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本編
20 天網恢恢
「……知っていたのか」
祖父はそれだけを言って椅子に掛け、聞く体勢に入ったので、俺もそのまま話を続ける。
「……母と私のためにそうしたというのは分かっていますし、愛情を疑ったこともありません。それでも望まれて生まれたわけではないし、優秀な後継候補がいる状況で不要な子であったことや、祖母が早逝した原因であるという事実は変わらない。だから、隠されているということに甘えて、そこにはずっと触れずにきました」
祖父は俯き、口と鼻の辺りを両手で隠した。俯き気味で目を閉じ、どう言おうか迷っているようだ。
「――確かに、妊娠が発覚した当初は、どこまでリリアーナを踏み躙って痛めつければ気が済むのかと思った」
大きくはないが、はっきりとした声で祖父は語り始める。俺は相槌を打つこともなく、集中して祖父の言葉に耳を傾けた。
「……ただ、リリアーナの身体が堕胎に耐えられない可能性があったのもあるが……宿った命に罪はないと、フィオナ……お前の祖母は言い、私もその通りだと考えた。そして産み月が近づくにつれ、変化していく身体に痛みや命の重みを感じたのか、人形のようだったリリアーナの反応もまた、少しずつ変化していった」
命を育み、産みだすというのは、想像を超える力があると。そう言って顔を上げた祖父は、少しだけ微笑んで、「ウィスタリアという名前を疑問に思った事はないか?」と俺に問いかけた。
「思いました。何故このような女性のような名前なのだろうだと」
祖父の名前の蓮も花の名ではあるが、これは前世でもこの世界でも男性的な名前だ。
「……リリアーナがな、産んだお前を見て藤の花と呟いた。……事件以降で、初めてまともな言葉を喋ったんだ。だから女性のようだとは思ったが……そのままそれを名前とした」
俺の名前にそんな理由があったなんて、知らなかった。ガルディア公爵家は代々植物から名前をとることが多いので、正直男性に使える名前がネタ切れで、単純に瞳の色からとったのかと思っていた。
「お前が生まれたからリリアーナは戻ってきたんだ。確かに元々はそうかもしれないが、望まれないとか不要などと……そんな事を言うな。お前は赤子だったから知らぬだろうが、フィオナは最期までリリアーナとお前を愛して行く末を心配しながら逝った。私もお前を息子としても孫としても愛している」
「――私も、です……」
ああ、もう。いい年した男がぼろぼろ泣いて情けない。ぐしぐしと涙を拭っていると祖父の手が後頭部を包み、俺をぐっと抱き寄せる。ぽんぽんと背中を叩くそれは、幼い頃に時折されたそれ。
「私の目が行き届いていないのが一番悪いが、ウィスは飲み込みすぎだ」
俺は子供のように、祖父の肩でしばらく泣いた。
「憎くないんですか? と言ったのに対して『憎くない』と答えるのを完全に逃したよ」
「すみません……」
そんな風に言いながらも安心したように微笑む殿下に、キースが用意してくれたおしぼりを腫れた瞼に当てた。冷たいおしぼりのはずなのに、まなうらの熱は、むしろ強くなってくる。泣かないようにぎゅっと押し当て、徐々に涙も引っ込んでいく。
「お待たせしてしまって、すみません」
ようやく諸々落ち着いたところで、祖父にもあくまで仮説ですがと前置きし、殿下が調べた話と併せて説明をした。祖父は王太后と幼馴染なのでどういう反応を示すかと、恐る恐るではあるが、祖父は口を挟むことなく、真剣に聞いてくれてはいる。
「……通常のやり方や想定で完全に迷宮入りしているのだから、一度違う想定で動くのはいいのではないだろうか。しかし……セラフィーナか……。確かに今まで疑いもしていなかったが、旧い友人であるというのを除いて考えても、まさかという気持ちが強い。やはり理由が分からないし、それならむしろ彼女も何かされているのではと思ってしまうな……」
腕を組んで思案顔をする祖父は、俺の仮説には興味を持っているが、王太后が犯人だという意見には懐疑的な見方を示している。
「分からない、が……」
それでも考えているうちに何か気になる点が出てきたようだ。
「王妃となることが決まってからのセラフィーナは今の彼女と変わらないが、元々彼女の本質は夢見がちで、無邪気な狡猾さと残酷さを持つ女だ。好きな相手と恋愛結婚出来ると割といい年まで信じていたし、アルバート……先代陛下との婚約が決まったときは、陛下も私も酷く当たり散らされたものだ……そうだな……マリー王女に近いかもしれない」
祖父曰く、上位互換が王太后、下位互換がマリー王女ということらしい。マリー王女が夢見がちというのは同意だ。第三王女という立場で甘やかされていて微妙にどうにかなりそうな雰囲気だったのも良くなかったんだろうな。ただ、どうしてもあの硬質的な王太后陛下とその評価が結びつかない。
「何か欲しいものや目的があって、歯止めとなるアルバートがいないとなると可能性はなくもない……のか? ただ、そうなった場合も、その理由や目的が何かという疑問が……」
「そうなんですよね……」
「それに、王女がお前にしたことはお粗末だったが、高位貴族や王族ともなれば、適度な手練手管や謀略は大事な能力だ。特に後宮を持つような国に嫁ぐ場合などは、最低限持っていなければ、国益どころかあっさり命がなくなるからな。セラフィーナはそういうつもりで王女を育てていたのかと思っていたのだが……いや、もしかして」
そこまで言って、祖父は何か思い当たったようだ。
「……セラフィーナが容疑者になるのなら、サディアスも一枚噛んでいるかもしれん」
「サディアス――……スワルド公爵ですか?」
「ああ」
祖父以外の全員の頭に疑問符が浮かぶ。スワルド公爵は確かに身分は高いし、王太后の弟だ。しかし要職には就いていないし、うちは塩関係で揉めたので、口煩いハラスメント系のおっさんというイメージしかない。
「フィオナがガルディアの海をずっと南に行ったエイラスという島国の王女だということは皆知っているな?」
「はい。もちろん」
祖母の故郷エイラスは砂糖黍の生産が盛んな小さな島国だ。うちの領は代々エイラスから砂糖黍を輸入し、砂糖を製造して販売している。
「フィオナと私の馴れ初めは、婚姻の申し入れを断られたサディアスが、フィオナを手に入れるためにエイラスに不当な圧力をかけ、エイラスからの要請を受けて私が助けたのがきっかけだ。フィオナの家は王家とはいえ、うちの国の基準にあわせると伯爵の上位か精々侯爵の下位程度の家格だからな」
あの人が祖母にそんなことをしていたとは。スワルド公爵家の血筋って恋愛脳ってことか? 俺はてっきり王女はローズ妃殿下の影響かなと思っていたが。……でも現陛下も結局ローズ妃殿下と恋愛結婚したんだから、つまりはそういうことなのかもしれない。
「あいつからすれば、私がフィオナを横から奪ったようなものだから、根に持たれているというか……正直かなり恨まれている」
もしかしてあの無駄な敵対や祖父や俺を睨むのは塩の独占が崩れたのが原因じゃなくて、痴情のもつれ? キースも同じことを思ったようだ。俺達が微妙な表情をして顔を見合わせていると、ウィルフリード殿下が口を開いた。
「……確かにスワルド公爵は美しい女性がお好きですね……。そしてリリアーナはフィオナ様によく似ている。瓜二つと言ってもいい」
殿下の表情は真剣だった。穏やかな殿下にしては珍しく攻撃的な、まさしく仇を見つけたような目だと俺は思った。
「殿下、セラフィーナが関わっているならもしかしてという程度の推測ですから、早まらないでください。やっと掴んだ糸だ。千切らぬよう上手く手繰り寄せねば」
「分かっている。同じ轍は踏まない」
「誰が真犯人かは分からんが、尻尾が見えたからには何が何でも捕えさせて貰う。そいつは、間接的にフィオナを殺した仇だ」
リリアーナと俺の結婚が決まり、そいつを捕まえることができれば本当に憂いなく国を去ることができる。
そう、誰に言うともなく祖父は小さく唸っていた。
祖父はそれだけを言って椅子に掛け、聞く体勢に入ったので、俺もそのまま話を続ける。
「……母と私のためにそうしたというのは分かっていますし、愛情を疑ったこともありません。それでも望まれて生まれたわけではないし、優秀な後継候補がいる状況で不要な子であったことや、祖母が早逝した原因であるという事実は変わらない。だから、隠されているということに甘えて、そこにはずっと触れずにきました」
祖父は俯き、口と鼻の辺りを両手で隠した。俯き気味で目を閉じ、どう言おうか迷っているようだ。
「――確かに、妊娠が発覚した当初は、どこまでリリアーナを踏み躙って痛めつければ気が済むのかと思った」
大きくはないが、はっきりとした声で祖父は語り始める。俺は相槌を打つこともなく、集中して祖父の言葉に耳を傾けた。
「……ただ、リリアーナの身体が堕胎に耐えられない可能性があったのもあるが……宿った命に罪はないと、フィオナ……お前の祖母は言い、私もその通りだと考えた。そして産み月が近づくにつれ、変化していく身体に痛みや命の重みを感じたのか、人形のようだったリリアーナの反応もまた、少しずつ変化していった」
命を育み、産みだすというのは、想像を超える力があると。そう言って顔を上げた祖父は、少しだけ微笑んで、「ウィスタリアという名前を疑問に思った事はないか?」と俺に問いかけた。
「思いました。何故このような女性のような名前なのだろうだと」
祖父の名前の蓮も花の名ではあるが、これは前世でもこの世界でも男性的な名前だ。
「……リリアーナがな、産んだお前を見て藤の花と呟いた。……事件以降で、初めてまともな言葉を喋ったんだ。だから女性のようだとは思ったが……そのままそれを名前とした」
俺の名前にそんな理由があったなんて、知らなかった。ガルディア公爵家は代々植物から名前をとることが多いので、正直男性に使える名前がネタ切れで、単純に瞳の色からとったのかと思っていた。
「お前が生まれたからリリアーナは戻ってきたんだ。確かに元々はそうかもしれないが、望まれないとか不要などと……そんな事を言うな。お前は赤子だったから知らぬだろうが、フィオナは最期までリリアーナとお前を愛して行く末を心配しながら逝った。私もお前を息子としても孫としても愛している」
「――私も、です……」
ああ、もう。いい年した男がぼろぼろ泣いて情けない。ぐしぐしと涙を拭っていると祖父の手が後頭部を包み、俺をぐっと抱き寄せる。ぽんぽんと背中を叩くそれは、幼い頃に時折されたそれ。
「私の目が行き届いていないのが一番悪いが、ウィスは飲み込みすぎだ」
俺は子供のように、祖父の肩でしばらく泣いた。
「憎くないんですか? と言ったのに対して『憎くない』と答えるのを完全に逃したよ」
「すみません……」
そんな風に言いながらも安心したように微笑む殿下に、キースが用意してくれたおしぼりを腫れた瞼に当てた。冷たいおしぼりのはずなのに、まなうらの熱は、むしろ強くなってくる。泣かないようにぎゅっと押し当て、徐々に涙も引っ込んでいく。
「お待たせしてしまって、すみません」
ようやく諸々落ち着いたところで、祖父にもあくまで仮説ですがと前置きし、殿下が調べた話と併せて説明をした。祖父は王太后と幼馴染なのでどういう反応を示すかと、恐る恐るではあるが、祖父は口を挟むことなく、真剣に聞いてくれてはいる。
「……通常のやり方や想定で完全に迷宮入りしているのだから、一度違う想定で動くのはいいのではないだろうか。しかし……セラフィーナか……。確かに今まで疑いもしていなかったが、旧い友人であるというのを除いて考えても、まさかという気持ちが強い。やはり理由が分からないし、それならむしろ彼女も何かされているのではと思ってしまうな……」
腕を組んで思案顔をする祖父は、俺の仮説には興味を持っているが、王太后が犯人だという意見には懐疑的な見方を示している。
「分からない、が……」
それでも考えているうちに何か気になる点が出てきたようだ。
「王妃となることが決まってからのセラフィーナは今の彼女と変わらないが、元々彼女の本質は夢見がちで、無邪気な狡猾さと残酷さを持つ女だ。好きな相手と恋愛結婚出来ると割といい年まで信じていたし、アルバート……先代陛下との婚約が決まったときは、陛下も私も酷く当たり散らされたものだ……そうだな……マリー王女に近いかもしれない」
祖父曰く、上位互換が王太后、下位互換がマリー王女ということらしい。マリー王女が夢見がちというのは同意だ。第三王女という立場で甘やかされていて微妙にどうにかなりそうな雰囲気だったのも良くなかったんだろうな。ただ、どうしてもあの硬質的な王太后陛下とその評価が結びつかない。
「何か欲しいものや目的があって、歯止めとなるアルバートがいないとなると可能性はなくもない……のか? ただ、そうなった場合も、その理由や目的が何かという疑問が……」
「そうなんですよね……」
「それに、王女がお前にしたことはお粗末だったが、高位貴族や王族ともなれば、適度な手練手管や謀略は大事な能力だ。特に後宮を持つような国に嫁ぐ場合などは、最低限持っていなければ、国益どころかあっさり命がなくなるからな。セラフィーナはそういうつもりで王女を育てていたのかと思っていたのだが……いや、もしかして」
そこまで言って、祖父は何か思い当たったようだ。
「……セラフィーナが容疑者になるのなら、サディアスも一枚噛んでいるかもしれん」
「サディアス――……スワルド公爵ですか?」
「ああ」
祖父以外の全員の頭に疑問符が浮かぶ。スワルド公爵は確かに身分は高いし、王太后の弟だ。しかし要職には就いていないし、うちは塩関係で揉めたので、口煩いハラスメント系のおっさんというイメージしかない。
「フィオナがガルディアの海をずっと南に行ったエイラスという島国の王女だということは皆知っているな?」
「はい。もちろん」
祖母の故郷エイラスは砂糖黍の生産が盛んな小さな島国だ。うちの領は代々エイラスから砂糖黍を輸入し、砂糖を製造して販売している。
「フィオナと私の馴れ初めは、婚姻の申し入れを断られたサディアスが、フィオナを手に入れるためにエイラスに不当な圧力をかけ、エイラスからの要請を受けて私が助けたのがきっかけだ。フィオナの家は王家とはいえ、うちの国の基準にあわせると伯爵の上位か精々侯爵の下位程度の家格だからな」
あの人が祖母にそんなことをしていたとは。スワルド公爵家の血筋って恋愛脳ってことか? 俺はてっきり王女はローズ妃殿下の影響かなと思っていたが。……でも現陛下も結局ローズ妃殿下と恋愛結婚したんだから、つまりはそういうことなのかもしれない。
「あいつからすれば、私がフィオナを横から奪ったようなものだから、根に持たれているというか……正直かなり恨まれている」
もしかしてあの無駄な敵対や祖父や俺を睨むのは塩の独占が崩れたのが原因じゃなくて、痴情のもつれ? キースも同じことを思ったようだ。俺達が微妙な表情をして顔を見合わせていると、ウィルフリード殿下が口を開いた。
「……確かにスワルド公爵は美しい女性がお好きですね……。そしてリリアーナはフィオナ様によく似ている。瓜二つと言ってもいい」
殿下の表情は真剣だった。穏やかな殿下にしては珍しく攻撃的な、まさしく仇を見つけたような目だと俺は思った。
「殿下、セラフィーナが関わっているならもしかしてという程度の推測ですから、早まらないでください。やっと掴んだ糸だ。千切らぬよう上手く手繰り寄せねば」
「分かっている。同じ轍は踏まない」
「誰が真犯人かは分からんが、尻尾が見えたからには何が何でも捕えさせて貰う。そいつは、間接的にフィオナを殺した仇だ」
リリアーナと俺の結婚が決まり、そいつを捕まえることができれば本当に憂いなく国を去ることができる。
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