9 / 83
第8話『ご注文は写真と笑顔ですか?』
しおりを挟む
「つーちゃん。さっちゃんと一緒に来たよ」
お店の入り口にはワンピース姿の明日香と、パンツルックの咲希がいた。2人とも笑顔で僕に手を振っている。
「明日香、咲希。いらっしゃいませ」
「うん、こんにちは。お昼ご飯を食べに来たよ、つーちゃん」
「……その制服姿かっこいいね、翼」
朗らかに笑う明日香に、うっとりした表情で見つめてくる咲希。
「つーちゃん、制服がとても似合っていてかっこいいよね」
「うん!」
明日香と咲希は笑い合っている。2人がこうして仲良くしている姿を、桜海の街でまた見られるなんて。懐かしい気持ちと同時に嬉しい気持ちも湧いてくる。
「おや、明日香君じゃないか」
「こんにちは、マスター。お昼ご飯を食べ来ました」
「そうかい。嬉しいねぇ」
明日香とマスターが仲良く話すのは、以前からここに何度も来店したことがあるだけではなく、去年や一昨年の夏休みに短期間でアルバイトをした経験があるからだ。
ちなみに、マスターはスタッフや常連客、個人的に親しくしている人に対して、男女問わず基本的に下の名前に君付けで呼んでいる。
「明日香君。隣にいるお嬢さんは……君のお友達かな?」
「ええ。有村咲希ちゃんです。つい先日、10年ぶりに桜海に帰ってきて……今月初めに桜海高校に転入してきたんです」
「そうなのかい。ちょうどそのくらいの時期に、家族連れで来たお客様の中に、有村さんのような少女がいた記憶があるよ。おかえりなさい、有村さん。……そういえば、自己紹介がまだでしたね。私、この喫茶店『シー・ブロッサム』の店長をしております岩田秀雄と申します。以後、お見知りおきを」
そう言ってマスターは咲希に軽く頭を下げる。落ち着いていて紳士的だな。
そういえば、マスターの本名を聞いたのはひさしぶりだな……と思ったけど、半月くらい前に鈴音さんがバイトを始めたときに自己紹介していたっけ。ただ、今年はそのときくらいしか聞いていないな。お客様もスタッフもみんなマスターって呼んでいるから。
「有村咲希です。翼と明日香の友人です。翼がこちらでアルバイトをしていると聞いたので、彼が働いているこの時間にお昼ご飯を食べに来ました」
「そうでしたか。翼君はよく働いてくれていますよ。では、翼君。彼女達を席までご案内してください」
「分かりました。では、お席までご案内いたします」
僕は明日香と咲希を席まで案内することに。知り合いを案内するのって意外と緊張するな。
「こちらにどうぞ」
「ありがとう、つーちゃん」
「ありがとう。サマになってるなぁ……」
席へ案内しただけなんだけどね。それだけ、僕の振る舞いがちゃんとできているとポジティブに捉えておこう。
「お水になります。メニューが決まりましたらお呼びください」
「はい!」
「……失礼いたします」
僕はカウンターに戻る。
2人の方をチラッと見てみると、咲希と目が合う。それが恥ずかしかったのか、咲希はメニューで顔を隠した。可愛らしいな。
「翼君、あの子達って学校でのお友達なの?」
「ええ。小さい頃からの知り合いで高校のクラスメイトです」
そういえば、咲希はもちろんのこと、明日香も鈴音さんがバイトを始めてからはこの喫茶店には一度も来ていなかったな。
「へえ、そうなんだね。マスターも知り合いみたいな感じがしたけれど」
「黒髪の子の方が以前、夏休みとかにここで短期のアルバイトをしたことがあるんですよ。朝霧明日香っていいます。明日香とは小学1年生のときから12年連続で同じクラスです。それで、茶髪のポニーテールの子は有村咲希といって、つい先日、10年ぶりに桜海に帰ってきたんです」
「なるほどね。2人とも可愛らしい女の子だね。朝霧さんは優しくてふんわりした感じが伝わってくるし、有村さんは凄く綺麗で男女問わずモテそう」
「さすがは鈴音さん。咲希は以前、女子校に通っていて、そのときに何度か女の子から告白されたらしいですよ」
「やっぱり。でも……翼君もモテそうだよね、女の子に。背も高いし、優しいし、綺麗な顔をしているし」
鈴音さんははにかみながらそう言う。
「どうなんでしょうね。何度か告白されたことはありますが、恋人は一度もいたことはありませんよ」
ただ、2回告白したのは咲希だけだけど。多分、彼女が一番僕に強い好意を持っているんじゃないだろうか。あと1人ほどいるかもしれないけど。
「……そっか、意外だな。出会って間もない頃から今みたいに優しく接してくれているから、てっきり彼女がいるんだと思ってた」
「どんな理論ですか。彼女達もそうですし、2つ年下の妹がいることもあってか、女性と話すことにあまり緊張しないですね」
「妹さんがいるんだね。それなら納得かな」
うんうん、と鈴音さんは満足げに頷いている。彼女の考えも分からなくはないけど、姉妹や彼女がいなくても、初対面の女性と落ち着いて話すことのできる男性はいると思う。逆に、姉妹や彼女がいても女性と話すことに緊張する人だって。
「すみませーん。注文いいですか?」
大きめの明日香の声が聞こえたので、
「はい、すぐに伺います」
僕は明日香と咲希のいる席に向かう。2人はどんなメニューを頼むのか楽しみである。
「お待たせしました。何になさいますか?」
「私から言うね。ええと、オムライスのアイスティーセットをお願いします」
「オムライスのアイスティーセットですね。咲希は?」
「えっと……ナポリタンのアイスコーヒーセットをお願いします」
「ナポリタンのアイスコーヒーセットですね。かしこまりました」
オムライスにナポリタン。マスター曰く、開店当初からある定番の人気メニューだ。僕もマスターからすぐに教えられたな。2人ともお目が高い。
「あと、これはあたしのわがままなんだけどさ、翼。その……スマイルくれますか? それと、素敵な制服を着る翼の写真を撮りたいんだけれど、いいかな?」
スマイルと、ここの制服姿の写真撮影かぁ。
そういえば、以前に学校の友達が、東京にはスマイルくださいって言うと店員さんが微笑んでくれる飲食店があると言っていたな。それって本当なのかも。
他にお客様がいる状況だけれど……カウンターの方に振り返ると、マスターは穏やかに笑いながら頷いた。
「では、今回限りですよ。ちなみに、スマイルと写真は特別価格の0円でございます」
「ありがとう、翼!」
「いえいえ。明日香もよければ」
「……うん!」
咲希だけではなく明日香も嬉しそうだ。ただ、明日香は以前に僕のこの制服姿を撮ったことがあるはずだけれど……きっと、気に入ってくれているんだろう。
咲希と明日香にスマートフォンで写真を撮られる。そのときの咲希は今までの中で一番嬉しそうに見えた。
「ありがとう、つーちゃん」
「ありがとう、翼。家宝にする!」
「……そんなにたいそうなものじゃないでしょ」
「いいの! あたしにとってとても素敵で大切なものなんだから。ちなみに、カウンターにいるあの茶髪の女の子は? 可愛くて胸が明日香より大きいけれど……」
さっき、鈴音さんと喋っている姿を見たから気になったのかな。あと、どうやら、咲希にとって胸というのはかなり重要な要素のようだ。
「バイトの宮代鈴音さん。先月からバイトを始めて、僕が仕事の指導しているんだ。桜海大学の1年生で、確か文学部の国文学科だったかな」
「そうなんだ。じゃあ、あたしの先輩になるかもしれないね。桜海大学の受験しようと思っているから。あたしは言語学だけど」
「へえ、そうなんだね」
咲希は桜海大学に受験しようと思っているのか。今の彼女を見る限り、大学で言語学を本気で学ぼうとしているようだ。そんな彼女が大人に見えた。
「では、ナポリタンとオムライスを作ってきますので、少々お待ちください」
2人のために心を込めてナポリタンとオムライスを作ろう。この2年で培ったシー・ブロッサムとしての腕前を発揮しようじゃないか。
「翼君、いつも以上に気合いが入っているね」
「ええ。いつも以上に美味しい料理を食べさせたいお客様ですから」
「……そっか。いいなぁ」
はあっ、と鈴音さんのため息が聞こえる。何か機会があったら鈴音さんにも料理を作ろうかな。
ナポリタンとオムライスを作り、セットで頼まれたアイスティーとアイスコーヒーを持って明日香と咲希のところに行く。
「お待たせいたしました。オムライスのアイスティーセットと、ナポリタンのアイスコーヒーセットになります」
「ありがとう、つーちゃん」
「ありがとう。美味しそう。これ、翼が作ったの?」
「はい、心を込めて作りました。お口に合えば何よりです。では、ごゆっくり」
軽く頭を下げて、僕はカウンターへと戻る。
「ん~! ナポリタン美味しい!」
「オムライスも美味しいよ、さっちゃん」
明日香も咲希も僕の作った料理を美味しそうに食べてくれるなんて。2人で一口交換もしていて。もしかしたら、バイトを始めてから今が一番幸せな瞬間かもしれない。
それからは咲希と明日香に見守られながら、バイトに勤しむのであった。
お店の入り口にはワンピース姿の明日香と、パンツルックの咲希がいた。2人とも笑顔で僕に手を振っている。
「明日香、咲希。いらっしゃいませ」
「うん、こんにちは。お昼ご飯を食べに来たよ、つーちゃん」
「……その制服姿かっこいいね、翼」
朗らかに笑う明日香に、うっとりした表情で見つめてくる咲希。
「つーちゃん、制服がとても似合っていてかっこいいよね」
「うん!」
明日香と咲希は笑い合っている。2人がこうして仲良くしている姿を、桜海の街でまた見られるなんて。懐かしい気持ちと同時に嬉しい気持ちも湧いてくる。
「おや、明日香君じゃないか」
「こんにちは、マスター。お昼ご飯を食べ来ました」
「そうかい。嬉しいねぇ」
明日香とマスターが仲良く話すのは、以前からここに何度も来店したことがあるだけではなく、去年や一昨年の夏休みに短期間でアルバイトをした経験があるからだ。
ちなみに、マスターはスタッフや常連客、個人的に親しくしている人に対して、男女問わず基本的に下の名前に君付けで呼んでいる。
「明日香君。隣にいるお嬢さんは……君のお友達かな?」
「ええ。有村咲希ちゃんです。つい先日、10年ぶりに桜海に帰ってきて……今月初めに桜海高校に転入してきたんです」
「そうなのかい。ちょうどそのくらいの時期に、家族連れで来たお客様の中に、有村さんのような少女がいた記憶があるよ。おかえりなさい、有村さん。……そういえば、自己紹介がまだでしたね。私、この喫茶店『シー・ブロッサム』の店長をしております岩田秀雄と申します。以後、お見知りおきを」
そう言ってマスターは咲希に軽く頭を下げる。落ち着いていて紳士的だな。
そういえば、マスターの本名を聞いたのはひさしぶりだな……と思ったけど、半月くらい前に鈴音さんがバイトを始めたときに自己紹介していたっけ。ただ、今年はそのときくらいしか聞いていないな。お客様もスタッフもみんなマスターって呼んでいるから。
「有村咲希です。翼と明日香の友人です。翼がこちらでアルバイトをしていると聞いたので、彼が働いているこの時間にお昼ご飯を食べに来ました」
「そうでしたか。翼君はよく働いてくれていますよ。では、翼君。彼女達を席までご案内してください」
「分かりました。では、お席までご案内いたします」
僕は明日香と咲希を席まで案内することに。知り合いを案内するのって意外と緊張するな。
「こちらにどうぞ」
「ありがとう、つーちゃん」
「ありがとう。サマになってるなぁ……」
席へ案内しただけなんだけどね。それだけ、僕の振る舞いがちゃんとできているとポジティブに捉えておこう。
「お水になります。メニューが決まりましたらお呼びください」
「はい!」
「……失礼いたします」
僕はカウンターに戻る。
2人の方をチラッと見てみると、咲希と目が合う。それが恥ずかしかったのか、咲希はメニューで顔を隠した。可愛らしいな。
「翼君、あの子達って学校でのお友達なの?」
「ええ。小さい頃からの知り合いで高校のクラスメイトです」
そういえば、咲希はもちろんのこと、明日香も鈴音さんがバイトを始めてからはこの喫茶店には一度も来ていなかったな。
「へえ、そうなんだね。マスターも知り合いみたいな感じがしたけれど」
「黒髪の子の方が以前、夏休みとかにここで短期のアルバイトをしたことがあるんですよ。朝霧明日香っていいます。明日香とは小学1年生のときから12年連続で同じクラスです。それで、茶髪のポニーテールの子は有村咲希といって、つい先日、10年ぶりに桜海に帰ってきたんです」
「なるほどね。2人とも可愛らしい女の子だね。朝霧さんは優しくてふんわりした感じが伝わってくるし、有村さんは凄く綺麗で男女問わずモテそう」
「さすがは鈴音さん。咲希は以前、女子校に通っていて、そのときに何度か女の子から告白されたらしいですよ」
「やっぱり。でも……翼君もモテそうだよね、女の子に。背も高いし、優しいし、綺麗な顔をしているし」
鈴音さんははにかみながらそう言う。
「どうなんでしょうね。何度か告白されたことはありますが、恋人は一度もいたことはありませんよ」
ただ、2回告白したのは咲希だけだけど。多分、彼女が一番僕に強い好意を持っているんじゃないだろうか。あと1人ほどいるかもしれないけど。
「……そっか、意外だな。出会って間もない頃から今みたいに優しく接してくれているから、てっきり彼女がいるんだと思ってた」
「どんな理論ですか。彼女達もそうですし、2つ年下の妹がいることもあってか、女性と話すことにあまり緊張しないですね」
「妹さんがいるんだね。それなら納得かな」
うんうん、と鈴音さんは満足げに頷いている。彼女の考えも分からなくはないけど、姉妹や彼女がいなくても、初対面の女性と落ち着いて話すことのできる男性はいると思う。逆に、姉妹や彼女がいても女性と話すことに緊張する人だって。
「すみませーん。注文いいですか?」
大きめの明日香の声が聞こえたので、
「はい、すぐに伺います」
僕は明日香と咲希のいる席に向かう。2人はどんなメニューを頼むのか楽しみである。
「お待たせしました。何になさいますか?」
「私から言うね。ええと、オムライスのアイスティーセットをお願いします」
「オムライスのアイスティーセットですね。咲希は?」
「えっと……ナポリタンのアイスコーヒーセットをお願いします」
「ナポリタンのアイスコーヒーセットですね。かしこまりました」
オムライスにナポリタン。マスター曰く、開店当初からある定番の人気メニューだ。僕もマスターからすぐに教えられたな。2人ともお目が高い。
「あと、これはあたしのわがままなんだけどさ、翼。その……スマイルくれますか? それと、素敵な制服を着る翼の写真を撮りたいんだけれど、いいかな?」
スマイルと、ここの制服姿の写真撮影かぁ。
そういえば、以前に学校の友達が、東京にはスマイルくださいって言うと店員さんが微笑んでくれる飲食店があると言っていたな。それって本当なのかも。
他にお客様がいる状況だけれど……カウンターの方に振り返ると、マスターは穏やかに笑いながら頷いた。
「では、今回限りですよ。ちなみに、スマイルと写真は特別価格の0円でございます」
「ありがとう、翼!」
「いえいえ。明日香もよければ」
「……うん!」
咲希だけではなく明日香も嬉しそうだ。ただ、明日香は以前に僕のこの制服姿を撮ったことがあるはずだけれど……きっと、気に入ってくれているんだろう。
咲希と明日香にスマートフォンで写真を撮られる。そのときの咲希は今までの中で一番嬉しそうに見えた。
「ありがとう、つーちゃん」
「ありがとう、翼。家宝にする!」
「……そんなにたいそうなものじゃないでしょ」
「いいの! あたしにとってとても素敵で大切なものなんだから。ちなみに、カウンターにいるあの茶髪の女の子は? 可愛くて胸が明日香より大きいけれど……」
さっき、鈴音さんと喋っている姿を見たから気になったのかな。あと、どうやら、咲希にとって胸というのはかなり重要な要素のようだ。
「バイトの宮代鈴音さん。先月からバイトを始めて、僕が仕事の指導しているんだ。桜海大学の1年生で、確か文学部の国文学科だったかな」
「そうなんだ。じゃあ、あたしの先輩になるかもしれないね。桜海大学の受験しようと思っているから。あたしは言語学だけど」
「へえ、そうなんだね」
咲希は桜海大学に受験しようと思っているのか。今の彼女を見る限り、大学で言語学を本気で学ぼうとしているようだ。そんな彼女が大人に見えた。
「では、ナポリタンとオムライスを作ってきますので、少々お待ちください」
2人のために心を込めてナポリタンとオムライスを作ろう。この2年で培ったシー・ブロッサムとしての腕前を発揮しようじゃないか。
「翼君、いつも以上に気合いが入っているね」
「ええ。いつも以上に美味しい料理を食べさせたいお客様ですから」
「……そっか。いいなぁ」
はあっ、と鈴音さんのため息が聞こえる。何か機会があったら鈴音さんにも料理を作ろうかな。
ナポリタンとオムライスを作り、セットで頼まれたアイスティーとアイスコーヒーを持って明日香と咲希のところに行く。
「お待たせいたしました。オムライスのアイスティーセットと、ナポリタンのアイスコーヒーセットになります」
「ありがとう、つーちゃん」
「ありがとう。美味しそう。これ、翼が作ったの?」
「はい、心を込めて作りました。お口に合えば何よりです。では、ごゆっくり」
軽く頭を下げて、僕はカウンターへと戻る。
「ん~! ナポリタン美味しい!」
「オムライスも美味しいよ、さっちゃん」
明日香も咲希も僕の作った料理を美味しそうに食べてくれるなんて。2人で一口交換もしていて。もしかしたら、バイトを始めてから今が一番幸せな瞬間かもしれない。
それからは咲希と明日香に見守られながら、バイトに勤しむのであった。
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
S級ハッカーの俺がSNSで炎上する完璧ヒロインを助けたら、俺にだけめちゃくちゃ甘えてくる秘密の関係になったんだが…
senko
恋愛
「一緒に、しよ?」完璧ヒロインが俺にだけベタ甘えしてくる。
地味高校生の俺は裏ではS級ハッカー。炎上するクラスの完璧ヒロインを救ったら、秘密のイチャラブ共闘関係が始まってしまった!リアルではただのモブなのに…。
クラスの隅でPCを触るだけが生きがいの陰キャプログラマー、黒瀬和人。
彼にとってクラスの中心で太陽のように笑う完璧ヒロイン・天野光は決して交わることのない別世界の住人だった。
しかしある日、和人は光を襲う匿名の「裏アカウント」を発見してしまう。
悪意に満ちた誹謗中傷で完璧な彼女がひとり涙を流していることを知り彼は決意する。
――正体を隠したまま彼女を救い出す、と。
謎の天才ハッカー『null』として光に接触した和人。
ネットでは唯一頼れる相棒として彼女に甘えられる一方、現実では目も合わせられないただのクラスメイト。
この秘密の二重生活はもどかしくて、だけど最高に甘い。
陰キャ男子と完璧ヒロインの秘密の二重生活ラブコメ、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる