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22 体育祭1
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教室に戻った俺は、開始時刻に少し遅れてしまい、体育祭の出場種目や実行委員の役員極めなどほぼ終わってしまっていた。
「え……俺の出る競技の量、おかしくね?」
リレーや短距離走、借り物競走に棒倒し、応援団。果てはなぜか男子校なのにフォークダンスまで。
まさかのほとんどの競技の参加になっていた。
普段ならあんまりだと怒るところかもしれないが、俺はMVPを取らなければならないので、大人しく全て参加することにした。
体力づくりなどはもちろん普段からしている。
少し多めに走るなどして体を鍛えた。
応援団やフォークダンスなどは案の定、放課後の練習があり、一部不真面目な生徒が覚えないせいで昼休みまで返上させられる始末。
黒月さんとまともに会話できる時間も減って俺はカリカリしていた。
「はぁ~。だけど黒月さんは俺と話せなくてもケロッとしてそう。くそう……」
忙しすぎてメンタルがやられているのか、黒月さんとの時間が取れないことがやけに堪えた。
そんな日々も1ヶ月過ぎ。
今日は待ちに待った体育祭だ。
今日を乗り切れば、また黒月さんとゆっくりできる。
朝からドンドンッと花火の音が聞こえる。
体育祭の日のこの音は、なんでかテンションが上がるんだよな。
短距離走もリレーも無事好成績を収めて俺を目の敵にするチワワを見ると、俺を恨めしそうに睨んでいた。それに笑いかけると、チワワは驚いた顔をして、顔を逸らした。
借り物競走で俺は一番にお題まで辿りついた。
が。
「なんじゃこりゃ」
開いた紙には『むかつくやつをお姫様抱っこでゴール』と書かれていた。
いや、むかつくやつってのもいじめとか喧嘩に発展しそうだし、その上、そいつをお姫様抱っこなんて正気の沙汰じゃないな。
体育祭のお題までは生徒会は絡まないのだろうか。
絡んでいるのだとしたら、俺は東堂に一言言ってやらねば気が済まない。
だが、今は『むかつくやつ』だ。
もちろん、俺の場合は1択だろう。
俺は横目で俺を睨むチワワのもとに駆け寄った。
「なっ、なっ、なんだよ!」
「ちょっと悪い。失礼するな?」
「わぁっ!?」
聞いたこともないような声で叫ぶチワワを抱えて、ゴールまで走る。
俺も大概小柄だが、チワワもその名の通り小柄だったおかげでスムーズに運ぶことができた。
「いきなりなんだよ」
「だから、失礼するな? って言っただろ? お前が借り物だったんだから仕方がない」
ゴールした後に怒りまくるチワワに俺は淡々と言い返した。
「お題は何だったんだよ!」
「そりゃ……、あー、可愛いやつ、とか?」
「え……?」
ムカつくやつではあるが、流石にそのお題を本人に伝えるほどに俺は冷酷じゃないつもりだ。
チワワは俺のその答えは予想していなかったのかポカンと口を開いて固まった。
「まぁ、用事は済んだ。付き合わせて悪かったな」
「……あ、う、うん」
歯切れの悪い返事を聞きながら俺は次の競技の入場口に向かった。
「え……俺の出る競技の量、おかしくね?」
リレーや短距離走、借り物競走に棒倒し、応援団。果てはなぜか男子校なのにフォークダンスまで。
まさかのほとんどの競技の参加になっていた。
普段ならあんまりだと怒るところかもしれないが、俺はMVPを取らなければならないので、大人しく全て参加することにした。
体力づくりなどはもちろん普段からしている。
少し多めに走るなどして体を鍛えた。
応援団やフォークダンスなどは案の定、放課後の練習があり、一部不真面目な生徒が覚えないせいで昼休みまで返上させられる始末。
黒月さんとまともに会話できる時間も減って俺はカリカリしていた。
「はぁ~。だけど黒月さんは俺と話せなくてもケロッとしてそう。くそう……」
忙しすぎてメンタルがやられているのか、黒月さんとの時間が取れないことがやけに堪えた。
そんな日々も1ヶ月過ぎ。
今日は待ちに待った体育祭だ。
今日を乗り切れば、また黒月さんとゆっくりできる。
朝からドンドンッと花火の音が聞こえる。
体育祭の日のこの音は、なんでかテンションが上がるんだよな。
短距離走もリレーも無事好成績を収めて俺を目の敵にするチワワを見ると、俺を恨めしそうに睨んでいた。それに笑いかけると、チワワは驚いた顔をして、顔を逸らした。
借り物競走で俺は一番にお題まで辿りついた。
が。
「なんじゃこりゃ」
開いた紙には『むかつくやつをお姫様抱っこでゴール』と書かれていた。
いや、むかつくやつってのもいじめとか喧嘩に発展しそうだし、その上、そいつをお姫様抱っこなんて正気の沙汰じゃないな。
体育祭のお題までは生徒会は絡まないのだろうか。
絡んでいるのだとしたら、俺は東堂に一言言ってやらねば気が済まない。
だが、今は『むかつくやつ』だ。
もちろん、俺の場合は1択だろう。
俺は横目で俺を睨むチワワのもとに駆け寄った。
「なっ、なっ、なんだよ!」
「ちょっと悪い。失礼するな?」
「わぁっ!?」
聞いたこともないような声で叫ぶチワワを抱えて、ゴールまで走る。
俺も大概小柄だが、チワワもその名の通り小柄だったおかげでスムーズに運ぶことができた。
「いきなりなんだよ」
「だから、失礼するな? って言っただろ? お前が借り物だったんだから仕方がない」
ゴールした後に怒りまくるチワワに俺は淡々と言い返した。
「お題は何だったんだよ!」
「そりゃ……、あー、可愛いやつ、とか?」
「え……?」
ムカつくやつではあるが、流石にそのお題を本人に伝えるほどに俺は冷酷じゃないつもりだ。
チワワは俺のその答えは予想していなかったのかポカンと口を開いて固まった。
「まぁ、用事は済んだ。付き合わせて悪かったな」
「……あ、う、うん」
歯切れの悪い返事を聞きながら俺は次の競技の入場口に向かった。
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