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報告
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辺りが暗くなり闇が全てを包み込む、視界が通らなくなる時間帯。多くの人々がここ旧校舎に集まっていた。火事で家を失った者、怪我を治療してもらう者、家族を失った者、友を失った者など様々だ。旧校舎は中に人が入りきらず校庭まではみ出している状況だ。怪我人と子供だけでも旧校舎の中に避難させたが、それでも怪我人や老人が外に溢れかえっている。
「ビシ・シズマ。ただいま戻りました」
「同じく、スェチ・バン。ただいま戻りました」
警備か、はたまたパトロールから帰ってきた二人は、俺達多くの見習いの居る校庭の隅に報告しに来た。そしてビシは少し大きな声で、皆に聞こえるよう喋り始めた。
「これからの安全を確保するため、今の状況を確認する。町に出た者、動ける者、何か知ってい者は、このあと旧校舎の会議室に来てくれ」
ビシは皆に事を伝えこの場所を去り旧校舎に向かった。
「ディア!大丈夫だったか!!」
スェチは俺の顔を見るや否や駆け寄ってきた。
「お前達が助けてくれたんだろ?助かったよ」
「まぁな!あいつ、俺達をみた瞬間に逃げてったんだぜ?」
俺は驚いた。いくら増援が来たからと言っても、黒のローブのアイツがそんな簡単に引いたことに。きっと、何か理由があったんだろう。
「所で!お前は、会議室に行くのか?行くよな!さぁ行くぞ!」
考え事をしている俺の腕を無理やり引っ張りながら連れていく。
「わかったから。腕を引っ張らないでくれ」
半ば強制的に連れていかれる。グイグイと引っ張られ会議室前まで連れてこられた。扉を二回ノックし、相手の反応があるまで待つ。
「どうぞ。入ってくれ」
中からビシの声が聞こえる。
「スェチ・バン。入ります」
「ディア・モールト。入ります」
中に入ると、俺達以外に四人いた。俺達を集めたビシ、衛生科委員長のヒールさん、衛生兵のリュエルさん、そして……誰だったかな?初めて見る顔ではない。多分、俺達の遊撃科の先輩で委員長をやっている人だ。名前を聞こうが迷ったが、今はそんな場合ではないだろう。
集合を求めて三十分がたった。俺とスェチを最後に誰も来なかった。単純に情報を持っている人が少なかったんだろう。そう思いたい、中には町に救助しに行き、帰ってこなかった者も多いだろうが。
「…今から状況確認を始める。まず唯一の王国衛生兵リュエルさん、聞きたいことがあります」
重い空気の中、ビシが口を開く
「どうしました?」
リュエルさんからの返答は、少し警戒しているように感じた。
「まず、あなた以外の王国兵士はどこに?そして、あなたは何故一人で病院に?」
リュエルさんの目線が一度、こちらを向いたような気がした。
「僕は王国兵士の中でも、一番下の兵士で自分の部隊以外の情報は入ってこない。それに今日はうちの部隊は非番で襲撃のことはほとんどわからない。ただ部隊長、副部隊長、団長、副団長なら何か知っていると思う。病院にいた理由は単純に手伝いだ」
ビシは納得したように頷く。
「色々聞いてすみませんでした。次に何か知っている方は?」
ビシは周りを見る。そうすると遊撃科の先輩が口を開く
「ちょっといいか、パトロールに出た奴と黒のローブと接敵した奴はどいつだ?」
先輩の鋭い目は辺りを威嚇するように、こちらに向く
「はい!俺とこいつとそいつです!」
スェチは俺とビシを指差しながら先輩に答える
「そうか、なら今すぐ外に出ろ。俺と戦え、三対一でいい。今は理解できないと思うが、すぐわかる。各自、武器を持って来い」
俺たちがポカンとする中、ヒールさんは
「彼は無駄なことはしないタイプだから付き合ってあげて。きっと意味があるわ!」
そう言われ俺達三人は、人の目に付きにくい校舎裏へ武器を持たされて、連れていかれたのだ。
「ビシ・シズマ。ただいま戻りました」
「同じく、スェチ・バン。ただいま戻りました」
警備か、はたまたパトロールから帰ってきた二人は、俺達多くの見習いの居る校庭の隅に報告しに来た。そしてビシは少し大きな声で、皆に聞こえるよう喋り始めた。
「これからの安全を確保するため、今の状況を確認する。町に出た者、動ける者、何か知ってい者は、このあと旧校舎の会議室に来てくれ」
ビシは皆に事を伝えこの場所を去り旧校舎に向かった。
「ディア!大丈夫だったか!!」
スェチは俺の顔を見るや否や駆け寄ってきた。
「お前達が助けてくれたんだろ?助かったよ」
「まぁな!あいつ、俺達をみた瞬間に逃げてったんだぜ?」
俺は驚いた。いくら増援が来たからと言っても、黒のローブのアイツがそんな簡単に引いたことに。きっと、何か理由があったんだろう。
「所で!お前は、会議室に行くのか?行くよな!さぁ行くぞ!」
考え事をしている俺の腕を無理やり引っ張りながら連れていく。
「わかったから。腕を引っ張らないでくれ」
半ば強制的に連れていかれる。グイグイと引っ張られ会議室前まで連れてこられた。扉を二回ノックし、相手の反応があるまで待つ。
「どうぞ。入ってくれ」
中からビシの声が聞こえる。
「スェチ・バン。入ります」
「ディア・モールト。入ります」
中に入ると、俺達以外に四人いた。俺達を集めたビシ、衛生科委員長のヒールさん、衛生兵のリュエルさん、そして……誰だったかな?初めて見る顔ではない。多分、俺達の遊撃科の先輩で委員長をやっている人だ。名前を聞こうが迷ったが、今はそんな場合ではないだろう。
集合を求めて三十分がたった。俺とスェチを最後に誰も来なかった。単純に情報を持っている人が少なかったんだろう。そう思いたい、中には町に救助しに行き、帰ってこなかった者も多いだろうが。
「…今から状況確認を始める。まず唯一の王国衛生兵リュエルさん、聞きたいことがあります」
重い空気の中、ビシが口を開く
「どうしました?」
リュエルさんからの返答は、少し警戒しているように感じた。
「まず、あなた以外の王国兵士はどこに?そして、あなたは何故一人で病院に?」
リュエルさんの目線が一度、こちらを向いたような気がした。
「僕は王国兵士の中でも、一番下の兵士で自分の部隊以外の情報は入ってこない。それに今日はうちの部隊は非番で襲撃のことはほとんどわからない。ただ部隊長、副部隊長、団長、副団長なら何か知っていると思う。病院にいた理由は単純に手伝いだ」
ビシは納得したように頷く。
「色々聞いてすみませんでした。次に何か知っている方は?」
ビシは周りを見る。そうすると遊撃科の先輩が口を開く
「ちょっといいか、パトロールに出た奴と黒のローブと接敵した奴はどいつだ?」
先輩の鋭い目は辺りを威嚇するように、こちらに向く
「はい!俺とこいつとそいつです!」
スェチは俺とビシを指差しながら先輩に答える
「そうか、なら今すぐ外に出ろ。俺と戦え、三対一でいい。今は理解できないと思うが、すぐわかる。各自、武器を持って来い」
俺たちがポカンとする中、ヒールさんは
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