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8.真偽
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8.真偽
「はー?」正行は呆然としていた。
「一体どういうことですか?」鈴木が咄嗟に捜査員に聞く。
「10分ほど前に総理が緊急搬送された病院から、電話がかかってきて、総理が亡くなったと連絡がありました。そしてたった今、今度は、警視庁からの連絡で、総理が渋谷区の自宅に居られるという情報が入ってきたのです。」
「はぁなるほど……」鈴木は、下を向き、沈黙した。
「いや、そんなはずないだろう。総理は、スナイパーで銃撃を受けて、病院に運ばれたんだ!総理は、亡くなったに違いないだろう」
正行が威勢を込めて言う。
「ですから私も今、一体何が起こっているのか全く理解が追いついてない状況でして……」
「そんなの嘘だ。でたらめだ!」正行が啖呵を切ったその時だった。
正行の脳内で、あることがフラッシュバックした。
それは正行が、今から1週間ほど前に水死体で発見された相原遼一さんについて遺族に話しを聞こうと、山手にある実家を訪れた時の記憶だ。
その時正行は、死んだはずの遼一を見て驚いたあまり、気絶してしまったのであった。
(あの時俺は死んだはずの人間を見た。今回の異常事態も、もしかして同じようなことなのか……)
正行は、小さな違和感を覚えた。
うつむいたまま正行は、考え込んだ。
「先輩どうしたんですか。何かありましたか?」鈴木が心配そうに話しかける。
「いやちょっと前の記憶がフラッシュバックしてね」
「何の記憶がですか?」
「この前相原さんの実家に行った時、死んだはずの相川遼一さんを見て気絶してしまっただろう。その記憶だよ。」正行は、冷静に話す。
「あーその記憶ですか。」
「いやなんか似てるんだよ。この意味がわからない感じが……」
「なるほど。私は、遼一さんを直接見たわけではないので、その感覚はわからないですが、先輩の仰りたいことはわかる気がします。」
「ただ……」鈴木が話を続けた。
「ただ普通に考えて、死んだはずの人間がこの世に存在していることは、あり得ませんよね……」
「もちろんだ」正行は即答する。
そうは言いつつも正行は、普遍の事実を素直に受け入れることができなかった。
その時だった。「ピーピーピー」正行のスマホが鳴った。すぐに電話に出る。
「はい、こちら神奈川県警の松本と申しますが……」
「すいません。記憶が定かではないのですが、2週間前ぐらいに中華街で、黒い帽子を被って、マスクをしている男を見たような気がします……」
若い女性の声だ。
「はー?」正行は呆然としていた。
「一体どういうことですか?」鈴木が咄嗟に捜査員に聞く。
「10分ほど前に総理が緊急搬送された病院から、電話がかかってきて、総理が亡くなったと連絡がありました。そしてたった今、今度は、警視庁からの連絡で、総理が渋谷区の自宅に居られるという情報が入ってきたのです。」
「はぁなるほど……」鈴木は、下を向き、沈黙した。
「いや、そんなはずないだろう。総理は、スナイパーで銃撃を受けて、病院に運ばれたんだ!総理は、亡くなったに違いないだろう」
正行が威勢を込めて言う。
「ですから私も今、一体何が起こっているのか全く理解が追いついてない状況でして……」
「そんなの嘘だ。でたらめだ!」正行が啖呵を切ったその時だった。
正行の脳内で、あることがフラッシュバックした。
それは正行が、今から1週間ほど前に水死体で発見された相原遼一さんについて遺族に話しを聞こうと、山手にある実家を訪れた時の記憶だ。
その時正行は、死んだはずの遼一を見て驚いたあまり、気絶してしまったのであった。
(あの時俺は死んだはずの人間を見た。今回の異常事態も、もしかして同じようなことなのか……)
正行は、小さな違和感を覚えた。
うつむいたまま正行は、考え込んだ。
「先輩どうしたんですか。何かありましたか?」鈴木が心配そうに話しかける。
「いやちょっと前の記憶がフラッシュバックしてね」
「何の記憶がですか?」
「この前相原さんの実家に行った時、死んだはずの相川遼一さんを見て気絶してしまっただろう。その記憶だよ。」正行は、冷静に話す。
「あーその記憶ですか。」
「いやなんか似てるんだよ。この意味がわからない感じが……」
「なるほど。私は、遼一さんを直接見たわけではないので、その感覚はわからないですが、先輩の仰りたいことはわかる気がします。」
「ただ……」鈴木が話を続けた。
「ただ普通に考えて、死んだはずの人間がこの世に存在していることは、あり得ませんよね……」
「もちろんだ」正行は即答する。
そうは言いつつも正行は、普遍の事実を素直に受け入れることができなかった。
その時だった。「ピーピーピー」正行のスマホが鳴った。すぐに電話に出る。
「はい、こちら神奈川県警の松本と申しますが……」
「すいません。記憶が定かではないのですが、2週間前ぐらいに中華街で、黒い帽子を被って、マスクをしている男を見たような気がします……」
若い女性の声だ。
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