管理人さんといっしょ。

桜庭かなめ

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続編

第66話『さすが先輩』

 放課後。
 今までと同じように、終礼が終わるとすぐに風花と橋本さんが俺のところにやってくる。特に風花はこれから久しぶりの水泳部の活動だからか、特にテンションが高そうだ。

「今日も終わったね! 由弦!」
「終わったな。今日は火曜日だし得した気分だ」
「そうだね! これから部活頑張ってくるよ! 夕食を美味しく食べられるように、たくさん泳いでくるから」
「疲れ切って、何にも食べられなくなっちゃわないように気を付けるんだぞ」
「分かってるって」

 風花は水泳部の練習中に倒れた経験があるけど、あのときは心身共に不調だったからな。今の元気な風花なら大丈夫だろう。

「今日の主役は桐生君だったね」
「誕生日だからって、たまに先生から当てられるときがあったけど。でも、親友が誕生日ってだけで、連休明けでも楽しかったぜ」
「そりゃどうも」

 加藤が言った通り、誕生日だからって授業中に当てられることが多かったなぁ。それもあって、あっという間に1日が過ぎていった感じがする。

「それじゃ、そろそろ部活に行くか」
「そうね、潤。連休明けも頑張ろう」
「あたしも行こうっと。じゃあ、由弦。また後でね」
「ああ。みんな頑張って」

 風花、加藤、橋本さんは部活へ行くために教室を後にした。
 さてと、俺は美優先輩と花柳先輩が来るのを待つか。
 明日の部活動でカレーを作るために、今日の放課後は先輩方と汐見部長、俺を含めた1年生の部員で買い出しをする。肉は何を使うんだろう。スーパーに行って、お買い得になっているお肉を買うのかな。それとも、シーフードか。
 バッグや紙の手提げの中を見てみると……今日は本当にたくさんの誕生日プレゼントをもらったなぁ。幸せだ。

「き、桐生君」

 気付けば、俺の目の前には霧嶋先生が立っていた。俺と目が合うと、先生は黒い小さな袋を差し出した。

「16歳の誕生日おめでとう。文芸部顧問として、私のオススメの本をプレゼントするわ」
「ありがとうございます。どんな本だろう」

 袋から本を取り出すと、それは最近テレビでよく予告編をやっている恋愛映画の原作小説だった。

「CMで流れているから興味を持って。キュンキュンしてしまって、連休中に読み終えたわ。恋人のいる桐生君にオススメよ」
「そうなんですか」

 そう言って、霧嶋先生は教室を後にした。
 文芸部の顧問だから、純文学とか、海外のベストセラー作品の日本語訳とか、霧嶋先生がとても好きな作家の本なのかと思っていたけど。先生って意外とミーハーなのかも。あと、キュンキュンって言うところが可愛いな。

「由弦君、お迎えに来たよ。一緒に家庭科室に行こう!」
「はい」

 俺はバッグと紙の手提げを持って、先輩方のところへと行く。その際、まだ教室に残っていたクラスメイトに手を振った。

「お待たせしました」
「由弦君、たくさんお誕生日プレゼントをもらったんだね」
「風花や加藤、橋本さんが俺の誕生日についてクラスメイトに話してくれたみたいで。上京したこともあってか、信じられない気持ちも抱くほどです」
「それだけ人望があったってことじゃない? まあ、お菓子を食べきれなければあたしが協力してあげるわ」

 花柳先輩はドヤ顔でそう言ってくる。賞味期限の近いものはそんなに多くないから、先輩の出番はあまりないんじゃないだろうか。美優先輩と一緒に食べることはあるかもしれないけど。
 俺達は特別棟にある家庭科室へ向かう。
 ゴールデンウィークも明けたからか、校舎の外に部活や同好会勧誘をする生徒はいなくなったな。掲示板の勧誘ポスターの枚数も入学直後に比べるとかなり減った。それだけ、新年度になってからも日にちが経ったということだろう。
 家庭科室に行くと、そこには汐見部長と1年生の部員達が来ていた。

「おっ、美優ちゃん達。こんにちは」
「こんにちは、美鈴先輩」
「こんにちはー」
「こんにちは、汐見部長」
「連休明けでもみんなちゃんと来て偉いね。あと、由弦君は今日がお誕生日なんだよね。美優ちゃんから聞いたよ。部活では……おっと、何でもないよ。由弦君にプレゼントを持ってきたんだ。ちょっと待っていてね」

 汐見部長も俺に誕生日プレゼントを用意してくれたのか。あと、部長の話だと料理部からも何かあるのかな? そう思って、美優先輩や花柳先輩の方を見ると……露骨に視線を逸らしてきた。これは何かあると考えて良さそうだな。
 汐見部長は水色の可愛らしい袋を持って俺のところにやってくる。

「はい、由弦君。16歳の誕生日おめでとう!」
「ありがとうございます。甘い匂いがしますね」
「手作りマカロンだよ。昨日作ったんだ。受験勉強の気分転換も兼ねてね。たくさん作ったから、美優ちゃんや瑠衣ちゃんとも食べて」
「ありがとうございます」

 料理部の部長さんらしいプレゼントだな。汐見部長が作ったものだから、きっと美味しくできていることだろう。家に帰ったらゆっくりといただくか。

「もし、君に美優ちゃんっていう恋人がいなければ、僕もプレゼントすると言っていたところだったんだけどね。美優ちゃんから、同じような感じのことは言われたのかな?」
「そうですね……」

 似たような感じの言葉は、旅行初日の夜に言われたかな。俺と同じことを考えているのか、美優先輩も頬をほんのりと赤くしていた。

「ははっ、美優ちゃんからもそんな類のことを言われたんだね。美優ちゃんとこれからも仲良く暮らすんだよ」
「もちろんですよ」
「はーい、みんなこんにちはー」

 気付けば、大宮先生が家庭科室に到着していた。霧嶋先生とは違って、大宮先生は連休中とあまり雰囲気が変わらないな。優しくてふんわりした雰囲気を醸し出している。

「桐生君、お誕生日おめでとう」
「ありがとうございます」
「誕生日だからって、買い出しのときにお菓子とか買っちゃダメだよ。自費ならいいけど」
「みなさんからお菓子を含めてたくさんプレゼントをもらったので、たぶん大丈夫です」
「ふふっ、そっか。買い出しに行くメンバーはみんな揃ってるね。それじゃ、明日の買い出しに行ってきてください。美鈴ちゃんや美優ちゃんがいるから大丈夫だと思うけど、領収書をもらうことを忘れないように。じゃあ、いってらっしゃーい」

 そして、俺達は近所のスーパーに行って明日の活動のための買い出しをする。
 スーパーに行くと牛肉が安かったので、明日はビーフカレーを作ることに決定。人数が多いので、お肉やルー、お米、野菜などいくつかの班に分かれて材料を買うことにしたのであった。


 買い出しを無事に終え、俺は美優先輩と花柳先輩と一緒に下校する。
 ただ、私服に着替えたり、誕生日プレゼントを持ってきたりするという理由で、あけぼの荘の前で花柳先輩とは一旦お別れ。
 俺は美優先輩と一緒に101号室の中に入る。

「ただいま~」
「ただいま。……今日は普段と違ったことが色々ありました。ただ、夜にはパーティーがあるんですよね」
「そうだよ。さてと、パーティーのための料理やケーキ作りを頑張ろうっと。由弦君は……見守ってくれると嬉しいな。私と瑠衣ちゃんで用意するから」
「分かりました。料理部の先輩方が作った料理やケーキを楽しみにしています」
「うんっ!」

 美優先輩……やる気に満ちた笑顔になっている。先輩も準備をするから、パーティーで食べる料理やケーキは期待していいだろう。
 俺は美優先輩と一緒に寝室に入り、勉強机の上にスクールバッグと誕生日プレゼントの入った紙の手提げを置く。登校するときはこの紙の手提げにはクラスに渡すための温泉饅頭が入っていたのに。今の方が重くなってる。
 バッグの中にも誕生日プレゼントが入っている。ええと、駄菓子にノートに恋愛小説に……あっ、友人命名の『生活の教本』もあったんだ。紙袋に入っているけど。

「由弦君、たくさん誕生日プレゼントをもらったんだね」
「え、ええ! クラスメイトからこんなにももらえるとは思いませんでした。しかも、パーティーでは美優先輩達からももらえるんですから幸せですよ」
「ふふっ。……あれ? バッグの中にも紙袋が入っているね」
「……え、ええ。入ってますね」

 どうして、世の中って気付かれてはまずいものは気付かれてしまうのだろうか。
 ただ、今は紙袋の中に入っている。適当にごまかせば、友人命名『生活の教本』が美優先輩に知られることはない。今までこういう本を持ったことがなかったから分からなかったけど、中学時代の友人が話していた成人向けの隠し場所苦労話について、16歳になってようやく共感できるようになった。
 さて、どうやってごまかすか。的確な答えを素早く見つけなければ。

「ノ、ノートが入っているんですよ。数冊セットの。今後の勉強に役立ててくれという友人からの粋な誕生日プレゼントです」
「ノートのセットって、このビニールに梱包されているものじゃないの?」
「……そうでしたね」

 本と言ってしまえば、どんな本なのか見せてほしいと言われると思ったから、ノートだと答えたんだけど。そうだった。ノートは未開封のものが紙袋の横に入っていたんだった。
 すると、美優先輩は何か察したのかニヤリと笑う。

「実は本なんでしょ? 大丈夫だよ。他の人にはバラさないから。表紙だけでも見せてくれないかな。お・ね・が・い」

 笑顔でそう言われ、両手を合わせ、ウィンクまでされるという可愛いトリプルコンボをされてしまったら、断らないわけにはいかない。

「……いいですよ。ただ、これは俺が欲しいと頼んだわけではなく、友人の独断によるプレゼントです。友人曰く、美優先輩と俺の今後の生活の教本だそうで。あと、他の人には本当にバラさないでください」
「うん!」

 俺は美優先輩に例の紙袋を渡す。
 美優先輩は期待の表情をしながら、紙袋から『生活の教本』をゆっくり取り出した。

「ほ、ほえっ……な、なるほど……」

 成人向けの本であると一発で分かったようで、美優先輩はすぐに顔を真っ赤にした。心なしか先輩の熱が伝わってきた気がした。
 ただ、興味が湧いたのか、美優先輩は表紙だけでなくパラパラめくって中身を見ていく。

「……これは確かに、由弦君と私の今後の生活の教本かもしれないね。『性活』っていう方が正しいかもしれないけど」
「俺ももらったときに同じことを考えました」
「……由弦君も同じで良かった。わ、私達は高校生だからこういう本を持ったらいけないけど、もらっちゃったものは仕方ないよね! ……わ、私ってこんな感じの声が出ちゃっているのかな。あっ、この男の人のセリフ、由弦君に言ってほしいかも。……今後の夜の過ごし方の参考になりそう」

 美優先輩は顔を真っ赤にしながらも、食い入るようにして『生活の教本』を見ている。予想通りだ。今後の参考になりそう、っていうポジティブな感想を言うのはさすがだと思う。

「由弦君。私以外に見つからないように、上手に隠そうね」
「そ、そうですね」

 私以外に見つからないように、と言うところが美優先輩らしい。
 ――ピンポーン。

「ひゃあっ!」

 インターホンが鳴ったので、美優先輩は可愛らしい声を上げる。先輩は『生活の教本』を俺に渡して、リビングの方へ向かった。
 とりあえず、『生活の教本』を紙袋に入れ、勉強机の引き出しの中に入れておくことにした。

「由弦君。小梅先輩と白金君が誕生日プレゼントを持ってきてくれたよ」
「分かりました。俺が出ないと」

 俺は玄関に行き、扉を開ける。すると、そこには私服姿の深山先輩と白金先輩がいた。

「窓を開けて勉強していたら、2人や瑠衣ちゃんの声と玄関の開く音が聞こえてね。それで、白金君と話してプレゼントを渡しに来たの」
「そうだったんですか」
「桐生君、お誕生日おめでとう。私からは入浴剤よ。美優ちゃんと一緒に、楽しい入浴の時間を過ごしてね」
「俺は前から桐生にオススメしたかった美少女4コマ漫画だ! 日常系だし、全3巻だから読みやすいと思うぞ。管理人さんにもいいかもしれない」
「ありがとうございます。嬉しいです」

 深山先輩と白金先輩からそれぞれ、誕生日プレゼントが入った袋を受け取る。
 美優先輩と風花もこの後にプレゼントをくれる予定だ。まさか、あけぼの荘の住人たち全員からプレゼントをもらえるとは。本当に有り難いことだと思った。
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