掛からないそうだ。それに、他の人が捕まっていた召喚獣と一緒に、アドさんが追っていた荷も王都へと送って行く手筈は整えてくれたそうだ。だから、殆どの事は終わっているみたいだけど、一つだけ片付けに目処が立たないらしい。
「犯人が見つからないんだよなぁ…。その辺にいる奴を犯人をでっち上げるわけにもいかないしなぁ…。やっぱり、辺境伯にでも見返りでも渡して、抗争が起きたことにするべきかぁ…」
「それなら、とりあえず俺がやったことにでもして、事態を沈静化させるってのはどうだ?」
「そんなの…!」
「するわけないだろ」
僕が否定の声を上げれば、アドさんも馬鹿にするなとでも言うな顔でその後の言葉を引き継ぐ。そして、少し怒ったような口調で言った。
「一人に責任を追わせて簡単に終わらせるほど、俺等も腐ってねぇよ。それに、お前、坊主の知り合いなんだろ?そんな奴に濡れ衣なんか着せたら、俺の首が綺麗に飛ぶわ。そもそも俺よりもガキのお前が、無駄な気なんて使ってんじゃねぇよ」
分かったか?と問い掛けるように、ロウさんの頭に手を置きながら口元だけをニッと上げて笑う様は、頼りになるお兄さんという感じだった。そんな様子に、兄様ほどじゃないけど格好いいなと密かに思っていると、ある意味で開き直ったような顔を浮かべながら言った。
「とりあえず、今はやれることからやるかぁ!」
「何するの?」
「これまでの事と、今起こってるだろう事と…この後に起こるだろう後始末…かな…?」
「そうか…頑張れ…」
さっきまでのかっこ良さは何処へ行ったのか、自分で言った言葉に酷く落ち込んだように、悲壮感や哀愁を漂わせていた。そんなアドさんに、ロウさんもそれだけしか言えないとでもいうように、ただ慰めの言葉を掛けていた。
そんな時、部屋の扉が軽くノックされ、下のドアの隙間から一枚の紙が差し込まれた。その紙を見て、アドさんが不吉な予感がしたよえに、中身を恐る恐る確認する。すると、その嫌な予想が当たってしまったかのような顔をして天を仰いだ。
「外にいる者と話してくるから、少し部屋を抜ける…」
そう言いながらドアの外に待たせている人の元へ行こうとするけれど、既に疲れていそうな雰囲気があった。でも、部屋に僕達だけが残されてしまうと、部屋を出られない事もあって手持ちぶさたになる。だから、あの人達がいる前では聞けなかったことを口にする。
「ねぇ?精霊って全員あんな感じなの?」
「何言ってるの?精霊なんて最初からあんなもんよ?」
僕の問い掛けに疑問符を浮かべるティは、さも当然といった感じで答えると、何と説明すれば良いかと考えるように首を傾げる。
「人間が精霊にどんな印象を持ってるのか知らないけど、私達妖精と違って精霊は自然そのものだから、アイツ等の言動に善も悪もないわよ?一言でいうなら、恩恵もあるけどそれと同時に弊害だってあるみたいな感じかしら?」
「だが、向こうの連中はただ感謝して称えているみたいだが?」
向こうの国の人と会った事があるのか、ロウさんがティへと疑問をぶつければ、それに軽く肩をすくめるようにして答えていた。
「まぁ、基本的に気まぐれな奴等だから。たまたまやった人助けに尾ひれでも付いたんじゃない?そもそもその宗教事態、金儲けのために人間が勝手に作ったもんなんだから、いくらでも捏造して神格化出来るわよ。全く、善悪でしか物事を判断出来ない人間って、本当に精霊と同じくらい勝手よねぇ」
まるで自分達は違うとでもいうように言うティに思う所はあったけど、それを言ったら話が進まないと思って、先ずは大事な事を尋ねた。
「もし、そんな人達がいる場所で暴れたりしたら、どうなるの…?」
あの森に本当に精霊がいることを兄様は知らないから、その人達の怒りを買うような事が起こったどうしようと不安気になる。兄様は強いから簡単に負ける事はないだろうけど、自然そのものと言われてしまえば、さすがに勝つのは難しいと思う。だけど、そんな僕の気持ちなんか興味ないのか、少しも心配する素振りも見せずに、ティは気軽そうに言った。
「さぁ?でも、文句があったら本人達が直接言いに行くでしょ?アイツ等だってガキじゃないんだから」
「でも、あんまり人前には出ないんじゃないの?」
普通に文句を言いに行きそうな人達ではあったけど、精霊と遭遇したなんて話を今まで聞いた事がなかったから、人の目から隠れて暮らしてるなら出てこないんじゃと思ったのに、そんな気持ちを察したように軽く鼻で笑われた。
「人間と関わっても面倒だから相手にしてないだけよ。それに、アイツはアンタと魔力の質が似てるから、直ぐにアンタの身内だって事は分かるって遠慮なんかしないわよ」
「精霊も魔力の質なんか分かるの?」
「当然でしょう」
「じゃあ、居場所なんかも…」
僕がある事を問い掛けようとすると、ちょうど部屋の扉がガチャリと音を立てながら開いた。その音で僕が口を噤むと、出て行く時よりもさらに疲れきったような顔をしたアドさんが、ため息混じりで戻ってくるところだった。
「はぁ…あの方から指令は何時も何かしらのあるが、今回は家に帰れないどころか、王都にすら何時帰れるか…」
「そんなに不在にしてると、気付かないうちに家すらなくなってるんじゃない?」
「本当になくなってそうで怖いからそんな不吉な事を言うなよ!」
「えっ?でも、家がなくなるなんて良くあることでしょ?」
洒落にもならないとでもいうような顔で否定の言葉を口にすれば、ティは何を怒っているのか分からないとでもいうようか顔をする。森の中で暮らすティにとっては、気が付けば家がなくなってる事は普通の事のようだった。
その後、その件で暫く押し問答をしていたけれど、最後はアドさんが折れたようで肩を落としていた。だけど、それもあったからか夜もふけてきていた。、僕達は少し遅い夕飯取ることにした。
その後も、戻って来ない兄様を待っていようかと思ったけれど、帰りは遅くなるから寝るようにと言われて却下されてしまい、仕方なく寝ようと思ったけれど、みんなと一緒に寝る事を拒絶されしまった。
「さすがに…そこでは寝られない…」
ロウさんに兄様が使っていたベットを使えば良いと言ったら、何が駄目なのか、首を横に振られてしまった。そのため、ロウさんはアドさんが手配した別の部屋で寝るようだった。
「ねぇ?兄様大丈夫かな?」
「またアイツの心配してる?心配なんてしなくても、寝て起きたらなに食わぬ顔してそこにいるわよ。だから、無駄なこと気にしてないで、さっさと寝なさい」
布団に入りながら、空になっているベットに視線を向けながら言えば、ティからは答えるのも面倒といった返事が帰ってきた。そうして、さっさと寝る支度を整えると、僕よりも早く寝てしまった。
一人で寝ることに抵抗はもうないけど、ティの寝息が聞こえて来ても、暫く間そこから目を離す事が出来なかった。でも、緊張が緩んで来たのか、気が付けば寝ていたようで、気が付いた時には朝になっていた。
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だが、傲慢な勇者たちは知らなかった。
自分たちが人間最高峰の力を維持できていたのは、すべてソラの規格外のステータスを『借りていた』からだということを。
「……わかった。貸していた力、すべて返してもらうよ」
契約解除。返還されたレベルは9999。
一瞬にして力を失い、ただの凡人へと転落しパニックに陥る勇者たち。
対するソラは、星を砕くほどの万能感を取り戻しながらも、淡々と宿を去る。
静かな隠居を望むソラだったが、路地裏で「才能なし」と虐げられていた少女ミィナを助けたことで、運命が変わり始める。
「借金の利息として、君を最強にしてあげよう」
これは、世界そのものにステータスを貸し付けていた最強の『貸与者』が、不条理な世界を再定義していく物語。
(本作品はAIを活用して構成・執筆しています)
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
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現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
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(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
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異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
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飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
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