管理人さんといっしょ。

桜庭かなめ

文字の大きさ
152 / 251
特別編3

第3話『従妹がくる-前編-』

 夕食後。
 食事の片付けと台所の掃除を終えた俺は、リビングに戻り、テレビの前にあるソファーに腰を下ろす。そこには既に美優先輩が座っていた。

「片付けと掃除、終わりました」
「ありがとう、由弦君。お風呂もあと15分もすれば入れると思う。あと、アイスコーヒーを作っておいたよ」
「ありがとうございます。コーヒーいただきます」

 目の前には、アイスコーヒーの入った俺のマグカップが置かれていた。俺はアイスコーヒーを一口飲む。

「美味しいです。ショッピングモールで缶コーヒーを飲んだときにも思いましたけど、冷たい飲み物がいいなと思えるようになりましたね」
「昼間は暑くなる日が多くなってきたからね。新しいスクール水着を買ったし、今年も夏がやってくるんだって思うよ」
「そうですね。……ところで、明日はどうしましょうか? 新しいベッドは明後日の午前中に届く予定ですし」
「そうだね……。試験も終わったし、どこかに遊びに行くのもいいかも。でも、今週は試験勉強をたくさんしたし、今みたいに家でのんびりするのもありだよね」

 美優先輩は俺に寄り掛かってくる。そのことで先輩から甘い匂いが香ってきて。
 思い返せば、試験期間中は、午前中は学校で中間試験を受けて、午後になるとこの101号室で勉強会をしていたな。風花と花柳先輩はずっといて、加藤や橋本さん、あけぼの荘の住人も参加する日もあった。勉強会のおかげもあってか、みんな赤点の不安がある科目はないという。
 勉強会のとき、美優先輩は自分の勉強よりも、花柳先輩達2年生組はもちろんのこと、俺達1年生組に勉強を教えることが多かったな。頭が良くて優しい先輩だと改めて思う。そんなことを思いながら、先輩の頭を撫でた。
 ――プルルッ。
 スマホが鳴っている。確認してみるけど……俺の方ではないか。

「あっ、理恵りえちゃんから電話だ。どうしたんだろう? あっ、理恵ちゃんっていうのは私の叔母さんね。……もしもし」

 通話に出ると、美優先輩はソファーから立ち上がって、廊下に続く扉の近くまで歩いていく。
 美優先輩の叔母さんか。父方か母方かは分からないけど、先輩の叔母さんというだけで美人な感じがする。あと、どうしたんだろうって先輩が言うと、その理恵さんという方がどんな用事で電話してきたのか気になってしまうな。

「母から聞いているかもしれませんが、私、恋人と同棲しているんですよ」

 そんな美優先輩の言葉からして、俺のことが話題になっていると分かる。段々と不安になってきたな。もしかして、その理恵さんが、美優先輩と俺が同棲するのを止めさせるために家にやってくるとか?

「ちょっと待ってくださいね。……由弦君」
「何ですか?」
「明日、私の叔母さんが、お仕事で伯分寺にオフィスのある会社に用があるんだって。だから、娘さんをうちで預かってくれないかって頼まれて。蒼山芽衣あおやまめいちゃんっていうんだけど。5歳で保育園に通っているの。旦那さんも土曜日にお仕事があるみたいで。その子、私に凄く懐いてくれているの」
「そうなんですか。俺はいいですよ。心愛ここあって妹もいますし。小さい頃は心愛の友達も、しずく姉さんと一緒に面倒も見たことがありますから。正月やお盆には歳の離れた従妹の面倒も」
「そうなんだね。そう言ってくれて良かったよ」

 美優先輩はほっと胸を撫で下ろす。
 保育園だと土曜日も預かってくれそうなイメージがあるけど、前日に頼むのは無理なのかな。
 ただ、伯分寺にある会社に用事があって、近くに大好きな美優先輩が住んでいるなら、先輩に預けようと考えるか。土曜日なら、電車もある程度空いていて、保育園の子を連れて行けそうだし。

「ただ、芽衣ちゃんは大丈夫ですかね。大好きな美優先輩が一緒にいるとはいえ、俺を恐がりそうで。俺、結構背が高いですし」
「きっと大丈夫だと思うよ。芽衣ちゃんは明るくて活発な性格だし。お盆やお正月で親戚が集まったときも、大人の男性に笑顔で接していたから。それに、由弦君は優しい雰囲気だし、かっこいいから」
「ははっ。まあ、それなら大丈夫そうですね」

 もし、芽衣ちゃんに恐がられたら、見守ることに徹しよう。

「じゃあ、叔母さんに伝えるね。……お待たせしました。由弦君も大丈夫だと言ってくれています」

 再び扉の近くまで歩く美優先輩。
 芽衣ちゃんは美優先輩の叔母の娘か。ということは、先輩とは従姉妹の関係か。美優先輩と血が繋がっているし、きっと可愛らしいのだろう。
 ゴールデンウィークに、美優先輩の妹の朱莉あかりちゃんとあおいちゃんが泊まりに来たとき、アルバムを見せてもらったけれど、芽衣ちゃんの写真はなかったな。美優先輩のご実家でもアルバムを見たけど、あのときは美優先輩の御両親とお話ししていて、あまり見られなかったんだよな。

「はい、失礼します。……由弦君、明日は9時半過ぎに芽衣ちゃんが来るってさ。夕方まで預かることになったよ」
「分かりました。楽しみですね」
「そうだね。あと、理恵ちゃんに写真を送っていいかな。どんな人に預けられるのか、事前に顔を知ってもらっていた方が安心すると思うし。芽衣ちゃんも写真で見れば、ちょっとは緊張が解けるかなって」
「先輩の恋人とはいえ、俺の顔を知らないと不安ですよね。もちろんいいですよ」
「ありがとう。じゃあ、理恵ちゃんに送ろっと」

 できれば笑顔の写真がいいよね、と美優先輩はスマホを眺めている。笑顔の写真を送った方が印象はいいんじゃないだろうか。そう思いながら、アイスコーヒーを一口飲んだ。
 写真を送った美優先輩は再びソファーに腰を下ろす。ミルクと砂糖入りのコーヒーを飲み、笑顔で「美味しい」と呟いている。以前に比べるとコーヒーを飲むようになったな。

「電話をかけてきた理恵さんとは結構親しいんですね。叔母相手にちゃん付けですから」
「理恵ちゃんはお母さんの妹で、お母さんよりも一回りくらい年下だからね。小さい頃は、お盆やお正月以外にも会っていたからか、叔母さんというよりも歳の離れたお姉ちゃんって感じがして」
「歳の離れたお姉さんというのは分かる気がします。俺も父方の叔母は、父よりもかなり年下でしたから。小さい頃、正月やお盆に親戚が集まると大人達に混ざって、1人お姉さんがいたなと」

 今年の正月にも会ったけど、叔母さんは相変わらず若かったな。

「私の方もそんな感じだった。理恵ちゃんだけ『お姉さん』って感じがした」
「ははっ、そうでしたか。ところで、芽衣ちゃんの写真ってありますか? 明日は家で預かりますから、どんな感じの子か知りたくて」
「確かスマホにあると思う。今年のお正月に実家へ帰ったときに、理恵ちゃん家族が遊びに来ていたから。ちょっと待っててね」 

 美優先輩は再びスマホを手にとって、芽衣ちゃんの写る写真を探す。芽衣ちゃん、どんな感じの女の子なんだろうな。

「あった。このショートボブの黒髪の子が芽衣ちゃんだよ」

 そう言われて、美優先輩にスマホを渡される。画面には美優先輩と朱莉ちゃん、葵ちゃん、そしてショートボブの黒髪の幼女が映っていた。この子が芽衣ちゃんか。

「笑顔がとても可愛い女の子ですね。みんな黒髪で、可愛らしい顔ですから、四姉妹に見えますね」
「その写真を撮ったときに、親戚のおじさんおばさんみんなに言われたよ」
「ははっ、そうでしたか。美優先輩の従妹ですから、芽衣ちゃんはきっと可愛い子だろうとは思っていました」
「……もう、由弦君ったら」

 はにかみながらそう言うと、美優先輩は俺にキスしてきた。えへへっ、と笑って俺に寄り掛かってくる。正面にあるスイッチの入っていないテレビ画面に、俺に寄り掛かって嬉しそうな先輩が映っていた。そんな状況に頬を緩ませている自分も。やっぱり、幸せに感じているんだなと思った。

 ――プルルッ。
「おっ」

 持っている美優先輩のスマホが鳴ったことに驚き、思わず声が漏れてしまった。慌てて先輩にスマホを返す。

「……ふふっ、理恵ちゃんからメッセージが来てる。かっこいい彼氏さんだねって。あと、芽衣ちゃんが『かっこいいー!』って目を輝かせて、早く由弦君に会ってみたいって言っているってさ。気に入ってもらえたみたいだね」
「それは良かったです。その話を聞いて、俺も芽衣ちゃんにより会いたくなってきました」
「そうだね。私も理恵ちゃんと芽衣ちゃんと会うのはお正月以来だから楽しみだな。それを返信しておこうっと」

 美優先輩は楽しそうにスマホを操作している。
 芽衣ちゃん、俺に会いたがってくれているのか。嬉しい気持ちと同時に安心もした。これなら明日は楽しみながら芽衣ちゃんを預かれそうかな。

「よし、返信終わった。じゃあ、かっこいい由弦君。そろそろ一緒にお風呂に入ろっか」
「そうですね」
「あと、浴室の中で……しない? 中間試験もあって、最近はあまりしていなかったから。正直、今日の試験はそれを励みの一つに頑張ったんだよね……」

 頬をほんのりと赤くし、俺を見つめながらそう言う美優先輩。さりげなく俺の太もものあたりを擦ってきていることもあって、かなりドキドキしてくる。

「確かに、最近は家に帰ると試験勉強中心でしたしね。俺も美優先輩とベッド買うなどして楽しい時間を過ごすのを励みに、今日の試験を頑張りました。そういえば、今日の午後にベッドで横になって先輩にキスされたとき、結構ドキドキしました。すぐ近くに花柳先輩がいたので、何とか冷静でいられましたけど」
「そうだったんだ。私もあのときはドキドキしてた。近くに瑠衣ちゃんはいたけど、周りは静かだったし、由弦君と一緒にベッドで横になっていたからさ。……明日は芽衣ちゃんの面倒も見るし、今夜はたっぷりとしよっか。アレは寝室にたくさんあるから」
「分かりました。しましょうか」

 俺は美優先輩の頭を優しく撫でる。すると、先輩が目を瞑ってきたので、先輩にキスした。
 それから、俺と美優先輩は一緒にお風呂に入り、とても気持ちのいい時間を過ごしたのであった。
感想 2

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。  とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。  ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。  お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!  ※特別編4が完結しました!(2026.2.22)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。

サクラブストーリー

桜庭かなめ
恋愛
 高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。  しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。  桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。  ※特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17)  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

まずはお嫁さんからお願いします。

桜庭かなめ
恋愛
 高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。  4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。  総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。  いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。  デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!  ※特別編7が完結しました!(2026.1.29)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

俺が宝くじで10億円当選してから、幼馴染の様子がおかしい

沢尻夏芽
恋愛
 自他共に認める陰キャ・真城健康(まき・けんこう)は、高校入学前に宝くじで10億円を当てた。  それを知る、陽キャ幼馴染の白駒綾菜(しらこま・あやな)はどうも最近……。 『様子がおかしい』 ※誤字脱字、設定上のミス等があれば、ぜひ教えてください。  現時点で1話に繋がる話は全て書き切っています。  他サイトでも掲載中。

桜庭かなめ
恋愛
 高校1年生の逢坂玲人は入学時から髪を金色に染め、無愛想なため一匹狼として高校生活を送っている。  入学して間もないある日の放課後、玲人は2年生の生徒会長・如月沙奈にロープで拘束されてしまう。それを解く鍵は彼女を抱きしめると約束することだった。ただ、玲人は上手く言いくるめて彼女から逃げることに成功する。そんな中、銀髪の美少女のアリス・ユメミールと出会い、お互いに好きな猫のことなどを通じて彼女と交流を深めていく。  しかし、沙奈も一度の失敗で諦めるような女の子ではない。玲人は沙奈に追いかけられる日々が始まる。  抱きしめて。生徒会に入って。口づけして。ヤンデレな沙奈からの様々な我が儘を通して見えてくるものは何なのか。見えた先には何があるのか。沙奈の好意が非常に強くも温かい青春ラブストーリー。  ※タイトルは「むげん」と読みます。  ※完結しました!(2020.7.29)

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ

桜庭かなめ
恋愛
 高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。  あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。  3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。  出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!  ※特別編6が完結しました!(2026.1.21)  ※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

ルピナス

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の藍沢直人は後輩の宮原彩花と一緒に、学校の寮の2人部屋で暮らしている。彩花にとって直人は不良達から救ってくれた大好きな先輩。しかし、直人にとって彩花は不良達から救ったことを機に一緒に住んでいる後輩の女の子。直人が一定の距離を保とうとすることに耐えられなくなった彩花は、ある日の夜、手錠を使って直人を束縛しようとする。  そして、直人のクラスメイトである吉岡渚からの告白をきっかけに直人、彩花、渚の恋物語が激しく動き始める。  物語の鍵は、人の心とルピナスの花。たくさんの人達の気持ちが温かく、甘く、そして切なく交錯する青春ラブストーリーシリーズ。 ※特別編-入れ替わりの夏-は『ハナノカオリ』のキャラクターが登場しています。  ※1日3話ずつ更新する予定です。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。