【運命】と言われて困っています

桜 花音

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6.これからもよろしくね

6-2

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「こういうのって、よくわかんなくてねー。まぁ四人いればだれか案持ってきてくれるかなぁって思って」
「ズルいっ。ズルいよ、衣緒ちん。わたし、一生懸命考えてきたのに」
「本当? さっすが彩花! どんな案? 教えて、教えて」
 ぐいぐいと前のめりで聞いてくる衣緒ちんの迫力に負けて、二人を問い詰めることをせず、自分の案を発表することにした。

「あのね。学校っていっぱい植物があるじゃない? 正門の桜や、花壇はもちろんなんだけど。校舎西のすくすく広場の木とか、学年で育てている植物とか。それらを調べてマップを作るのはどうかな?」
「マップ?」
 キョトンとする衣緒ちんに、わたしはさらに説明を続ける。
「高学年になると、すくすく広場ってなかなか行かないじゃない? でもそこにも植物はあって、あの木は何て名前なんだろうな? とか。花は咲くのかな? とか」

 この案が思いついたのは、サラちゃんのおかげだ。
 サラちゃんと仲良くなるきっかけになった場所であるとともに、あの時、蒼梧くんが紅葉の木に精霊がいるって教えてくれて。
 そういえば紅葉、あったなぁ。忘れていたなぁって。

「へぇー。確かに発見がありそう! なんなら、そこで昆虫とか見つけたら、それものせればいいんじゃない? 男子好きでしょ、昆虫」
 話を振られて、蒼梧くんと愁人はぎこちないながらも顔を見合わせる。

「ま、そりゃあ、好きな奴はいると思うけど、花の話をしていたのにいきなり虫かよ」
「いいでしょーっ。なんか理科っぽい発表になりそうじゃん。私、イラスト得意だから、解説の横にイラスト描いたりとか頑張るよ!」
「イラストいいね! 蒼梧くんは、どう思う?」
 わたしたちで盛り上がっちゃって、気づけば蒼梧くんが話に入ってきていないのが、気になっていた。
 ひょっとして置いてけぼりみたいになっちゃってた?
 なんて思ったけど、蒼梧くんはニコニコしていて、なんだか楽しそうな顔をしていた。
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