235 / 251
特別編10
第2話『球技大会③-ドッジボール(1年3組)-』
しおりを挟む
「次があたし達のクラスだから、もう行かないと」
「そうだね、風花。勝てるように頑張ってくるね」
風花と橋本さんが俺達に向かってそう言う。1年3組のドッジボールの試合は次の試合なので、もう会場に行っておいた方がいいか。
「ああ。風花、橋本さん、頑張って。ここから応援してる」
「頑張れよ!」
「頑張って! 私、一生懸命応援するから!」
「あたしも応援するわ。頑張ってね」
俺、加藤、霧嶋先生、大宮先生はエールを送る。あと、担任教師だけあって、霧嶋先生は力が入っているな。可愛い先生だ。
「あと……奏。俺からおまじないだ」
加藤はそう言うと、橋本さんにキスをする。その際、周りから女子達の黄色い声が聞こえてきて。2人は普段からラブラブだし、おまじないということでキスしているので、2人のキスを見ていると微笑ましい気持ちに。
数秒ほどして、加藤から唇を離した。おまじないのキスをしてもらったからか、橋本さんはとても嬉しそうだ。
「ありがとう。頑張れそうだよ、潤」
「おう、頑張れよ、奏」
「良かったね、奏」
「うんっ。じゃあ、いってきます」
「いってきます!」
風花と橋本さんは俺達とグータッチを交わして、ギャラリーを後にする。また、離れる際に風花は俺に、橋本さんは加藤に荷物を渡した。
コートの方を見ると、美優先輩や花柳先輩はコートから出ており、体育館から出ようとしているところだった。
ただ、出入口のところで風花と橋本さんの姿が見え、4人は何やら話している。みんな笑顔であることからして、先輩方の勝利をおめでとうと言ったり、風花と橋本さんに試合頑張れと言ったりしているのだろう。
それから程なくして、美優先輩と花柳先輩は体育館から出た。そして、
「今年も1回戦を勝利できました! 由弦君達の応援聞こえてました。励みになりました。ありがとうございます」
「初戦勝ちました! 応援ありがとうございました!」
美優先輩と花柳先輩がギャラリーにやってきて、嬉しそうな様子でそう言ってきた。2人がこう言ってくれると応援して良かったなと思える。
俺達4人は美優先輩と花柳先輩とハイタッチを交わした。
また、美優先輩は俺のことを抱きしめてきて。そのことで、美優先輩の温もりや柔らかさ、汗混じりの甘い匂いを感じられて。幸せな気持ちになる。
「おめでとうございます。美優先輩は一度も当たりませんでしたし、花柳先輩は相手を何人もアウトにしましたね」
「おめでとう! 今年もドッジボールを1回戦突破できて嬉しいわ!」
「おめでとう。花柳さんも活躍していたし、白鳥さんもよく逃げ切ったわね」
「先輩方、おめでとうございます」
俺達4人は美優先輩と花柳先輩に改めて1回戦勝利を讃えた。そのことで、2人の笑顔はより嬉しそうなものになったように見えた。
「ありがとうございます。ジャンプボールが成功したらあたしにボールを渡すっていう作戦が上手くいったのがいいきっかけだったのかもしれません」
「そうだね、瑠衣ちゃん。いきなりアウトにできたからね」
やっぱり、ジャンプボールについては作戦を考えていたのか。スムーズなプレーだったからな。
「あと……私が逃げ切れたのは由弦君がかけてくれたおまじないのおかげだよ。ありがとう」
俺の目を見つめながらそう言うと、美優先輩はキスしてきた。さっきの加藤のおまじないのときのように、女子達の黄色い声が聞こえた。
試合中は必死に逃げていたのもあり、試合前に俺がおまじないをかけたときよりも美優先輩の唇から感じる温もりは強く感じられた。
少しして美優先輩の方から唇を離した。その流れで目が合うと、先輩は俺に向かってニコッと笑いかけてくれた。それがとても可愛くてドキッとさせられる。
「良かったです、先輩」
そう言って、美優先輩の頭をポンポンと優しく叩く。そのことで、先輩はへにゃっとした笑顔になって。それがとても可愛かった。
美優先輩と花柳先輩に預かっていた荷物を返すと、先輩方は持参した水筒でゴクゴクと水分補給していた。ちなみに、美優先輩は俺と同じスポーツドリンクだ。2人とも体を動かした後だからか、とっても美味しそうに飲んでいた。
「おっ、奏と姫宮達が出てきたぜ」
加藤がそう言うのでコートの方を見ると、コートには第6試合を戦う両チームの生徒達が出てきていた。
風花と橋本さんが赤いゼッケンを身につけているので、うちのクラスは赤いゼッケンか。ちなみに、相手チーム……確か1年9組だったか。相手は青いゼッケンだ。また、風花はゼッケン1番、橋本さんはゼッケン2番を身につけている。
俺達6人は1年3組の生徒達に向かって「頑張れ」とエールを送る。その声が聞こえたようで、風花や橋本さん達は笑顔でこちらに手を振ってきた。
それから程なくして、先ほどの試合と同じ女性教師がコートにやってきて、両チームの生徒はセンターライン付近で向かい合う形で立つ。
「これより、1年3組対1年9組の試合を始めます」
『お願いします』
さあ、いよいようちのクラスのドッジボールが始まるぞ。
「応援はするけど、ちゃんと見ないとね。この試合での勝者が、あたし達の次の相手になるから」
「そうだね、瑠衣ちゃん」
先輩方はそう話す。次の試合に勝つためには、相手を知っておくことは大切だ。美優先輩はいつもの優しい笑顔だけど、花柳先輩はいつになく真剣な様子だ。
風花と橋本さんは内野にいる。ちなみに、うちのチームでジャンプボールを担当するのは……チームの中で一番背の高い山田さんという子だ。確か、テニス部だった気がする。相手のチームのゼッケン4番女子と背の高さはほとんど変わらない。
ジャンプボールを担当する2人が向かい合う形で立つ。
――ピーッ!
女性教師がホイッスルを鳴らし、ボールを高く投げる。
『おっ!』
山田さんはボールが投げられた直後に跳躍し、相手チームの生徒よりも高く飛び上がった! だから、思わず声が出てしまって。それは美優先輩達も同じだった。
「風花ちゃん!」
山田さんはそう言い、風花に向かってボールを弾き飛ばす。その弾き方はまるでバレーボールのスパイクのようで。ボールは風花に向かって一直線に飛んでいく。
「うんっ!」
風花は山田さんからのパスをしっかりとキャッチ。すぐさまにセンターラインに向かって走り出し、
「それっ!」
風花は勢い良くボールを投げる。さっきの試合の花柳先輩よりもかなり速い速度で、ゼッケン6番の生徒に向かって飛んでいく。
ゼッケン6番の生徒は逃げようとする。しかし、風花の投げたボールがあまりにも速く、
――ボンッ!
逃げる前前に左の太ももにヒット! 当たったことでボールの勢いが落ちて、その場でボールが床に落ちた。
――ピーッ!
「青ゼッケン6番アウト!」
『おおっ!』
いきなりアウトを取ったのもあり、会場は盛り上がる。
見事なプレーだ。ただ、さっきの2年4組の試合と流れが似ているので、うちのクラスもジャンプボールについて、事前に作戦を立てていたのかもしれない。
「風花! ナイス!」
「姫宮凄えな!」
「姫宮さん凄いわ!」
「凄いよ、風花ちゃん!」
「風花ちゃん! ナイスプレー!」
「さすがは風花ちゃんだわ!」
俺達は風花に向かって称賛の言葉を送る。その言葉が風花に届いたようで、風花は笑顔で右手を高く上げ、ピースサインしてきた。可愛いしかっこいいな。
また、風花は近くにいる橋本さんや山田さんと左手でハイタッチを交わす。
相手チームはジャンプボールを務めたゼッケン4番の生徒がボールを拾う。あの生徒は誰を狙う? 味方をアウトにした風花か? ジャンプボールで負かされた山田さんか? それとも他の――。
「試合前にキスしてくれるイケメン金髪彼氏がいるなんて羨ましいわ! ゼッケン2番!」
ゼッケン2番……って橋本さんのことか! まさか、彼氏のいることの嫉妬をここでぶつけてくるとは。
相手チームのゼッケン4番の生徒は橋本さんに向けてボールを投げる。風花ほどではないけど、なかなかの速さのボールだ。
橋本さんにめがけてボールが飛んでいくけど、ゼッケン2番と宣言したのもあってか橋本さんは特に慌てる様子もなく、
――ボンッ!
両手でボールをしっかりと受け止めた。
「よしっ! いいぞ、奏!」
「橋本さんナイスキャッチ!」
恋人の橋本さんがキャッチしたので、加藤は興奮気味だ。霧嶋先生も大きな声で褒め言葉を言う。
橋本さんはセンターラインに走っていき、
「それっ!」
勢い良くボールを投げた。橋本さんもなかなかの速さだ。
ボールは、先ほど橋本さんに向けて投げたゼッケン4番の生徒に向かって飛んでいき、
――ボンッ!
ゼッケン4番の右肩にヒットした!
ゼッケン4番の生徒に当たったボールはふわりと浮き上がる。何人かの生徒がボールに向かって走っていくけど、誰も取ることができずにボールは床に落ちた。
――ピーッ!
「ゼッケン4番アウト!」
『おおおっ!』
1年3組チームが順調に2人目をアウトにしたからか、会場はさらに盛り上がる。そんなムードの中で橋本さんは風花達とハイタッチを交わす。
「奏、ナイスプレーだ!」
「橋本さんも凄いわ!」
「橋本さんもアウトにした!」
「奏ちゃんも凄いね!」
「奏ちゃんの投げるボールも速かったわね!」
「そうね、瑠衣ちゃん。奏ちゃんいいね!」
俺達は橋本さんに向かって大きな声で称賛を送る。
さっきの風花に倣ってだろうか。橋本さんは笑顔になり、右手を高く上げてピースサインをした。
それからも試合が進んでいく。
1年3組チームは風花と橋本さんを中心に攻撃を展開する。2人とも投球が速いのもあって、相手チームの生徒を続々とアウトにしていく。
「いいぞ、奏! 姫宮もいいぞ!」
恋人が大活躍しているのもあってか、加藤はかなり大きな声で応援している。結構迫力もあって。
「姫宮さん、またアウトにしたわ! とってもいいわよっ!」
「橋本さんもアウトにしたわね! その調子で!」
「山田さん、ナイスキャッチ!」
担任として受け持っているクラスだからか、霧嶋先生は物凄く熱を入れて応援している。チーム一人一人のプレーを褒めたり、アウトになっても「気にしないで! 次、いきましょう!」とフォローしたりと、まるで自分も試合に参加しているかのようだ。
風花と橋本さんの攻撃と、霧嶋先生の応援もあってか、
――ピーッ!
「そこまで! 内野にいる青ゼッケンの生徒が全員アウトになったため、この時点で試合終了です! 1年3組……残り5人、1年9組は残り0人。よって、1年3組の勝利です!」
相手チームの内野にいる人数をゼロにしたため、試合時間の7分が経過する前に試合が終了し、1年3組が勝利した! 全員倒しての試合終了となったので、会場は大いに盛り上がり、拍手が送られる。
風花と橋本さんは内野にいるチームメイトと嬉しそうにハイタッチする。
俺達6人も笑顔でハイタッチを交わして、
「奏、姫宮、良かったぞ! みんなおめでとう!」
「素晴らしい試合だったわ! おめでとう!」
「風花、橋本さん、凄かったな! みんな、1回戦勝利おめでとう!」
「風花ちゃんも奏ちゃんもいい攻撃だったよ! 1年3組おめでとう!」
「みんな初戦勝利おめでとう! 風花ちゃんも奏ちゃんも凄かったわ!」
「1年3組凄いわ! 初戦突破おめでとう!」
俺達は1年3組のメンバーに向かって祝福の言葉を送った。他学年の美優先輩と花柳先輩や、他クラスの担任である大宮先生もおめでとうと言ってくれるのが嬉しくて。
俺達の言葉が聞こえたようで、風花や橋本さん達はこちらに向いて、
『ありがとうございます!』
と、声を揃えてお礼を言い、笑顔で手を振っていた。
「次の対戦相手はかなりの強敵ね」
「そうだね、瑠衣ちゃん」
花柳先輩は真剣な様子で、美優先輩はいつもの優しい笑顔でそんな会話をする。
そう。この試合で1年3組が勝利したことで決まったのだ。
風花と橋本さんがいる我ら1年3組と、美優先輩と花柳先輩がいる2年4組が2回戦で対決することが。
「初戦勝ちました! 応援ありがとうございました!」
「みなさんのおかげで勝てました! ありがとうございました!」
ギャラリーに戻ってきた風花と橋本さんは笑顔でお礼を言ってきた。全員倒しての勝利だったのもあり、2人ともとてもいい笑顔だ。
俺達6人は「おめでとう」と言い、風花と橋本さんとハイタッチを交わした。また、霧嶋先生は「よくやったわ」と2人の頭を撫でていて。
霧嶋先生に頭を撫でられた後、橋本さんは加藤の目の前に立って、
「潤のおまじないがあったから、凄く力を出せて、相手をいっぱいアウトにできたと思う。狙われたこともあったけどね。……ありがとう」
橋本さんは加藤に向かってお礼を言い、ちゅっ、とキスをした。
少しして橋本さんが唇を離すと、加藤はニコッと笑って、
「いえいえ。相手をアウトにする奏はかっこよかったぜ。最高だった」
そう言って橋本さんの頭を撫でた。それもあって、橋本さんは「うんっ」と幸せそうな笑顔になって。カップルのいい光景だな。
「あたし達も勝てたので、次の対戦相手は……美優先輩と瑠衣先輩のいる2年4組ですね。対戦するのが楽しみです!」
風花はそう言うと、美優先輩と花柳先輩に凜々しい笑顔を向ける。こういうことを言えるのはスポーツをやっている風花らしいなぁと思える。
「私も楽しみです」
「私も楽しみだよ。クラスが多いしトーナメント戦だから、1年3組と試合ができるのが嬉しいよ」
「あたしも嬉しいし、楽しみだわ。風花ちゃんや奏ちゃんがいるし、かなり強いって分かったからね」
橋本さん、美優先輩、花柳先輩も笑顔でそう言う。3人も次の試合で対決することが楽しみか。学年も違って一緒に授業を受けることは当然ないから、こういうイベントで関われるのが嬉しいのかもしれない。
「試合には出ないけど、あたしと一佳ちゃんの戦いとも言えるかな」
「そうですね、成実さん。うちのクラスが勝てるように応援します。よろしくお願いします」
「うんっ、よろしくね」
霧嶋先生と大宮先生は笑顔で握手を交わした。
また、担任教師2人を見倣ってか、風花、橋本さん、美優先輩、花柳先輩も握手を交わしていた。こういうシーン……スポーツ漫画やアニメで見たことがある。胸が熱くなるな。
1年3組対2年4組の試合がどんな試合になるのか楽しみだ。
「そうだね、風花。勝てるように頑張ってくるね」
風花と橋本さんが俺達に向かってそう言う。1年3組のドッジボールの試合は次の試合なので、もう会場に行っておいた方がいいか。
「ああ。風花、橋本さん、頑張って。ここから応援してる」
「頑張れよ!」
「頑張って! 私、一生懸命応援するから!」
「あたしも応援するわ。頑張ってね」
俺、加藤、霧嶋先生、大宮先生はエールを送る。あと、担任教師だけあって、霧嶋先生は力が入っているな。可愛い先生だ。
「あと……奏。俺からおまじないだ」
加藤はそう言うと、橋本さんにキスをする。その際、周りから女子達の黄色い声が聞こえてきて。2人は普段からラブラブだし、おまじないということでキスしているので、2人のキスを見ていると微笑ましい気持ちに。
数秒ほどして、加藤から唇を離した。おまじないのキスをしてもらったからか、橋本さんはとても嬉しそうだ。
「ありがとう。頑張れそうだよ、潤」
「おう、頑張れよ、奏」
「良かったね、奏」
「うんっ。じゃあ、いってきます」
「いってきます!」
風花と橋本さんは俺達とグータッチを交わして、ギャラリーを後にする。また、離れる際に風花は俺に、橋本さんは加藤に荷物を渡した。
コートの方を見ると、美優先輩や花柳先輩はコートから出ており、体育館から出ようとしているところだった。
ただ、出入口のところで風花と橋本さんの姿が見え、4人は何やら話している。みんな笑顔であることからして、先輩方の勝利をおめでとうと言ったり、風花と橋本さんに試合頑張れと言ったりしているのだろう。
それから程なくして、美優先輩と花柳先輩は体育館から出た。そして、
「今年も1回戦を勝利できました! 由弦君達の応援聞こえてました。励みになりました。ありがとうございます」
「初戦勝ちました! 応援ありがとうございました!」
美優先輩と花柳先輩がギャラリーにやってきて、嬉しそうな様子でそう言ってきた。2人がこう言ってくれると応援して良かったなと思える。
俺達4人は美優先輩と花柳先輩とハイタッチを交わした。
また、美優先輩は俺のことを抱きしめてきて。そのことで、美優先輩の温もりや柔らかさ、汗混じりの甘い匂いを感じられて。幸せな気持ちになる。
「おめでとうございます。美優先輩は一度も当たりませんでしたし、花柳先輩は相手を何人もアウトにしましたね」
「おめでとう! 今年もドッジボールを1回戦突破できて嬉しいわ!」
「おめでとう。花柳さんも活躍していたし、白鳥さんもよく逃げ切ったわね」
「先輩方、おめでとうございます」
俺達4人は美優先輩と花柳先輩に改めて1回戦勝利を讃えた。そのことで、2人の笑顔はより嬉しそうなものになったように見えた。
「ありがとうございます。ジャンプボールが成功したらあたしにボールを渡すっていう作戦が上手くいったのがいいきっかけだったのかもしれません」
「そうだね、瑠衣ちゃん。いきなりアウトにできたからね」
やっぱり、ジャンプボールについては作戦を考えていたのか。スムーズなプレーだったからな。
「あと……私が逃げ切れたのは由弦君がかけてくれたおまじないのおかげだよ。ありがとう」
俺の目を見つめながらそう言うと、美優先輩はキスしてきた。さっきの加藤のおまじないのときのように、女子達の黄色い声が聞こえた。
試合中は必死に逃げていたのもあり、試合前に俺がおまじないをかけたときよりも美優先輩の唇から感じる温もりは強く感じられた。
少しして美優先輩の方から唇を離した。その流れで目が合うと、先輩は俺に向かってニコッと笑いかけてくれた。それがとても可愛くてドキッとさせられる。
「良かったです、先輩」
そう言って、美優先輩の頭をポンポンと優しく叩く。そのことで、先輩はへにゃっとした笑顔になって。それがとても可愛かった。
美優先輩と花柳先輩に預かっていた荷物を返すと、先輩方は持参した水筒でゴクゴクと水分補給していた。ちなみに、美優先輩は俺と同じスポーツドリンクだ。2人とも体を動かした後だからか、とっても美味しそうに飲んでいた。
「おっ、奏と姫宮達が出てきたぜ」
加藤がそう言うのでコートの方を見ると、コートには第6試合を戦う両チームの生徒達が出てきていた。
風花と橋本さんが赤いゼッケンを身につけているので、うちのクラスは赤いゼッケンか。ちなみに、相手チーム……確か1年9組だったか。相手は青いゼッケンだ。また、風花はゼッケン1番、橋本さんはゼッケン2番を身につけている。
俺達6人は1年3組の生徒達に向かって「頑張れ」とエールを送る。その声が聞こえたようで、風花や橋本さん達は笑顔でこちらに手を振ってきた。
それから程なくして、先ほどの試合と同じ女性教師がコートにやってきて、両チームの生徒はセンターライン付近で向かい合う形で立つ。
「これより、1年3組対1年9組の試合を始めます」
『お願いします』
さあ、いよいようちのクラスのドッジボールが始まるぞ。
「応援はするけど、ちゃんと見ないとね。この試合での勝者が、あたし達の次の相手になるから」
「そうだね、瑠衣ちゃん」
先輩方はそう話す。次の試合に勝つためには、相手を知っておくことは大切だ。美優先輩はいつもの優しい笑顔だけど、花柳先輩はいつになく真剣な様子だ。
風花と橋本さんは内野にいる。ちなみに、うちのチームでジャンプボールを担当するのは……チームの中で一番背の高い山田さんという子だ。確か、テニス部だった気がする。相手のチームのゼッケン4番女子と背の高さはほとんど変わらない。
ジャンプボールを担当する2人が向かい合う形で立つ。
――ピーッ!
女性教師がホイッスルを鳴らし、ボールを高く投げる。
『おっ!』
山田さんはボールが投げられた直後に跳躍し、相手チームの生徒よりも高く飛び上がった! だから、思わず声が出てしまって。それは美優先輩達も同じだった。
「風花ちゃん!」
山田さんはそう言い、風花に向かってボールを弾き飛ばす。その弾き方はまるでバレーボールのスパイクのようで。ボールは風花に向かって一直線に飛んでいく。
「うんっ!」
風花は山田さんからのパスをしっかりとキャッチ。すぐさまにセンターラインに向かって走り出し、
「それっ!」
風花は勢い良くボールを投げる。さっきの試合の花柳先輩よりもかなり速い速度で、ゼッケン6番の生徒に向かって飛んでいく。
ゼッケン6番の生徒は逃げようとする。しかし、風花の投げたボールがあまりにも速く、
――ボンッ!
逃げる前前に左の太ももにヒット! 当たったことでボールの勢いが落ちて、その場でボールが床に落ちた。
――ピーッ!
「青ゼッケン6番アウト!」
『おおっ!』
いきなりアウトを取ったのもあり、会場は盛り上がる。
見事なプレーだ。ただ、さっきの2年4組の試合と流れが似ているので、うちのクラスもジャンプボールについて、事前に作戦を立てていたのかもしれない。
「風花! ナイス!」
「姫宮凄えな!」
「姫宮さん凄いわ!」
「凄いよ、風花ちゃん!」
「風花ちゃん! ナイスプレー!」
「さすがは風花ちゃんだわ!」
俺達は風花に向かって称賛の言葉を送る。その言葉が風花に届いたようで、風花は笑顔で右手を高く上げ、ピースサインしてきた。可愛いしかっこいいな。
また、風花は近くにいる橋本さんや山田さんと左手でハイタッチを交わす。
相手チームはジャンプボールを務めたゼッケン4番の生徒がボールを拾う。あの生徒は誰を狙う? 味方をアウトにした風花か? ジャンプボールで負かされた山田さんか? それとも他の――。
「試合前にキスしてくれるイケメン金髪彼氏がいるなんて羨ましいわ! ゼッケン2番!」
ゼッケン2番……って橋本さんのことか! まさか、彼氏のいることの嫉妬をここでぶつけてくるとは。
相手チームのゼッケン4番の生徒は橋本さんに向けてボールを投げる。風花ほどではないけど、なかなかの速さのボールだ。
橋本さんにめがけてボールが飛んでいくけど、ゼッケン2番と宣言したのもあってか橋本さんは特に慌てる様子もなく、
――ボンッ!
両手でボールをしっかりと受け止めた。
「よしっ! いいぞ、奏!」
「橋本さんナイスキャッチ!」
恋人の橋本さんがキャッチしたので、加藤は興奮気味だ。霧嶋先生も大きな声で褒め言葉を言う。
橋本さんはセンターラインに走っていき、
「それっ!」
勢い良くボールを投げた。橋本さんもなかなかの速さだ。
ボールは、先ほど橋本さんに向けて投げたゼッケン4番の生徒に向かって飛んでいき、
――ボンッ!
ゼッケン4番の右肩にヒットした!
ゼッケン4番の生徒に当たったボールはふわりと浮き上がる。何人かの生徒がボールに向かって走っていくけど、誰も取ることができずにボールは床に落ちた。
――ピーッ!
「ゼッケン4番アウト!」
『おおおっ!』
1年3組チームが順調に2人目をアウトにしたからか、会場はさらに盛り上がる。そんなムードの中で橋本さんは風花達とハイタッチを交わす。
「奏、ナイスプレーだ!」
「橋本さんも凄いわ!」
「橋本さんもアウトにした!」
「奏ちゃんも凄いね!」
「奏ちゃんの投げるボールも速かったわね!」
「そうね、瑠衣ちゃん。奏ちゃんいいね!」
俺達は橋本さんに向かって大きな声で称賛を送る。
さっきの風花に倣ってだろうか。橋本さんは笑顔になり、右手を高く上げてピースサインをした。
それからも試合が進んでいく。
1年3組チームは風花と橋本さんを中心に攻撃を展開する。2人とも投球が速いのもあって、相手チームの生徒を続々とアウトにしていく。
「いいぞ、奏! 姫宮もいいぞ!」
恋人が大活躍しているのもあってか、加藤はかなり大きな声で応援している。結構迫力もあって。
「姫宮さん、またアウトにしたわ! とってもいいわよっ!」
「橋本さんもアウトにしたわね! その調子で!」
「山田さん、ナイスキャッチ!」
担任として受け持っているクラスだからか、霧嶋先生は物凄く熱を入れて応援している。チーム一人一人のプレーを褒めたり、アウトになっても「気にしないで! 次、いきましょう!」とフォローしたりと、まるで自分も試合に参加しているかのようだ。
風花と橋本さんの攻撃と、霧嶋先生の応援もあってか、
――ピーッ!
「そこまで! 内野にいる青ゼッケンの生徒が全員アウトになったため、この時点で試合終了です! 1年3組……残り5人、1年9組は残り0人。よって、1年3組の勝利です!」
相手チームの内野にいる人数をゼロにしたため、試合時間の7分が経過する前に試合が終了し、1年3組が勝利した! 全員倒しての試合終了となったので、会場は大いに盛り上がり、拍手が送られる。
風花と橋本さんは内野にいるチームメイトと嬉しそうにハイタッチする。
俺達6人も笑顔でハイタッチを交わして、
「奏、姫宮、良かったぞ! みんなおめでとう!」
「素晴らしい試合だったわ! おめでとう!」
「風花、橋本さん、凄かったな! みんな、1回戦勝利おめでとう!」
「風花ちゃんも奏ちゃんもいい攻撃だったよ! 1年3組おめでとう!」
「みんな初戦勝利おめでとう! 風花ちゃんも奏ちゃんも凄かったわ!」
「1年3組凄いわ! 初戦突破おめでとう!」
俺達は1年3組のメンバーに向かって祝福の言葉を送った。他学年の美優先輩と花柳先輩や、他クラスの担任である大宮先生もおめでとうと言ってくれるのが嬉しくて。
俺達の言葉が聞こえたようで、風花や橋本さん達はこちらに向いて、
『ありがとうございます!』
と、声を揃えてお礼を言い、笑顔で手を振っていた。
「次の対戦相手はかなりの強敵ね」
「そうだね、瑠衣ちゃん」
花柳先輩は真剣な様子で、美優先輩はいつもの優しい笑顔でそんな会話をする。
そう。この試合で1年3組が勝利したことで決まったのだ。
風花と橋本さんがいる我ら1年3組と、美優先輩と花柳先輩がいる2年4組が2回戦で対決することが。
「初戦勝ちました! 応援ありがとうございました!」
「みなさんのおかげで勝てました! ありがとうございました!」
ギャラリーに戻ってきた風花と橋本さんは笑顔でお礼を言ってきた。全員倒しての勝利だったのもあり、2人ともとてもいい笑顔だ。
俺達6人は「おめでとう」と言い、風花と橋本さんとハイタッチを交わした。また、霧嶋先生は「よくやったわ」と2人の頭を撫でていて。
霧嶋先生に頭を撫でられた後、橋本さんは加藤の目の前に立って、
「潤のおまじないがあったから、凄く力を出せて、相手をいっぱいアウトにできたと思う。狙われたこともあったけどね。……ありがとう」
橋本さんは加藤に向かってお礼を言い、ちゅっ、とキスをした。
少しして橋本さんが唇を離すと、加藤はニコッと笑って、
「いえいえ。相手をアウトにする奏はかっこよかったぜ。最高だった」
そう言って橋本さんの頭を撫でた。それもあって、橋本さんは「うんっ」と幸せそうな笑顔になって。カップルのいい光景だな。
「あたし達も勝てたので、次の対戦相手は……美優先輩と瑠衣先輩のいる2年4組ですね。対戦するのが楽しみです!」
風花はそう言うと、美優先輩と花柳先輩に凜々しい笑顔を向ける。こういうことを言えるのはスポーツをやっている風花らしいなぁと思える。
「私も楽しみです」
「私も楽しみだよ。クラスが多いしトーナメント戦だから、1年3組と試合ができるのが嬉しいよ」
「あたしも嬉しいし、楽しみだわ。風花ちゃんや奏ちゃんがいるし、かなり強いって分かったからね」
橋本さん、美優先輩、花柳先輩も笑顔でそう言う。3人も次の試合で対決することが楽しみか。学年も違って一緒に授業を受けることは当然ないから、こういうイベントで関われるのが嬉しいのかもしれない。
「試合には出ないけど、あたしと一佳ちゃんの戦いとも言えるかな」
「そうですね、成実さん。うちのクラスが勝てるように応援します。よろしくお願いします」
「うんっ、よろしくね」
霧嶋先生と大宮先生は笑顔で握手を交わした。
また、担任教師2人を見倣ってか、風花、橋本さん、美優先輩、花柳先輩も握手を交わしていた。こういうシーン……スポーツ漫画やアニメで見たことがある。胸が熱くなるな。
1年3組対2年4組の試合がどんな試合になるのか楽しみだ。
0
あなたにおすすめの小説
サクラブストーリー
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。
しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。
桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。
※特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
∞
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の逢坂玲人は入学時から髪を金色に染め、無愛想なため一匹狼として高校生活を送っている。
入学して間もないある日の放課後、玲人は2年生の生徒会長・如月沙奈にロープで拘束されてしまう。それを解く鍵は彼女を抱きしめると約束することだった。ただ、玲人は上手く言いくるめて彼女から逃げることに成功する。そんな中、銀髪の美少女のアリス・ユメミールと出会い、お互いに好きな猫のことなどを通じて彼女と交流を深めていく。
しかし、沙奈も一度の失敗で諦めるような女の子ではない。玲人は沙奈に追いかけられる日々が始まる。
抱きしめて。生徒会に入って。口づけして。ヤンデレな沙奈からの様々な我が儘を通して見えてくるものは何なのか。見えた先には何があるのか。沙奈の好意が非常に強くも温かい青春ラブストーリー。
※タイトルは「むげん」と読みます。
※完結しました!(2020.7.29)
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2025.12.18)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ
桜庭かなめ
恋愛
高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。
あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。
3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。
出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!
※特別編5が完結しました!(2025.7.6)
※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
元おっさんの幼馴染育成計画
みずがめ
恋愛
独身貴族のおっさんが逆行転生してしまった。結婚願望がなかったわけじゃない、むしろ強く思っていた。今度こそ人並みのささやかな夢を叶えるために彼女を作るのだ。
だけど結婚どころか彼女すらできたことのないような日陰ものの自分にそんなことができるのだろうか? 軟派なことをできる自信がない。ならば幼馴染の女の子を作ってそのままゴールインすればいい。という考えのもと始まる元おっさんの幼馴染育成計画。
※この作品は小説家になろうにも掲載しています。
※【挿絵あり】の話にはいただいたイラストを載せています。表紙はチャーコさんが依頼して、まるぶち銀河さんに描いていただきました。
ルピナス
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の藍沢直人は後輩の宮原彩花と一緒に、学校の寮の2人部屋で暮らしている。彩花にとって直人は不良達から救ってくれた大好きな先輩。しかし、直人にとって彩花は不良達から救ったことを機に一緒に住んでいる後輩の女の子。直人が一定の距離を保とうとすることに耐えられなくなった彩花は、ある日の夜、手錠を使って直人を束縛しようとする。
そして、直人のクラスメイトである吉岡渚からの告白をきっかけに直人、彩花、渚の恋物語が激しく動き始める。
物語の鍵は、人の心とルピナスの花。たくさんの人達の気持ちが温かく、甘く、そして切なく交錯する青春ラブストーリーシリーズ。
※特別編-入れ替わりの夏-は『ハナノカオリ』のキャラクターが登場しています。
※1日3話ずつ更新する予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる