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high risk zone ― level 2―
絶対存在 ( 和臣 視点 ) 2話
車を降りて馬宮がいるであろう場所を目指す。目印になる建物、標識、遊歩道のオブジェ。的確な説明は、酒を飲んで酔っている男のものとは思えなかった。
二人の姿はすぐに目に入ってくる。
ガードレールに腰掛けた達樹と、地面に腰を落ち着ける馬宮。
昼間会社で見た彼女とは打って変わった、赤いチェックのギャザースカートと襟幅の広いシャツ。ルーズに首からスカートと同色のリボンを垂らしている。何を着ても似合うと思うが、膝上のスカートだけが気になった。
何を話しているのだろうか。
達樹は馬宮の顔をのぞき込むように体を前に傾け、ヤツの頬に手を伸ばす。
近づけば見えてくる、彼女の表情。
気負いなく、花開くように笑う達樹。
頬を突かれて、こそばゆく目を閉じる馬宮に苛立った。
達樹は、ああやって酔うのだろう。
そんな彼女の酔い方を、馬宮はちゃんと知っている。
つい、歩調が速まった。
「達樹、帰るぞ」
ただ彼女だけを見つめて、俺は言い放った。心得たもので、馬宮はさっと立ち上がり尻のあたりの汚れを手で払う。さっさと退散することは目に見えていた。
「あ、キスの人」
俺を指さし悪戯っぽく笑う達樹に、ぎょっとする馬宮。
達樹の声色には一片の嫉妬もなく、俺はさらに苛立ちを増す。
このざわついた心を落ち着かせる方法は、一つだけ。
馬宮の背中に手を振る彼女の腕を引き、周囲の目も厭わず、唇を奪った。
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