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特別編-ラブラブ!サンシャイン!!-
第17話『旅先の朝』
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8月18日、木曜日。
ゆっくりと目を覚ますと、部屋の中はうっすらと明るくなっていた。窓の方を見てみると、カーテンの隙間から朝の日差しが入り込んでいる。
「もう、朝か……」
スマホは……そうだ、美来とベッドの上でイチャイチャしたときに壊さないよう、テーブルの上に置いてあったんだっけ。
「うんっ……」
それに、僕の腕を枕にして、裸の美来が気持ちよさそうに眠っている。起こさないためにも下手に動かない方がいいかな。
壁に掛かっている時計で時刻を確認すると、今は午前6時過ぎか。社会人になっても休日はいつもゆっくりと寝ているのに、旅先だとなぜか早起きになる。どんなに眠るのが遅くても。この前の温泉旅行でもそうだった。
「美来、可愛いな……」
側で眠っている美来の額にキスをする。
昨日の夜の美来は一段と可愛かったな。日に日に可愛くなっているように思えるのは気のせいだろうか。いや、そうじゃないだろう。
あと、縁結びの幽霊・水代円加さんか。自殺をしてしまったほどだから、過去に辛い経験をしたんだろうけど、昨日の彼女の様子を見る限り、心の整理がついて、幽霊としてのびのびとこのホテルの周りにいるってことかな。
「今日は……観光か」
そういえば、どこに行くのか全然決めていなかったな。昨日、パンフレットをもらったのに。鍾乳洞に行くのは決定だけれど。
色々と観光スポットがあるみたいだし、せっかくだから水代さんに訊いてみればよかったな。23年も幽霊としてこの地域にいれば、オススメの観光スポットを知っていたと思うし。
「後で決めていけばいいか」
朝ご飯のときとかでいいから、美来と話し合って決めるとしよう。
「ふわあっ……」
美来はあくびをすると、ゆっくりと目を開け、
「あっ、智也さん……おはようございます」
笑顔で僕にそう言ってくれる。天使かと思えるくらいに可愛い。そんな彼女と恋人だなんて僕は幸せ者だ。
「おはよう、美来」
「おはようございます」
美来の方から目覚めのキスをしてくる。
「目を覚ますと、裸の智也さんが私の側にいてくれる。いいですね、旅先で迎える朝は」
「そうだね。眠っている美来は可愛かったよ」
「ふふっ、そんなこと言って朝もイチャイチャしたいんですか?」
「起きてすぐっていうのは……ちょっとね。でも、美来とこうして寄り添っていたいとは思ってる」
「……正直でよろしい」
美来はそう言うと、僕に体をすりすりさせてくる。
美来の体の温かさ、柔らかさが肌を通じて伝わってくるな。あと、美来の髪からはシャンプーの甘い匂いが。
「智也さんの匂いはやっぱりいいですね」
美来は幸せそうな笑みを浮かべながらそう言う。僕よりも美来の方が肌を触れ合わせたいと強く思っているんじゃないかな。
「そういえば、智也さんって腋も好きだったんですね。イチャイチャしているときにたっぷりと舐めていましたよね。あんなこと、初めてでしたよ」
「……酔っていたからじゃないかな」
思い返せば、昨日、一番舐めていた部分は腋だったような気がする。普段は首筋や胸なんだけれど。
「でも、人って酔うと本性が出るともいいます。今まで明らかになっていなかった智也さんの嗜好が分かったような気がします」
あれ、僕……いつの間にか、美来の中で腋フェチ認定されていない? 若い女性の腋に惹かれないと言ったら嘘にはなるけれど。
それにしても、昨日の僕、どんな風に美来の腋を舐めていたんだ。記憶が曖昧で、全然思い出すことができない。
「それにしても、智也さんって変態ですよね。私の腋を嬉しそうに舐めてくるなんて」
「……それを嬉しそうに言う美来もなかなかの変態だと思うよ」
「じゃあ、変態カップルですね」
「……自分が変態だってことを認めるんだね」
僕に腋を舐められるのを嫌がられるよりはよっぽどいいけどさ。
「智也さん、今日も楽しみましょうね! 観光に、プールに、夫婦の営みに……色々なことができるといいな」
「そうだね。後でどこへ観光に行くか考えようか。鍾乳洞は決まりだけど」
「分かりました。考えておきますね。それよりも、まだ朝ご飯まで時間がありますから、温泉にでも行きませんか? 昨日、営んじゃって汗掻いちゃいましたし」
「そうだね。僕も温泉に入りたいとは思ってた」
「智也さん、温泉が好きですもんね」
「うん。夏でも温泉に入るのは好きだなぁ」
温泉は旅行に行くときくらいしかないし、その旅行も夏休みに行くことが多いからかもしれない。あと、温泉に入った後の冷たいコーヒーやお茶って美味しいんだよな。
「混浴がないのは残念ですが、私は智也さんと一緒に入っているのを妄想しながら入りたいと思います」
「……それはご自由に」
混浴があればもちろん良かったけど、あったところで他の男に美来の裸やバスタオル姿を見られるのは嫌だな。それに、部屋のお風呂で一緒に入ることができるからいいかな。
僕と美来は初めて浴衣姿になる。
「そういえば、浴衣姿になるのは初めてですね」
「そうだね。ホテルに来てから、裸になっている時間が一番長いかもね」
「……何だか厭らしい響きですね」
「そうだね」
僕はただ、事実を言っただけなんだけどね。それをニヤニヤしながら厭らしいですねと言えるあたり、やっぱり美来は変態のようだ。
「美来、浴衣姿も可愛いね」
「ありがとうございます。智也さんも似合っていますよ」
「ありがとう」
カーテンを開けると、そこには青い空と海が広がっている。
「改めて見てみると、ここからの景色ってとても綺麗ですよね」
「そうだね」
「今日もよく晴れていて、絶好の旅行日和です」
「そうだね。暑くなるのは嫌だけど、雨が降っちゃうよりはいいね」
「たくさん降ればまだいいですけど、少しだけ降ってもより蒸し暑くなるだけですからね。それなら、今日のように雲がほとんどない快晴の方がよっぽどいいです。旅行中なら尚更です」
「そうだね」
雨が降ることで行けなくなったり、楽しくなくなったりする観光地もあるし。それなら晴れていた方がよっぽどいいか。今の時期は暑いけど。
そういうことを考えると、年中15℃の鍾乳洞が人気であることが分かるような気がしてきた。鍾乳洞に行くことが凄く楽しみになってきたぞ。
「美来、鍾乳洞は絶対に行こうね」
「智也さんも穴の中でイチャイチャする気になりましたか?」
「……それもなくはないけど、涼しいらしいからね」
穴の中でイチャイチャって……何も考えるな。
「じゃあ、大浴場に行こうか」
「はい!」
今日は涼しい観光地へ行く予定だけれど、その前に温かいところへと行くことにするか。
僕は美来と一緒に部屋を出て大浴場へと向かう。温泉に入って身も心もさっぱりして、旅行2日目をスタートすることにしよう。
ゆっくりと目を覚ますと、部屋の中はうっすらと明るくなっていた。窓の方を見てみると、カーテンの隙間から朝の日差しが入り込んでいる。
「もう、朝か……」
スマホは……そうだ、美来とベッドの上でイチャイチャしたときに壊さないよう、テーブルの上に置いてあったんだっけ。
「うんっ……」
それに、僕の腕を枕にして、裸の美来が気持ちよさそうに眠っている。起こさないためにも下手に動かない方がいいかな。
壁に掛かっている時計で時刻を確認すると、今は午前6時過ぎか。社会人になっても休日はいつもゆっくりと寝ているのに、旅先だとなぜか早起きになる。どんなに眠るのが遅くても。この前の温泉旅行でもそうだった。
「美来、可愛いな……」
側で眠っている美来の額にキスをする。
昨日の夜の美来は一段と可愛かったな。日に日に可愛くなっているように思えるのは気のせいだろうか。いや、そうじゃないだろう。
あと、縁結びの幽霊・水代円加さんか。自殺をしてしまったほどだから、過去に辛い経験をしたんだろうけど、昨日の彼女の様子を見る限り、心の整理がついて、幽霊としてのびのびとこのホテルの周りにいるってことかな。
「今日は……観光か」
そういえば、どこに行くのか全然決めていなかったな。昨日、パンフレットをもらったのに。鍾乳洞に行くのは決定だけれど。
色々と観光スポットがあるみたいだし、せっかくだから水代さんに訊いてみればよかったな。23年も幽霊としてこの地域にいれば、オススメの観光スポットを知っていたと思うし。
「後で決めていけばいいか」
朝ご飯のときとかでいいから、美来と話し合って決めるとしよう。
「ふわあっ……」
美来はあくびをすると、ゆっくりと目を開け、
「あっ、智也さん……おはようございます」
笑顔で僕にそう言ってくれる。天使かと思えるくらいに可愛い。そんな彼女と恋人だなんて僕は幸せ者だ。
「おはよう、美来」
「おはようございます」
美来の方から目覚めのキスをしてくる。
「目を覚ますと、裸の智也さんが私の側にいてくれる。いいですね、旅先で迎える朝は」
「そうだね。眠っている美来は可愛かったよ」
「ふふっ、そんなこと言って朝もイチャイチャしたいんですか?」
「起きてすぐっていうのは……ちょっとね。でも、美来とこうして寄り添っていたいとは思ってる」
「……正直でよろしい」
美来はそう言うと、僕に体をすりすりさせてくる。
美来の体の温かさ、柔らかさが肌を通じて伝わってくるな。あと、美来の髪からはシャンプーの甘い匂いが。
「智也さんの匂いはやっぱりいいですね」
美来は幸せそうな笑みを浮かべながらそう言う。僕よりも美来の方が肌を触れ合わせたいと強く思っているんじゃないかな。
「そういえば、智也さんって腋も好きだったんですね。イチャイチャしているときにたっぷりと舐めていましたよね。あんなこと、初めてでしたよ」
「……酔っていたからじゃないかな」
思い返せば、昨日、一番舐めていた部分は腋だったような気がする。普段は首筋や胸なんだけれど。
「でも、人って酔うと本性が出るともいいます。今まで明らかになっていなかった智也さんの嗜好が分かったような気がします」
あれ、僕……いつの間にか、美来の中で腋フェチ認定されていない? 若い女性の腋に惹かれないと言ったら嘘にはなるけれど。
それにしても、昨日の僕、どんな風に美来の腋を舐めていたんだ。記憶が曖昧で、全然思い出すことができない。
「それにしても、智也さんって変態ですよね。私の腋を嬉しそうに舐めてくるなんて」
「……それを嬉しそうに言う美来もなかなかの変態だと思うよ」
「じゃあ、変態カップルですね」
「……自分が変態だってことを認めるんだね」
僕に腋を舐められるのを嫌がられるよりはよっぽどいいけどさ。
「智也さん、今日も楽しみましょうね! 観光に、プールに、夫婦の営みに……色々なことができるといいな」
「そうだね。後でどこへ観光に行くか考えようか。鍾乳洞は決まりだけど」
「分かりました。考えておきますね。それよりも、まだ朝ご飯まで時間がありますから、温泉にでも行きませんか? 昨日、営んじゃって汗掻いちゃいましたし」
「そうだね。僕も温泉に入りたいとは思ってた」
「智也さん、温泉が好きですもんね」
「うん。夏でも温泉に入るのは好きだなぁ」
温泉は旅行に行くときくらいしかないし、その旅行も夏休みに行くことが多いからかもしれない。あと、温泉に入った後の冷たいコーヒーやお茶って美味しいんだよな。
「混浴がないのは残念ですが、私は智也さんと一緒に入っているのを妄想しながら入りたいと思います」
「……それはご自由に」
混浴があればもちろん良かったけど、あったところで他の男に美来の裸やバスタオル姿を見られるのは嫌だな。それに、部屋のお風呂で一緒に入ることができるからいいかな。
僕と美来は初めて浴衣姿になる。
「そういえば、浴衣姿になるのは初めてですね」
「そうだね。ホテルに来てから、裸になっている時間が一番長いかもね」
「……何だか厭らしい響きですね」
「そうだね」
僕はただ、事実を言っただけなんだけどね。それをニヤニヤしながら厭らしいですねと言えるあたり、やっぱり美来は変態のようだ。
「美来、浴衣姿も可愛いね」
「ありがとうございます。智也さんも似合っていますよ」
「ありがとう」
カーテンを開けると、そこには青い空と海が広がっている。
「改めて見てみると、ここからの景色ってとても綺麗ですよね」
「そうだね」
「今日もよく晴れていて、絶好の旅行日和です」
「そうだね。暑くなるのは嫌だけど、雨が降っちゃうよりはいいね」
「たくさん降ればまだいいですけど、少しだけ降ってもより蒸し暑くなるだけですからね。それなら、今日のように雲がほとんどない快晴の方がよっぽどいいです。旅行中なら尚更です」
「そうだね」
雨が降ることで行けなくなったり、楽しくなくなったりする観光地もあるし。それなら晴れていた方がよっぽどいいか。今の時期は暑いけど。
そういうことを考えると、年中15℃の鍾乳洞が人気であることが分かるような気がしてきた。鍾乳洞に行くことが凄く楽しみになってきたぞ。
「美来、鍾乳洞は絶対に行こうね」
「智也さんも穴の中でイチャイチャする気になりましたか?」
「……それもなくはないけど、涼しいらしいからね」
穴の中でイチャイチャって……何も考えるな。
「じゃあ、大浴場に行こうか」
「はい!」
今日は涼しい観光地へ行く予定だけれど、その前に温かいところへと行くことにするか。
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