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4.雪解けは少しずつ②
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その後私達はジゼル様から皇宮でのマナーを学び、夕飯の時間になった。仕事でまだ帰って来ないらしい公爵そっちのけで私達は3人でぽつぽつと話しながら食事を取る。…ジェラール以外の人と食事を共にするのは初めてだ。
「あの、エレオノール様とは仲がよろしかったのですか?」
「えぇ、そうよ。お父様には2人の皇妃がいて、1人はお兄様をお生みになった我が国の元侯爵令嬢。けれど病ですぐに亡くなってしまって、側妃の1人だった母が皇妃になったの。他にも兄弟は何人かいるのだけれど、わたくしとお兄様とエレは1番仲が良かったわ。」
ジゼル様は懐かしそうに微笑む。
「…お兄様はエレが自分のせいで殺されたととてもショックを受けていらしたわ。あの時は責任を取って皇太子の座を降りるとまで言っていたのよ。まぁ結局、わたくしは結婚する予定だったし末の妹は幼すぎ、弟達も1人は身体が弱くてもう2人は幼すぎるという理由でお兄様しかいないという事になったのだけれど。」
「そうなのですね…。」
「そういえばシャルロット、この国…エスパス帝国では皇女は15になるまで人前ではベールで顔を隠すというしきたりがあるのよ。」
どうやらこの国の皇女は比較的精霊に好かれやすいらしく、その分悪意や敵意に晒されやすいためベールで顔を隠して精霊と話していても分からないようにしているのだそうだ。…エレオノール様の例を考えれば納得だ。この国は基本長子継承だが皇帝は強ければ強い程良い、とも考えられているので、長子以外が精霊の加護を受けたり愛されていると争いの火種にしかならないのだろう。
「という事は明日も…?」
「えぇ、ちょうどエレが使っていたベールをわたくしが持ってきて保管してあるからそれを使いましょう。縁の刺繍がとっても綺麗なのよ。」
「ありがとうございます。」
「ええ。それから2人とも明日は魔法薬で髪の色を変えましょう。…シャルロットはエレと同じ栗色に。」
へぇ、そんな薬があるんだ。便利ねぇ。
「そんな薬があるのですね。」
「えぇ、でも他の者には言ってはダメよ。あの薬はわたくしが恩師から受け継いだ秘薬だから。」
恩師から受け継いだ秘薬…。…もしかしてジゼル様って優秀な魔法使い?…皇族は魔力量がとても多いと聞いたし、そうなのかもしれない。
「分かりました。…どのくらい保つのですか?」
「丸1日よ。…明日はあなた達にとってとても重要な日よ。今日は早く休みなさい。」
ジゼル様はそう言った。私達は頷く。
「それではおやすみなさい。」
「おやすみなさい。」
「ええ、良い夢を。」
そうして私達は隣同士のふかふかのベッドで、手を握り合って眠るのだった。
「あの、エレオノール様とは仲がよろしかったのですか?」
「えぇ、そうよ。お父様には2人の皇妃がいて、1人はお兄様をお生みになった我が国の元侯爵令嬢。けれど病ですぐに亡くなってしまって、側妃の1人だった母が皇妃になったの。他にも兄弟は何人かいるのだけれど、わたくしとお兄様とエレは1番仲が良かったわ。」
ジゼル様は懐かしそうに微笑む。
「…お兄様はエレが自分のせいで殺されたととてもショックを受けていらしたわ。あの時は責任を取って皇太子の座を降りるとまで言っていたのよ。まぁ結局、わたくしは結婚する予定だったし末の妹は幼すぎ、弟達も1人は身体が弱くてもう2人は幼すぎるという理由でお兄様しかいないという事になったのだけれど。」
「そうなのですね…。」
「そういえばシャルロット、この国…エスパス帝国では皇女は15になるまで人前ではベールで顔を隠すというしきたりがあるのよ。」
どうやらこの国の皇女は比較的精霊に好かれやすいらしく、その分悪意や敵意に晒されやすいためベールで顔を隠して精霊と話していても分からないようにしているのだそうだ。…エレオノール様の例を考えれば納得だ。この国は基本長子継承だが皇帝は強ければ強い程良い、とも考えられているので、長子以外が精霊の加護を受けたり愛されていると争いの火種にしかならないのだろう。
「という事は明日も…?」
「えぇ、ちょうどエレが使っていたベールをわたくしが持ってきて保管してあるからそれを使いましょう。縁の刺繍がとっても綺麗なのよ。」
「ありがとうございます。」
「ええ。それから2人とも明日は魔法薬で髪の色を変えましょう。…シャルロットはエレと同じ栗色に。」
へぇ、そんな薬があるんだ。便利ねぇ。
「そんな薬があるのですね。」
「えぇ、でも他の者には言ってはダメよ。あの薬はわたくしが恩師から受け継いだ秘薬だから。」
恩師から受け継いだ秘薬…。…もしかしてジゼル様って優秀な魔法使い?…皇族は魔力量がとても多いと聞いたし、そうなのかもしれない。
「分かりました。…どのくらい保つのですか?」
「丸1日よ。…明日はあなた達にとってとても重要な日よ。今日は早く休みなさい。」
ジゼル様はそう言った。私達は頷く。
「それではおやすみなさい。」
「おやすみなさい。」
「ええ、良い夢を。」
そうして私達は隣同士のふかふかのベッドで、手を握り合って眠るのだった。
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