150 / 251
特別編3
第1話『クイーン』
しおりを挟む
6人で教室を後にし、部活のある風花、加藤、橋本さんとは昇降口で別れた。
美優先輩と花柳先輩と一緒に校門を出て、ショッピングモールのある伯分寺駅の方へ歩き始める。今日から部活が再開されたからか、陽出学院高校の制服を着た生徒の姿はそこまで多くない。
「もうすぐ夏だからか、晴れている日だと結構暑いわね」
「そうだね、瑠衣ちゃん。6月まであと1週間くらいか。そうしたら、制服も夏服に変わって、水泳の授業も始まるね」
「そうね。桐生君は大丈夫かしら?」
ニヤニヤしながら訊いてくる花柳先輩。俺が水泳を苦手なのを知っているからだろう。
「き、きっと大丈夫ですよ。ゴールデンウィーク中の旅行で、風花から泳ぎ方を教えてもらいましたし。それに、旅行に行った後も、定期的に家で手脚の動きを確認したり、イメージトレーニングしたりしていますからね」
だから、去年までよりも水泳の授業でまともに泳げると思いたい。
「あたし達は実際に見られないから、風花ちゃん達に授業風景を訊かないとね」
「ふふっ、そうだね。恋人だし、練習に付き合った身として、由弦君の水泳の様子は気になるな」
花柳先輩ほどではないものの、楽しそうに笑う美優先輩。先輩は水泳の練習の際に俺をサポートしてくれた。授業でちゃんと泳げるかどうか気になるのだろう。
水泳の授業はちょっと不安だけど、美優先輩達の夏服姿は楽しみだ。特に美優先輩は。先行公開してほしいけど、夏のお楽しみにしておこう。
「由弦君、お昼は何を食べたい? 由弦君の意見も聞いてから、行くお店を決めようって話になっていて」
「そうなんですか。う~ん……伯分寺に引っ越してきてからまだ2ヶ月くらいですし、先輩方のオススメのお店に行ってみたいですね」
「伯分寺は色々なお店があるからね。じゃあ、ラーメンはどう? 駅の近くにあるんだけど。家族でたくさん行ったし、1年生のときに美優と何度か行ったことあるよね」
「安くて美味しいお店だよね。確か、学生さんは大盛り無料だった気がする」
「そうなんですか。ラーメンは大好きなので行ってみたいですね」
「じゃあ、そこに決定!」
俺達は先輩方オススメのラーメン屋さんへ。
学生は大盛り無料だからなのか、お店に入ると陽出学院の生徒がちらほらと。今は中間試験シーズンなのか、他の学校の制服を着た人もいる。
俺は味噌ラーメンの大盛り、美優先輩は豚骨ラーメン、花柳先輩は冷やし中華を注文。
中太麺にコクのある味噌味のスープが絡まり、とっても美味しい。茹で野菜もボリュームがあって。中学時代から大盛りがちょうど良くなったけど、今回はかなりの満足感だ。これで550円は安い。大盛り無料だし、風花が喜びそうだ。
また、美優先輩と花柳先輩と一口ずつ交換し合った。豚骨ラーメンも冷やし中華も美味しい。これからも、たまにこのお店に来たいな。
昼食を食べ終わり、俺達はダブルベッドを買うためにショッピングモールへ。
「ラーメン美味しかったね!」
「そうですね。先輩方がオススメするのも納得です。ボリュームもあって、値段もそこそこなのもいいですよね」
「桐生君に気に入ってもらえて良かったわ」
花柳先輩は柔らかな笑みでそう言ってくれる。美優先輩と付き合うようになってから、こういう笑みを俺にも見せることが多くなったな。
ショッピングモールに到着し、中に入っている家具専門店へ向かう。結構な種類のベッドがあるな。お店で見ると、どのベッドもオシャレに見える。
「ダブルベッドは……ここだね」
「そうですね。フレームにも色々なデザインがありますね」
「迷っちゃうね。ただ、収納スペースがあるベッドがいいな」
「今まで美優達が寝ていたベッドには収納スペースがあったわね」
「ですね。では、収納スペースのあるフレームの中から選びましょうか」
「うん!」
俺達は店内にあるダブルベッドを見ていく。美優先輩はもちろんのこと、花柳先輩も楽しそうに見ている。
また、ここはベッドフレームだけでなく、マットレス売り場も兼ねているのか。いくつかのマットレスについては、実際に横になって試せるようだ。睡眠は大切だし、マットレスは大きく関係してくるからな。
収納スペースがあるという明確な判断基準があったので、ベッドのフレームについてはすぐに決まった。
次にマットレス選び。
美優先輩はマットレスを触ったり、少し押したりしながら硬さを確かめていく。今までと同じくらいの硬さのマットレスがいいとのこと。
「あっ、このマットレスなんて良さそう。これは実際に寝ていいマットレスだから、試しに一緒に横になってみようか?」
「いいですね」
ベッドの側にスクールバッグを置き、俺と美優先輩はベッドで横になる。お互いに制服姿だからか、こうしていると変な感覚になるな。それでも、隣で横になっている先輩を見ると凄く安心できて、愛おしい気持ちになる。
「気持ちいいね」
「ええ、いい感じですね。ラーメンを食べた後だからか、眠くなってきますね」
「ふふっ、それ分かる」
「……このマットレス、硬さがちょうどいいわね」
花柳先輩はベッドの端に腰を下ろし、そんなコメントを言う。確かに、このマットレスの硬さはちょうどいいな。それに、硬すぎたり、柔らかすぎたりすると背中や腰に負担がかかってしまうから。
「瑠衣ちゃんの言うとおりだね。由弦君はどうかな?」
「お二人の言う通り、ちょうどいい硬さだと思います。あと、当たり前ですけど、今まで寝ていたベッドよりも広いですね」
「ダブルベッドだからね。……あと、由弦君と一緒に寝ているとドキドキしてくる」
「先輩……」
美優先輩を見つめると、美優先輩は頬を赤く染めながらニッコリと笑ってくる。俺の体をさすってきた瞬間、俺もドキドキしてきた。
「ベッドの上だからって、キスより先のことをおっぱじめないようにね。ここはお店なんだし」
「し、しないよ! 今はアレを持っていないし……」
真っ赤にした顔を、俺の胸に埋める美優先輩。そんな先輩を見て、花柳先輩は「ふふっ」と上品に笑った。
あと、今の美優先輩の言い方。ここがお店であることよりも、俺が付けるアレを持っていないから、キスより先のことをしないのだと思えてしまう。あと、おっぱじめるって何だかいい響きだな。
美優先輩の頭を優しく撫でると、先輩は胸から顔を離し、俺を見つめてくる。一瞬だったけれど、俺にキスしてくる。
「新しいベッドがお家に届いたら、いっぱいしようね」
俺にだけ聞こえるような小さな声で、美優先輩はそう言った。そんな美優先輩が可愛すぎて、キスより先のことをおっぱじめたくなる。ただ、ここはお店だし、すぐ近くで花柳先輩がニヤニヤしながらこっちを見ているので、美優先輩のことをぎゅっと抱きしめた。
「今の2人を見ると、新しいベッドが家に届いたらどんなことをするのか簡単に想像できるわ」
「……美優先輩と一緒に気持ちいい時間を過ごすつもりですよ」
俺がそう言うと、見る見るうちに赤くなる花柳先輩。
「そ、想像できるんだから、わざわざ言わなくていいんだよ、桐生君」
「えっ、何を想像していたんですか? 俺は美優先輩と一緒に気持ち良く寝るって意味で言ったんですよ?」
「……桐生君。美優の彼氏になったからか、あなたも言うようになったじゃない」
口元では笑っているけど、花柳先輩は鋭い目つきで俺を見てくる。
出会ってからおよそ2ヶ月間。特に美優先輩と付き合うまでの間は何度もおしおきされたんだ。このくらいの仕返しをしてもいいだろう。
ちなみに、花柳先輩が想像していると思われる『気持ちいい時間』も美優先輩と過ごすつもりだけど。
「ふふっ、由弦君ったら。あんまり瑠衣ちゃんをからかわないの。新しいベッドで気持ちいい時間を過ごしたいね。瑠衣ちゃんも、たまにベッドでゴロゴロしていいからね」
「楽しみにしておくわ。……そういえば、あっちの方に、ダブルベッドよりも大きなサイズのベッドがあるのね」
花柳先輩が指さしてそう言うので、起き上がって指さす方を見てみる。確かに、花柳先輩の言う通り、ダブルベッドよりも大きめのベッドが置いてある。
「本当ですね。そういえば、ダブルベッドよりも大きいサイズって何て言うんですかね?」
「クイーンサイズとかキングサイズって聞いたことがあるよ」
「凄く豪華そうなイメージがありますね、美優先輩。調べてみますか」
俺はワイシャツの胸ポケットからスマホを取り出し、ベッドのサイズについて調べてみる。ダブルベッドとのサイズ比較もしたいので、サイズの一覧が乗っているページがあるといいな。
「……おっ、ありました。ええと、ダブルベッドのワンサイズ上がクイーンサイズですって。ベッドのサイズは基本的に幅20cmごとに名前が変わるんですね。クイーンサイズなら、寝室に置いても大丈夫ですね」
「どれどれ……標準的なクイーンサイズは横幅160cmなんだ。それなら、大丈夫そうだね。じゃあ、クイーンサイズも見てみようか」
俺達はダブルベッドのエリアを後にして、クイーンサイズのベッドが置いてあるエリアに。さっき決めたベッドフレームが、クイーンサイズでもあった。
先ほど横になったマットレスと同じくらいの硬さのものがあったので、俺達は再び横になってみる。
「ダブルベッドよりもゆったりしているね」
「そうですね。クイーンサイズのフレームもありましたし、俺はこっちがいいですね。美優先輩はどうですか?」
「私もクイーンの方がいいと思ってた。ゆったりしているのはもちろんだけど、寸法も大丈夫だからね。瑠衣ちゃん、大きいサイズのことを言ってくれてありがとう」
「いえいえ。役に立てて良かった。家に新しいベッドが届いて、ゴロゴロできるときを楽しみにしているわ」
花柳先輩は微笑みながらそう言った。
それからはマットレス、ベッドパット、ベッドカバー、掛け布団を選んでいく。予算内に収まって一安心。
配送業者の都合で、購入したベッドは日曜日の午前中に届く予定に。日曜日から新しいベッドで先輩と一緒に寝られることに決まり、胸が躍った。
美優先輩と花柳先輩と一緒に校門を出て、ショッピングモールのある伯分寺駅の方へ歩き始める。今日から部活が再開されたからか、陽出学院高校の制服を着た生徒の姿はそこまで多くない。
「もうすぐ夏だからか、晴れている日だと結構暑いわね」
「そうだね、瑠衣ちゃん。6月まであと1週間くらいか。そうしたら、制服も夏服に変わって、水泳の授業も始まるね」
「そうね。桐生君は大丈夫かしら?」
ニヤニヤしながら訊いてくる花柳先輩。俺が水泳を苦手なのを知っているからだろう。
「き、きっと大丈夫ですよ。ゴールデンウィーク中の旅行で、風花から泳ぎ方を教えてもらいましたし。それに、旅行に行った後も、定期的に家で手脚の動きを確認したり、イメージトレーニングしたりしていますからね」
だから、去年までよりも水泳の授業でまともに泳げると思いたい。
「あたし達は実際に見られないから、風花ちゃん達に授業風景を訊かないとね」
「ふふっ、そうだね。恋人だし、練習に付き合った身として、由弦君の水泳の様子は気になるな」
花柳先輩ほどではないものの、楽しそうに笑う美優先輩。先輩は水泳の練習の際に俺をサポートしてくれた。授業でちゃんと泳げるかどうか気になるのだろう。
水泳の授業はちょっと不安だけど、美優先輩達の夏服姿は楽しみだ。特に美優先輩は。先行公開してほしいけど、夏のお楽しみにしておこう。
「由弦君、お昼は何を食べたい? 由弦君の意見も聞いてから、行くお店を決めようって話になっていて」
「そうなんですか。う~ん……伯分寺に引っ越してきてからまだ2ヶ月くらいですし、先輩方のオススメのお店に行ってみたいですね」
「伯分寺は色々なお店があるからね。じゃあ、ラーメンはどう? 駅の近くにあるんだけど。家族でたくさん行ったし、1年生のときに美優と何度か行ったことあるよね」
「安くて美味しいお店だよね。確か、学生さんは大盛り無料だった気がする」
「そうなんですか。ラーメンは大好きなので行ってみたいですね」
「じゃあ、そこに決定!」
俺達は先輩方オススメのラーメン屋さんへ。
学生は大盛り無料だからなのか、お店に入ると陽出学院の生徒がちらほらと。今は中間試験シーズンなのか、他の学校の制服を着た人もいる。
俺は味噌ラーメンの大盛り、美優先輩は豚骨ラーメン、花柳先輩は冷やし中華を注文。
中太麺にコクのある味噌味のスープが絡まり、とっても美味しい。茹で野菜もボリュームがあって。中学時代から大盛りがちょうど良くなったけど、今回はかなりの満足感だ。これで550円は安い。大盛り無料だし、風花が喜びそうだ。
また、美優先輩と花柳先輩と一口ずつ交換し合った。豚骨ラーメンも冷やし中華も美味しい。これからも、たまにこのお店に来たいな。
昼食を食べ終わり、俺達はダブルベッドを買うためにショッピングモールへ。
「ラーメン美味しかったね!」
「そうですね。先輩方がオススメするのも納得です。ボリュームもあって、値段もそこそこなのもいいですよね」
「桐生君に気に入ってもらえて良かったわ」
花柳先輩は柔らかな笑みでそう言ってくれる。美優先輩と付き合うようになってから、こういう笑みを俺にも見せることが多くなったな。
ショッピングモールに到着し、中に入っている家具専門店へ向かう。結構な種類のベッドがあるな。お店で見ると、どのベッドもオシャレに見える。
「ダブルベッドは……ここだね」
「そうですね。フレームにも色々なデザインがありますね」
「迷っちゃうね。ただ、収納スペースがあるベッドがいいな」
「今まで美優達が寝ていたベッドには収納スペースがあったわね」
「ですね。では、収納スペースのあるフレームの中から選びましょうか」
「うん!」
俺達は店内にあるダブルベッドを見ていく。美優先輩はもちろんのこと、花柳先輩も楽しそうに見ている。
また、ここはベッドフレームだけでなく、マットレス売り場も兼ねているのか。いくつかのマットレスについては、実際に横になって試せるようだ。睡眠は大切だし、マットレスは大きく関係してくるからな。
収納スペースがあるという明確な判断基準があったので、ベッドのフレームについてはすぐに決まった。
次にマットレス選び。
美優先輩はマットレスを触ったり、少し押したりしながら硬さを確かめていく。今までと同じくらいの硬さのマットレスがいいとのこと。
「あっ、このマットレスなんて良さそう。これは実際に寝ていいマットレスだから、試しに一緒に横になってみようか?」
「いいですね」
ベッドの側にスクールバッグを置き、俺と美優先輩はベッドで横になる。お互いに制服姿だからか、こうしていると変な感覚になるな。それでも、隣で横になっている先輩を見ると凄く安心できて、愛おしい気持ちになる。
「気持ちいいね」
「ええ、いい感じですね。ラーメンを食べた後だからか、眠くなってきますね」
「ふふっ、それ分かる」
「……このマットレス、硬さがちょうどいいわね」
花柳先輩はベッドの端に腰を下ろし、そんなコメントを言う。確かに、このマットレスの硬さはちょうどいいな。それに、硬すぎたり、柔らかすぎたりすると背中や腰に負担がかかってしまうから。
「瑠衣ちゃんの言うとおりだね。由弦君はどうかな?」
「お二人の言う通り、ちょうどいい硬さだと思います。あと、当たり前ですけど、今まで寝ていたベッドよりも広いですね」
「ダブルベッドだからね。……あと、由弦君と一緒に寝ているとドキドキしてくる」
「先輩……」
美優先輩を見つめると、美優先輩は頬を赤く染めながらニッコリと笑ってくる。俺の体をさすってきた瞬間、俺もドキドキしてきた。
「ベッドの上だからって、キスより先のことをおっぱじめないようにね。ここはお店なんだし」
「し、しないよ! 今はアレを持っていないし……」
真っ赤にした顔を、俺の胸に埋める美優先輩。そんな先輩を見て、花柳先輩は「ふふっ」と上品に笑った。
あと、今の美優先輩の言い方。ここがお店であることよりも、俺が付けるアレを持っていないから、キスより先のことをしないのだと思えてしまう。あと、おっぱじめるって何だかいい響きだな。
美優先輩の頭を優しく撫でると、先輩は胸から顔を離し、俺を見つめてくる。一瞬だったけれど、俺にキスしてくる。
「新しいベッドがお家に届いたら、いっぱいしようね」
俺にだけ聞こえるような小さな声で、美優先輩はそう言った。そんな美優先輩が可愛すぎて、キスより先のことをおっぱじめたくなる。ただ、ここはお店だし、すぐ近くで花柳先輩がニヤニヤしながらこっちを見ているので、美優先輩のことをぎゅっと抱きしめた。
「今の2人を見ると、新しいベッドが家に届いたらどんなことをするのか簡単に想像できるわ」
「……美優先輩と一緒に気持ちいい時間を過ごすつもりですよ」
俺がそう言うと、見る見るうちに赤くなる花柳先輩。
「そ、想像できるんだから、わざわざ言わなくていいんだよ、桐生君」
「えっ、何を想像していたんですか? 俺は美優先輩と一緒に気持ち良く寝るって意味で言ったんですよ?」
「……桐生君。美優の彼氏になったからか、あなたも言うようになったじゃない」
口元では笑っているけど、花柳先輩は鋭い目つきで俺を見てくる。
出会ってからおよそ2ヶ月間。特に美優先輩と付き合うまでの間は何度もおしおきされたんだ。このくらいの仕返しをしてもいいだろう。
ちなみに、花柳先輩が想像していると思われる『気持ちいい時間』も美優先輩と過ごすつもりだけど。
「ふふっ、由弦君ったら。あんまり瑠衣ちゃんをからかわないの。新しいベッドで気持ちいい時間を過ごしたいね。瑠衣ちゃんも、たまにベッドでゴロゴロしていいからね」
「楽しみにしておくわ。……そういえば、あっちの方に、ダブルベッドよりも大きなサイズのベッドがあるのね」
花柳先輩が指さしてそう言うので、起き上がって指さす方を見てみる。確かに、花柳先輩の言う通り、ダブルベッドよりも大きめのベッドが置いてある。
「本当ですね。そういえば、ダブルベッドよりも大きいサイズって何て言うんですかね?」
「クイーンサイズとかキングサイズって聞いたことがあるよ」
「凄く豪華そうなイメージがありますね、美優先輩。調べてみますか」
俺はワイシャツの胸ポケットからスマホを取り出し、ベッドのサイズについて調べてみる。ダブルベッドとのサイズ比較もしたいので、サイズの一覧が乗っているページがあるといいな。
「……おっ、ありました。ええと、ダブルベッドのワンサイズ上がクイーンサイズですって。ベッドのサイズは基本的に幅20cmごとに名前が変わるんですね。クイーンサイズなら、寝室に置いても大丈夫ですね」
「どれどれ……標準的なクイーンサイズは横幅160cmなんだ。それなら、大丈夫そうだね。じゃあ、クイーンサイズも見てみようか」
俺達はダブルベッドのエリアを後にして、クイーンサイズのベッドが置いてあるエリアに。さっき決めたベッドフレームが、クイーンサイズでもあった。
先ほど横になったマットレスと同じくらいの硬さのものがあったので、俺達は再び横になってみる。
「ダブルベッドよりもゆったりしているね」
「そうですね。クイーンサイズのフレームもありましたし、俺はこっちがいいですね。美優先輩はどうですか?」
「私もクイーンの方がいいと思ってた。ゆったりしているのはもちろんだけど、寸法も大丈夫だからね。瑠衣ちゃん、大きいサイズのことを言ってくれてありがとう」
「いえいえ。役に立てて良かった。家に新しいベッドが届いて、ゴロゴロできるときを楽しみにしているわ」
花柳先輩は微笑みながらそう言った。
それからはマットレス、ベッドパット、ベッドカバー、掛け布団を選んでいく。予算内に収まって一安心。
配送業者の都合で、購入したベッドは日曜日の午前中に届く予定に。日曜日から新しいベッドで先輩と一緒に寝られることに決まり、胸が躍った。
1
あなたにおすすめの小説
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
サクラブストーリー
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。
しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。
桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。
※特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
∞
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の逢坂玲人は入学時から髪を金色に染め、無愛想なため一匹狼として高校生活を送っている。
入学して間もないある日の放課後、玲人は2年生の生徒会長・如月沙奈にロープで拘束されてしまう。それを解く鍵は彼女を抱きしめると約束することだった。ただ、玲人は上手く言いくるめて彼女から逃げることに成功する。そんな中、銀髪の美少女のアリス・ユメミールと出会い、お互いに好きな猫のことなどを通じて彼女と交流を深めていく。
しかし、沙奈も一度の失敗で諦めるような女の子ではない。玲人は沙奈に追いかけられる日々が始まる。
抱きしめて。生徒会に入って。口づけして。ヤンデレな沙奈からの様々な我が儘を通して見えてくるものは何なのか。見えた先には何があるのか。沙奈の好意が非常に強くも温かい青春ラブストーリー。
※タイトルは「むげん」と読みます。
※完結しました!(2020.7.29)
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2025.12.18)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
元おっさんの幼馴染育成計画
みずがめ
恋愛
独身貴族のおっさんが逆行転生してしまった。結婚願望がなかったわけじゃない、むしろ強く思っていた。今度こそ人並みのささやかな夢を叶えるために彼女を作るのだ。
だけど結婚どころか彼女すらできたことのないような日陰ものの自分にそんなことができるのだろうか? 軟派なことをできる自信がない。ならば幼馴染の女の子を作ってそのままゴールインすればいい。という考えのもと始まる元おっさんの幼馴染育成計画。
※この作品は小説家になろうにも掲載しています。
※【挿絵あり】の話にはいただいたイラストを載せています。表紙はチャーコさんが依頼して、まるぶち銀河さんに描いていただきました。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
明日のために、昨日にサヨナラ(goodbye,hello)
松丹子
恋愛
スパダリな父、優しい長兄、愛想のいい次兄、チャラい従兄に囲まれて、男に抱く理想が高くなってしまった女子高生、橘礼奈。
平凡な自分に見合うフツーな高校生活をエンジョイしようと…思っているはずなのに、幼い頃から抱いていた淡い想いを自覚せざるを得なくなり……
恋愛、家族愛、友情、部活に進路……
緩やかでほんのり甘い青春模様。
*関連作品は下記の通りです。単体でお読みいただけるようにしているつもりです(が、ひたすらキャラクターが多いのであまりオススメできません…)
★展開の都合上、礼奈の誕生日は親世代の作品と齟齬があります。一種のパラレルワールドとしてご了承いただければ幸いです。
*関連作品
『神崎くんは残念なイケメン』(香子視点)
『モテ男とデキ女の奥手な恋』(政人視点)
上記二作を読めばキャラクターは押さえられると思います。
(以降、時系列順『物狂ほしや色と情』、『期待ハズレな吉田さん、自由人な前田くん』、『さくやこの』、『爆走織姫はやさぐれ彦星と結ばれたい』、『色ハくれなゐ 情ハ愛』、『初恋旅行に出かけます』)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる